高校3年の春、俺の部屋が突然なくなった。
代わりに手に入ったのは、小さなアパートと大きな自由。
そこから、俺たちの奇妙で眩しい日々が始まった。
ちょうど高校3年になった頃、
家で田舎の爺さん婆さんを引き取ることになった。
そうなると家は一気に手狭になって、
俺の部屋がまるごと消滅した。
それで、家の近くのアパートで暮らすことになったんだ。
考えてみてくれよ。
この年頃で、親の干渉を受けずに自由気ままにできる場所が手に入るなんて、
ワクワクしないわけがない。
しかもそれは俺だけじゃなくて、
周りの仲間たちにとっても“美味しい話”だった。
画像はイメージです
案の定、いろんな連中が出入りするようになった。
中学時代の仲間たち。
アルバイト仲間のタケショーやミカミ。
もちろんエーイチやアッキョ、幕張の連中もよく来た。
いや、“よく来た”どころじゃない。
エーイチとタケショーなんて、偶然同じ時期に家出してきて、
俺のアパートに二週間も居座ってたことがある。
しかも元々は知らない者同士なのに、
俺が帰ると二人して部屋にいて、
なんだかなぁ……って感じでさ。
心の中では「お前ら、いい加減帰れよ」って思ってたよ。
でも、そんな混沌とした日々の中で、
仲間と呑む機会が増えて、
俺もそこそこ呑めるようになっていった。
──それと、まあここでは詳しく書かないけど、
アパートには時々、女の子が遊びに来ることもあってね。
青春ってのは、いろんな色が混ざってるもんだ。
──と、ここまでは前置き。
このアパートを中心に、
いよいよ新しい展開が始まる。
