誰もが一度は抱いたことのある、子供同士の感情、そしてまた
大人に対する憧れや嫉妬心などを、鮮やかにそして爽やかな
タッチで描いた佳作です。
なにせ心の動きですから、こうした繊細さを画面に映し出すというのは、
結構難しいものがあると思われます。
くどい描写を用いたり、はたまた大げさなシチュエーションに陥って
しまいやすいものですが、本作はその点の節度をきっちり守っている
印象で、十分に合格点を与えられます。
「父子家庭」にあって母親はいないものの、家族や友達に囲まれて
暮らす11歳の少女の生活は、のびのびとして屈託のない毎日です。
そんな中へ、父親の仕事「葬儀屋」の手伝いとして、若い女性が
入り込む形になりました。
自分が幼くい頃に死んでしまった母親を忘れられないでいる少女に
とっては、ちょっと複雑で微妙な感情も働きます。
他方では、学校の先生に対しほのかな恋心?というか憧れめいた
感情を抱いたり、また近所の幼い男友達に対しては、恋愛ごっこもどきの
気持ちを育てたり・・・まあ、この時期の誰もが大人になるために通過
する心の発達段階にあると言っていいのでしょう。
そうした屈託ない日々の中で、少女にとってはおそらく生涯忘れることが
ないであろう「大事件」にも遭遇します。
本作が好評だったこともあって、同じスタッフ・キャストで
続編1994年「マイ・ガール2」も製作されたようですが、
残念ながら、こちらは未見です。
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「マイ・ガール」 1991年 監督:ハワード・ジーフ
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マコーレー・カルキン/アンナ・クラムスキー
主人公の多感な少女「ヴェーダ」を演じたアンナ・クラムスキー
(1980年生まれ)は、子供時代からモデルとして活躍し、本作に
抜擢されたそうですが、この後学業に専念するために1998年に
一旦は引退しました。
ただ、2005年(25歳)になって女優にカムバックし、その後は
テレビを中心に活躍を続けているとのことです。
その友達役を演じたのが、マコーレー・カルキンで、この人は
1990年「ホーム・アローン」 (監督:クリス・コロンバス)
1992年「ホーム・アローン2」(監督:クリス・コロンバス)
で、人気がフィーバーした時代もありました。
少女の父親役:ダン・エイクロイドは、
1980年「ブルース・ブラザース」
(監督:ジョン・ランディアス/共演:ジョン・ベルーシ)
自身が脚本も担当したこの作品で一躍脚光を浴びましたが、
この頃は結構「スリムな体形」を保っていたものです。
それにもうひとり、
1988年「ワンダとダイヤと優しい奴ら」
(監督:チャールズ・クライトン/共演:krヴィン・クライン)
1944「トゥルーライズ」
(監督:ジェームズ・キャメロン/共演:アーノルド・シュワルツェネッガー)
などのジェイミー・リー・カーティスが、少女の父親の仕事を手伝う
女性スタッフとして登場しています。
アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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