354「ユナイテッド93」→緊迫の自爆テロ | 映画横丁758番地

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生きているうちに一度は(何度でも)観ておきたい映画について、変幻自在・巧拙緻雑・玉石混淆で書いています。

21世紀はこの「大事件」から始まったと言えるかも知れません。

~21世紀は国家間の戦争ではなく、それはテロとして出現する~

社会学者などがかねがね警鐘を鳴らしていた通りに、それは勃発

しました。 2001年9月11日。

それはジェット旅客機が超高層ビルへ、その上に一機ならず

二機までもが突っ込むという、当たり前の感覚を遥かに超越した

まさに前代未聞の出来事でした。

しかも、二機目の突入は一機目の突入を知らせるニュースを放送

されているさなかに起こったことで、その様子はリアルタイムの映像と

して全世界に流れました。

「大型ジェット旅客機」、「超高層ビル」、「リアルタイム映像」、そして

「無差別テロ」、「自爆テロ」さらには「同時多発」など、いずれもが

まさに来るべき「21世紀」の有様を象徴するかのごとき事件でした。

 

そうした中で、同じく「同時テロ」を目的として、当日にハイジャックされた

うちの一機が、本作のタイトルにもなったこの「ユナイテッド航空」の

「93便」でした。

 

離陸ラッシュの影響を受け、予定時刻より30分ほど遅れて、

ニューヨーク国際空港を発った「ユナイテッド93」便は、一路目的地

であるサンフランシスコ国際空港を目指しました。

ところが、同機は乗り込んでいた「テロリスト」たちによって、

客室は勿論のこと、操縦室まで占拠されてしまいます。

 

他の旅客機でも「自爆テロ」を起こしたことを知った乗客たちは、

この「テロリスト」に立ち向かうことを決断しました。

その様子をリアルに再現したのが「本作」で、そこには離陸してから

墜落するまでの、緊迫した機内の様子がノンフィクション・タッチで

描かれています。

 

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 「ユナイテッド93」  2006年 監督:ポール・グリーングラス
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ここに登場した役者さんたちのほとんどを知りません。

有名な役者さんたちが演じていたとするなら、とてもノンフィクション

・タッチにはならないわけですから、考えてみれば当然の措置です。

 

また監督ポール・グリーングラスについてもよく知りませんでしたが、

マット・デイモンの人気シリーズである

2004年「ボーン・スプレマシー」共演:フランカ・ポテンテほか

2007年「ボーン・アルティメイタム」共演:ジュリア・スタイルズほか

2016年「ジェィソン・ボーン」共演:トミー・リー・ジョーンズほか

の監督を務めた方のようです。

その合間を縫う形で、

2013年「キャプテン・フィリップス」主演:トム・ハンクス

も監督しましたが、この作品はアカデミー賞の

「作品賞」「助演男優賞」など数多な部門でノミネートされました。

 

ただ、ノンフィクション・タッチを意識したものかも知れませんが、

「本作」でもカメラワークが忙しすぎる印象があります。

我が目玉がどっと疲れた記憶があるため、個人的には、

もう少しは「落ち着いた」映像にして欲しいと思ったところです。

もっとも、「ボーン」シリーズでも、また「キャプテン・フィリップス」でも

同様の体験をしましたので、「忙しい映像」こそが、この監督の

ウリになっているのかもしれませんが。

 

 

アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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