ジョルジュ・リニエ クロ・サン・ドニ GC と ティエリー・ランドリ シノン | 瓢箪仙人のブログ

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ネットで調べてわかったこと、自分が飲んだワインの感想の備忘録としてのひとりごと。自分自身の備忘録となるとともに、読者の皆様の参考になるような情報提供となるよう、努めていきたいと思っています。('21.11.12. 東京都小金井市 ジュウガツザクラ)

いつものワインバーでいただきました。

 

2つのワインを飲んでみると、単独であればおそらく気付かない雑味の差が思った以上に大きくて、ちょっと組み合わせを失敗しました。

 

ジョルジュ・リニエ クロ・サン・ドニ グラン・クリュ 2012年

Georges Lignier et Fils, Clos Saint Denis, Grand Cru

 

モレ・サン・ドニというと、ブルゴーニュで主要なジュヴレ・シャンベルタンとシャンボール・ミュジニーに挟まれ、有名なモノポールGCであるクロ・ド・タールもお高くて飲む機会もなく、印象の薄い地区です。

 

 

表も裏も似たような情報で、デザインは今一つですが、銘柄はわかりやすいラベルです。


 

黒イチゴ、ダークチェリーの熟した香りやスミレの花のような香り、微かに干し葡萄のような甘い香り、果実味はGCらしくたっぷりとしていて、しっかりした酸味とともに微かに甘みも感じ、後味も長い。滑らかな渋みは期待通りで長い余韻は雑味もなく優雅な味わい。 全体的にバランスが良いが、どちらかというと果実味が勝るところが美味しい。

 

一緒に飲んだのは、

ティエリー・ランドリ シノン “キュヴェ・デ・クロゾー” 2017

Thierry Landry Chinon Cuvee des Closeaux

 

ロワール中流のシノンのカベルネ・フランのワインです。

このワインバーではロワールものは珍しいのですが、ワインバーの店主いわく、ロワールものは出してもブルゴーニュやボルドーと違って今一つ人気がなく、そう出せない、とのことです。

 

 

裏ラベルにはいろいろ情報があり、石灰と珪石の土壌、6~20年の若めの樹、手摘みでビオ、3~8年の早飲み、シャルキュトリ、魚、鳥料理に向き、13~15℃で供する、くらいでしょうか。

 

 

カベルネ・フランらしい青臭さを伴ったプラムやブラックチェリーの若々しい香り、シノンとしては果実味も酸もしっかりして濃度感があり渋みも強めですが、少し粗さや雑味を感じるところがちょっと残念で、クロ・サン・ドニと同時に飲んだのが災いしてか、洗練さに欠けることが気になります。

ミディアムボディのものが多いシノンとしては濃度感も力強さもある方ですが、クロ・サン・ドニとの価格比が5倍を超えることを考えると、洗練さに差が出るのは致し方ないか。

同じロワールのプイィフュメやサンセールの白は洗練されたものがいくつかありますが、赤に関してはなかなか感心するものに当たりません。トスカーナのパレオ・ロッソのようなものがシノンにもあるといいのですが、ご存知の方がおられたら是非教えてください。