サイレント・トーキョー
★★★☆☆
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あらすじ
12月某日、もうすぐクリスマス~な雰囲気な東京。とあるテレビ局に「恵比寿に爆弾を設置した。12時に爆発するぜよ。」との犯行声明が届く。どうせガセだろと思い現場に向かうテレビ局社員&バイトの2人だが、そこで山口アイコ(石田ゆり子)という女性に出会う。
その女性が座っているベンチの下には実際に爆弾がセットされており、30kg以上軽くなると爆発する仕組みになってるらしく、その女性はテレビ局社員に無理矢理身代わりになってもらい、バイト君と犯人の指示に従うべく行動を開始する。
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ここからネタバレ有
アマプラで最近解禁された昨年公開の映画のようで、佐藤浩市、石田ゆり子、西島秀俊、中村倫也、広瀬アリスなどが出演していたパニック、スリラーものでござんした。
率直に言うと
意外にも楽しめた。
開始から緊張感のある展開で無駄なほのぼのシーンがあまりなく、ダラダラしなかったのが良い点。特に渋谷での爆破シーンはかなりの迫力で、「おお、お金かけてるのね」というのがわかった。爆弾があるという事前情報があるにも関わらず、多くの若者&おバカな配信者達が渋谷に集まり、爆発によりふっ飛んでいくのは不謹慎かもしれないが見応えが…
ネタバレすると、真犯人は石田ゆり子。なんでも、爆弾処理係の長官?のような人物が夫らしく、その夫が戦争でPTSDを患い帰宅した際、石田ゆり子に爆弾作りのノウハウを伝授したのちスーサイド。洗脳された石田ゆり子が爆弾を作って犯行に及んでいたってオチだった。
今作における残念な部分は主に2つ。
・中村倫也の扱い方
・回想シーン
だろう。おそらく映画的に、「石田ゆり子が真犯人である」ことを最大の目玉にしていると思われるが、それまで真犯人として扱うべき立ち位置にいた中村倫也の「犯人に仕立てる」構成があまりにもお粗末だった。無感情で証拠こそないが犯人っぽい構成、行動、演技に徹してくれるならわかるのだが、途中からキャラ変わってましたやん。。
あとは回想シーンだ。
誰1人似てない!w
これは普通にキャスティングミス?
ネタバレだが、石田ゆり子の夫、その部下が中村倫也の父である佐藤浩市であった。一応20年ほど前の回想シーンとなるが、佐藤浩市もまた石田ゆり子夫と同じくPTSDを患い、母と息子(中村倫也)を置いて姿を眩ませていた。石田ゆり子夫は当時自殺しているので回想シーンのみでの出演となるので問題ないが、
20年ほど前?の石田ゆり子、佐藤浩市、中村倫也役の俳優がまるで別人で「誰やねんこいつ!」と鮮やかなツッコミを入れざるを得ない。中村倫也役の俳優は子役なので、当時はまだ子供だったということで無理矢理通せる(それでも全然似てない子役使ってるけど)が、石田ゆり子&佐藤浩市の2人は特殊メイクでも編集でも何でもして普通に回想シーンに登場させることはできなかっただろうか。もっと言うと、作中に出てきた中村倫也の母役ですら全然違う人を使ってる。
もはや回想シーンというよりも当時の再現VTR。これのせいで、映画の質を思いっきり下げてる。こういうところが、邦画業界の闇なんですかね…だからアニメにことごとく負け続けるんじゃ…
ということで、
話は面白いけど勿体無いって評価です。