”ライトハンド奏法”といえばヴァン・ヘイレンのギタリスト、エディー・ヴァン・ヘイレンのトレード・マーク的奏法として知られている。
と言っても「右手で弦を押さえる」というアイデア自体はもっと古いもので、エディーの登場以前からいろいろなギタリストがやっていたという情報はある。ただし見た目の派手さも含めたギミック的な扱われ方をしていたようで、一般的な奏法のレベルにまで引き上げたのはひとえにエディーの功績だと言えるだろう。
それはそれとして、最近フュージョン系ジャンルの音源をいろいろ聞いていたところ、ヴァン・ヘイレンがデビューする1〜2年前に、ラリー・カールトンやリー・リトナーといったフュージョン系ギタリストがライトハンド奏法を使っていたことに気づいたのだった。
例えば下の音源はスティーリー・ダン『幻想の摩天楼』(1976年)の1曲目。間奏のソロ最後でラリー・カールトンがチョーキングした弦を右手でタッピングしてる(3:03〜)。
このようなラリー・カールトンのタッピングは当時から有名で、「タッチ奏法」なんて呼ばれていた。
ラリーはマイケル・フランクス『スリーピング・ジプシー』(1977年)の3曲目、4曲目のイントロやバッキングでも連発してる。けっこう気に入っている様子w
次の音源は渡辺貞夫が海外のフュージョン・ミュージシャンをバックに起用した『マイ・ディア・ライフ』(1977年)収録曲でのリー・リトナーのソロ。やはり最後でチョーキングした弦を右手でタッピングしてる(2:43〜)。
そして最後はヴァン・ヘイレンの「ユリガミ」。1:28〜で同様のフレーズを弾いてる。
Van Halen - You Really Got Me
・・・とまぁそれだけなんですけどね、ちょっとおもしろいなと思ってw