21世紀はこの「大事件」から始まったと言えるかも知れません。
~21世紀は国家間の戦争ではなく、それはテロとして出現する~
社会学者などがかねがね警鐘を鳴らしていた通りに、それは勃発
しました。 2001年9月11日。
それはジェット旅客機が超高層ビルへ、その上に一機ならず
二機までもが突っ込むという、当たり前の感覚を遥かに超越した
まさに前代未聞の出来事でした。
しかも、二機目の突入は一機目の突入を知らせるニュースを放送
されているさなかに起こったことで、その様子はリアルタイムの映像と
して全世界に流れました。
「大型ジェット旅客機」、「超高層ビル」、「リアルタイム映像」、そして
「無差別テロ」、「自爆テロ」さらには「同時多発」など、いずれもが
まさに来るべき「21世紀」の有様を象徴するかのごとき事件でした。
そうした中で、同じく「同時テロ」を目的として、当日にハイジャックされた
うちの一機が、本作のタイトルにもなったこの「ユナイテッド航空」の
「93便」でした。
離陸ラッシュの影響を受け、予定時刻より30分ほど遅れて、
ニューヨーク国際空港を発った「ユナイテッド93」便は、一路目的地
であるサンフランシスコ国際空港を目指しました。
ところが、同機は乗り込んでいた「テロリスト」たちによって、
客室は勿論のこと、操縦室まで占拠されてしまいます。
他の旅客機でも「自爆テロ」を起こしたことを知った乗客たちは、
この「テロリスト」に立ち向かうことを決断しました。
その様子をリアルに再現したのが「本作」で、そこには離陸してから
墜落するまでの、緊迫した機内の様子がノンフィクション・タッチで
描かれています。
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「ユナイテッド93」 2006年 監督:ポール・グリーングラス
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ここに登場した役者さんたちのほとんどを知りません。
有名な役者さんたちが演じていたとするなら、とてもノンフィクション
・タッチにはならないわけですから、考えてみれば当然の措置です。
また監督ポール・グリーングラスについてもよく知りませんでしたが、
マット・デイモンの人気シリーズである
2004年「ボーン・スプレマシー」共演:フランカ・ポテンテほか
2007年「ボーン・アルティメイタム」共演:ジュリア・スタイルズほか
2016年「ジェィソン・ボーン」共演:トミー・リー・ジョーンズほか
の監督を務めた方のようです。
その合間を縫う形で、
2013年「キャプテン・フィリップス」主演:トム・ハンクス
も監督しましたが、この作品はアカデミー賞の
「作品賞」「助演男優賞」など数多な部門でノミネートされました。
ただ、ノンフィクション・タッチを意識したものかも知れませんが、
「本作」でもカメラワークが忙しすぎる印象があります。
我が目玉がどっと疲れた記憶があるため、個人的には、
もう少しは「落ち着いた」映像にして欲しいと思ったところです。
もっとも、「ボーン」シリーズでも、また「キャプテン・フィリップス」でも
同様の体験をしましたので、「忙しい映像」こそが、この監督の
ウリになっているのかもしれませんが。
アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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