回顧録ーMemoirs of the 1980sー -34ページ目

回顧録ーMemoirs of the 1980sー

激動の80年代、荒れる80年代。
ヤンキーが溢れる千葉の片田舎で、少年たちは強く逞しく、されど軽薄・軽妙に生き抜いた。
パンクロックに身を委ね、小さな悪事をライフワークに、世の風潮に背を向けて異彩を放った。
これは、そんな高校時代を綴る回顧録である。

なんだかわからんけど、あの頃の俺たちは妙にパワフルで、妙に無敵で、妙にバカだった。
ロカビリーでもないのにロカビリーにハマり、パンクでもないのにパンクみたいに暴れ、  
千葉の夜を全力で遊び倒していた。
ピーナッツボールで踊り狂い、津田沼でへろへろになり、  
最後はカプセルホテルでデカパンはいて将棋してゲラゲラ笑う。
あの頃の俺たちは、ただただ楽しくて、ただただ疲れ知らずだった。

 

なんだかわからんけど、

一時期、俺たち3人はロカビリーブームだった。
カッコはぜんぜんロカビリーじゃないんだけどな。

 


千葉のピーナッツボールがお気に入りで、何回か行った。
ピーナッツボールで呑むと高いもんだから、

まずは安居酒屋で速攻30分勝負。
生ビール、酎ハイを5杯ほど流し込んでから行くもんだから、

店に入る頃にはもう出来上がってる。


ノリノリで踊りまくるぜぃ。
でも動きはパンクちっくだぜぃー。
テキーラタイムは楽しいぜぃ。
グイグイ呑んでヘロヘロだぜぃ。


異常なテンションの3人組に、周りの客はあきれ顔。
アッキョなんかは、

演奏してた兄ちゃん姉ちゃんがステージから降りると駆け寄ってって、


「やー、タナカ君、よかったよー」


なんて握手したり、姉ちゃんの手握ったりしてなぁ。


「出演者には触れないでください」


なんてアナウンスされて店に叱られてたけど、知ったこっちゃねえ。
いつもそんな具合だった。

 

津田沼にも似たような店があったんだけど、店の名前は忘れた。
ある晩、いつもの3人組でそこに行ってノリノリ、へろへろ、お疲れモード。
家に帰るのが面倒になって、カプセルホテルに泊まった。

 

風呂入って、変なデカパンツはいてと…。
娯楽室みたいなのがあって、ビール片手に将棋打ってみたりする。


「おい、これどーやって並べるんだっけ!?」


に始まり、


「金は斜め行けるんだっけ!?」


だの、ぜんぜんわかってない。


「けどそんなんカンケーねー」


テキトウにやってりゃいいの。
デカパンからはみ出した横チン金玉に、


「金取り〜」


なんてギャハハ、ガハハ、大うけ。
イイ気分で寝床へ。
お・や・す・みい。


あの頃の俺たちは、パワフルで疲れ知らずだった。