本作はこんなところから始まります。
~ある日、シアトル市立自殺防止協会に一本の「電話」がかかってきた。
とある中年の女性からのもので、電話を受けた宿直のアルバイト学生は
たちまち青ざめるのだった。
女性は夫との不和から睡眠剤の致死量を飲んだという。
しかし、住所やその他一切のことははっきり聞きとれぬ状態だった~
では、タイトルの『いのちの紐』って何のこと?
その答えは「電話線」に繫がった卓上電話機のことで、それによる
通話が途絶えてまうことは、すなわち通話の主である女性の命も
絶えることになるからです。
~アルバイト学生は女性との会話を続けて、なんとかして住所を聞き出そうと
努めながら、一方では彼女の生命を救う手配をしなければならなかった。
時間と共に、大勢の人間がアルバイト学生に加わって、女性の生命を
救うべく戦いが始まった~
同時に、一刻も早く女性の所在地を特定し、さらにはそこへ救命チームを
送り込まなければならないのですから、神経の磨り減るやりとりが続きます。
しかし、その「いのちの紐」を通じた女性の声は、
~次第にか細いものになっていき、ついには聞こえなくなった~
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「いのちの紐」 1965年 監督:シドニー・ポラック/
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シドニー・ポアチエ/アン・バンクロフト/
アルバイト学生役には、
1963年『野のユリ』(監督:ラルフ・ネルソン/)
で、黒人俳優のアカデミー主演男優賞受賞という歴史的快挙を成し遂げた
シドニー・ポワチエ/
自殺を計った女性には、
1962年『奇跡の人』(監督:アーサー・ペン/)
で、これまた、AW主演女優賞を獲得したアン・バンクロフト/
その他にも、TVドラマ『刑事コジャック』のテリー・サバラス/
TVドラマ『スパイ大作戦』の第1シーズンでリーダーの
ダン・ブリッグス役を演じたスティーヴン・ヒル/
また、1999年『プロポーズ』(監督:ゲイリー・シニョール/)
などのエドワード・アズナー/などが共演しています。
監督は、
1985年『愛と哀しみの果て』(出演:メリル・ストリープ/ほか)
で、アカデミー作品賞とアカデミー監督賞を受賞したシドニー・ポラック/
俳優としても、
1999年『アイズ ワイド シャット』(監督:スタンリー・キューブリック/)
など数多くの出演作品があります。
アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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