ジョーダン・ベルフォードなる実在人物が自らの体験を書いた
「ウォール街狂乱日記 - 『狼』と呼ばれた私のヤバすぎる人生」
が原作となっているそうで、書名も破天荒なら本作の内容も
またハチャメチャです。
スッテンテンの貧乏から始まり、自らの証券会社を立ち上げ、
やがては年収数十億円にまで昇りつめていくのですが、
その経緯には、詐欺まがいの強引な取引をするばかりでなく、
何かといえば「クスリを常用(ヤク漬け)」の姿も描かれています。
これが真実だったとしたら、署名通りにまさに「ヤバすぎる人生」
です。
そうしたことからも、全体的に劇画チックなテンションの高い
描き方になるのはやむを得ません。
何しろ題材にしているのが、「ヤバすぎる人生」なのですから。
そのあまりのテンションの高さから、作品自体の評価は
あまり高くないと思っていたのですが、これが意外なことに、
アカデミー賞だけに限っただけも、
作品賞/監督賞/主演男優賞/助演男優賞/脚色賞/の
6部門でノミネートされたようです。
その意味では、アメリカンドルームの実現を描いた本作は、
まさにアメリカ人好みの映画ということになるのかもしれません。
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「ウルフ・オブ・ウォールストリート」 2013年
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監督:マーティン・スコセッシ
中央)レオナルド・ディカプリオ
配役は、この時期ノリノリのレオナルド・ディカプリを初めとして
多彩な顔触れになっています。
デカプリオの相棒を演じたジョナ・ヒルは、
2011年「マネーボール」でAW助演男優賞にノミネートされましたが、
本作でも同じ部門でノミネートされました。
他には、マーゴット・ロビー/マシュー・マコノヒー/
カイル・チャンドラー/ロブ・ライナー/ジョン・ファブロー/などが
登場しています。
ただ、マシュー・マコノヒーは冒頭にチョロッと登場するだけで、
邦画でいうなら「特別出演/友情出演」といった感じになって
いますが、同年前作の「ダラス・バイヤーズ・クラブ」のために
コケコケの痩身になったものの、それがまだ戻っていない印象
でした。
あるいは同じ時期に掛け持ち出演していたのかもしれません。
そう言えば、翌2014年の楽しい作品
「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」で、監督・脚本・製作・出演を
務めることになるジョン・ファブローの顔もありました。
監督は名匠マーティン・スコセッシ。
この名を聞くと、どうしてもロバート・デ・ニーロとのコンビが頭に
浮かんできてしまいますが、ディカプリオとのコンビも本作で
5度目ということです。
2006年「ディパーテッド」で、遂にAW監督賞の栄光を手にしましたが、
その時の主演もレオナルド・ディプリオだったことを、いまひょっこり
思い出しました。
なんでも、この時がスコセッシ+ディカプリオの3度目のコンビ
だったそうです。
アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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