原題は『The Sisters Brothers』ということですから、
メッチャ素直に直訳すれば『姉妹兄弟』になりそうです。
ところが、本編ではそうではなく、
~シスターズという姓の兄弟(シスターズ兄弟)~を
意味しています。
また、普通の生活を夢見る兄に対し、弟の方はちょっと
クセのある人物像になっています。
大酒飲みの野心家でしかも性格が粗暴。
それだけではなく、裏世界での名を上げることすら考えて
いるのです。
ここへ、所有物を盗まれた「提督」と呼ばれる人物が登場します。
その「提督」は、この兄弟を雇い、連絡係を務める者をつけ、
盗んだ犯人を殺すべく旅に出しました。
ところが、この「盗ッ人」を狙っていたのは、兄弟だけでは
なかったのです。
そして、その「盗ッ人」の正体が、じつは金採掘技術に長けた
探鉱者であり化学者であることがわかって、
この四人(シスターズ兄弟+連絡係+盗ッ人)は、ある種の協力関係を
築くことになりました。
それが下の画像にある四人で、左から順に、
探鉱化学者/兄弟の兄/兄弟の弟/連絡係/です。
こうしてお話は佳境へ入っていきます。
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「ゴールデン・リバー」 2018年 監督:ジャック・オーディアール
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左から)リズ・アーメット/ジョン・C・ライリー/
ホアキン・フェニックス/ジェイク・ギレンホール/
上の顔触れだと、普通はまあ主役をホアキン/とジェイク/が、
そしてその傍を、ライリー/とアーメット/が務めそうに思うところ
ですが、どっこい。
本作の主役は「シスターズ兄弟」の兄役・ジョン・C・ライリー/が
務めています。
2002年『シカゴ』(監督:ロブ・マーシャル/)
では、歌声も披露しAW助演男優賞にノミネートされたばかりか、
本作では「製作者」としても名を連ねています。
「シスターズ兄弟」の弟役は、それまで何度もノミネートされて、
2019年『ジョーカー』(監督:トッド・フィリップス/)
で、ついにAW主演男優賞を獲得したホアキン・フェニックス/
場所場面に関係なく笑えてきてしまう症状を持ったジョーカーの
演技は実に見事でした。
2005年『ブロークバック・マウンテン』(監督:アン・リー/)
で、AW助演男優賞にノミネートされたジェイク・ギレンホール/
2020年『サウンド・オブ・メタル~聞こえるということ~』
(監督:ダリウス・マーダー/)
で主演を務め、イスラム教徒としては史上初のAW主演男優賞に
ノミネートされたリズ・アーメット/
「提督」役で、
1982年『ブレードランナー』(監督:リドリー・スコット/)
で、主人公と対決するレプリカントのリーダー役が印象的だった
ルトガー・ハウアー/
惜しいことに、2019年に75歳で亡くなったそうです。
監督は、フランス人のジャック・オーディアール/が務めました。
他の作品については、残念ながらよく知りません。
アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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