マザースにはいろんなバンドが来ていたけど、
とりわけ強く覚えている夜がある。
ストリート・スライダーズがやってきた日のことだ。
彼らがマザースにやってきたのは、
たぶんメジャーデビューしたばかりの頃だった。
『Blow The Night!』がちょうどヒットし始めた時期だったと思う。
その割には、客の入りはいまいちだった。
とにかく俺たちは、
“メジャーデビューして売れてる奴らをからかってやろう”
そんな魂胆で、いつものパンク軍団で観に行ったんだよな。
「村越このやろう!」ってヤジ飛ばしたり、
おふざけでお尻ふりふりダンスしたり、
目の前でシャッター切ってストロボ焚いたり、
まあ、やりたい放題。挑発し放題だった。
けど村越は、挑発には一切乗らず、
淡々と歌い続けた。
さすがメジャーに行った奴らは上品だね。
でも、ちょっと聴いていると分かるんだよ。
流石なんだよな。売れただけある。
ストーンズのパクリだとか散々言われていたけど、
本音を言えば「なかなかイイじゃん」だった。
村越くん、あの時はごめんね。
今頃どうしてるんだろう。
蘭丸くんは、相変わらずお美しいのだろうか。
千葉ダンシングマザース(DANCIN' MOTHER)は、
1980年代〜90年代初頭にかけて千葉市に実在した老舗ライブハウス。
京成千葉駅から千葉街道側へ少し歩いた場所にあり、
当時の千葉ロック/パンクシーンの重要な拠点だった。

