五竜岳から鹿島槍ヶ岳 2008/05/03-05
- メンバー
ふちG・トモ・イカ社長・KY塾長 - ルート
5/3:五竜遠見スキー場リフト終点9:45~西遠見山12:50(幕営)
5/4:西遠見山4:45~五竜岳7:30~キレット小屋12:30(幕営)
5/5:キレット小屋4:15~鹿島槍ヶ岳7:30~冷小屋~大谷原12:55
某日
とりあえず序章
本件についてはあれこれ前置きがあるのだが結果的には「あれこれあったおかげで命拾いした「すなわち幸運」っちゅー感じが無くも無い訳であるが「命拾い」なんて言うほど危険な目にあっておいて何が「幸運」なのかって、そーそー、こーゆーのを「不幸中の幸い」ゆーのかね、わはは。
ある日の例会にて
本年度、大ならしの山の会大幹事長を襲名したラオウ改めラーより発表
「本年度の大ならしの山の会春合宿は五竜岳集中とする!」
っちゅーことでその内容はこーだ。
【当 初 案】
- ラー隊:遠見尾根から五竜岳往復
- ヒルティ隊:唐松岳から五竜岳縦走
- ふちG隊:鹿島槍ヶ岳から五竜岳縦走
「ふちGにおかれてはトモ、専務改めイカ社長、KY塾長の3名を率い5/3早朝出陣、赤岩尾根を攻め登り先ずは鹿島槍ヶ岳を落とし、引き続きキレットを攻略、更には五竜岳を手中に収め、西遠見山に構える本陣に5/4夕刻までに馳せ参ぜよ!」
とのことであった。
「ふーん、でもさー、ラーさんよー、それって日程厳しすぎねーかなー」
ってことであっさり集中は断念し代案として初日にラー隊と共に西遠見山に登り合同宴会、二日目以降はサヨオナラ、ってことにしちゃったんだよね。
【修 正】
- ふちG隊:五竜岳から鹿島槍ヶ岳縦走
とまーこれが後々の幸運に繋がるのであった。
5/3
すべての先行者を蹴散らし西遠見山へ
テレキャビン、第一リフトと乗り継ぎ楽々高度を稼ぎます。さー出発。
一登りで地蔵の頭、行く先にはウジャウジャ先行パーティの姿を確認、KY塾長の目が(-ω☆)キラリ輝きロック・オン!!
(途中省略)
気がつけば全ての先行パーティをぶち抜き西遠見山に1番到着する我らであった。
「俺たちは遅くない!俺たちは早い!!俺たちゃ最強だ~!!!」
実のところラー隊との約束は反故っちゃって五竜山荘まで行こうと思ってたんだけどね…。
「黙って先に行っちゃってラーさん怒らせっとめんどーだからな、今日はこの辺で勘弁しとこう」
って実のところの実はハイペースがたたって疲れちゃったんだよね、早くビール呑みたくなっちゃったんだもんね(笑)
そして彼らは来なかった…
昼間の飲酒中における主たる会話、及び、行動、そして結果
「それにしてもあいつ等来ねーなー」
「あっちは女子供に老人ばっかだからなー誰か足引っ張ってるんだろねー」
(ごめんなさい、笑って許してね)
「そーだねーきっとラーさんもイライラしてんだろな」
「んー俺たちが余裕で呑んだくれてるの見たら怒るだろなー」
「やっぱそーだよなー」
「しょーがねーなー整地くらいしといてやっか」
「ん~じゃあ俺は下まで様子みてくるわ」
ってことで、ふちG、トモは整地作業に入り、KY塾長は大遠見山方面へ下って行った。
そして専務改めイカ社長は爆睡中
「この役立たずが、チッ、死ね」
【30分後】
整地作業完了。
「労働した後のビヤーは旨いな」
外で呑み直してると他のパーティがやってきて
「ここは誰か来るのですか?!」
っちゅーんで
「そーです、ごめんね、仲間がくるんだよねー」
っちゅーと
「あーそうですか、それじゃお隣にテント張らせてもらいます」
なんて言うもんだから
「んー近くはお勧めできませんよ、ものすごーくウルサイご老人が来るんでうーんと遠くに張ったほうがいいですよ」
ちゅーと
「あっ、そーゆーことですか!わかりました」
って合点承知、心得たとばかりに遥か彼方へ旅立って行きました(笑)
【更に30分後】
更に外で飲酒していると下へ向かっていたKY塾長が一人戻って来るのが見えた、嫌な予感…
こちらの視線に気がついたKY塾長、頭の上に大きくX(バツ)のジェスチャー
その一瞬で全てを心得たトモ
「マジかよー俺の労働はなんだったんだー、チッ、死ね」
すると役立たずのイカ社長がムックリ起き上がり
「わはは、俺はどーせそんな事だと思って死んだふりしていたのだよ、君たち無駄な労働だったのー、ぐふふ、なー、果報は寝て待てっちゅー事だ、ぐわっはっはっは~」
5/4
キレット小屋ヘ、鹿島槍は遠かった…
4:45、明るくなるのと同時にスタート
昨日同様ハイペース、一気に白岳直下まで到達しそのまま休憩も取らず五竜山荘へのトラバースに入る。新しいデブリもあり慎重に一人ずつ通過するがKY塾長が通過中にちょびっとパラパラ落ちてきたんで
「どーせなら雪崩れて来ないかなーしたら見捨てちゃおうぜ!」
なーんて冗談!?否!ちょっと本気!?なんせこのオジサン、ビーコンは電池も入れずザックの中に入ってるんだもんね
「天誅、天罰、地獄へ落ちろ」(爆)
(冗談だよ、ほんとーに、いひひひひ…)
って事で1本立てる。
▼ムービーです(口の沢のコル付近)
五竜岳への登りもハイペースで先行パーティを次々にかわして行く、山頂直下の急斜面でもたつくパーティに追いついたところで
「こんなとこで追い立てて焦らせて落ちられても困るから一息入れてから行こう」
って事で1本立てる。
すると、あろうことか!?まー驚いた?!KY塾長、ドンとザックを投げ降ろし、地べたに尻をつき両足を投げ出し、小脇のザックから惣菜パンを取り出し、それを両手で持ち、目を瞑り、一心不乱にパクパク食べ始めた。
「なんですか、その子供みたいなかっこは」
「人間、老齢期に入ると子供に戻るらしいですよ」
「子供どころか赤ん坊までもどっちゃって小便もらしてないでしょうね」
なんて言いたい放題、悪たれ小僧たちの罵りにキレるかと思いきや
「バテた!お前たち年寄りをいたわれよ、まったくなー年寄りをしごくなよ」
えっ…長年大ならしの山の会をリードしてきた人間発電所の異名を持つKY塾長の発言とは思えん。
しかし俺たちには敬老精神などまったくもって持ち合わせておらず
「そんな塾長の姿見たくなかったですよ!」
「そんな塾長には失望しましたよ!」
ああ、過去の記憶が走馬灯、駆け巡る過去の記憶…
「ふちG、何やってんだ、あんなオバサンに追いつけなくて悔しくないのか」
「ふちG、バテたのか、ほっ、ほっ、ほれ、ザックからビールだせ、俺がもらってやるから」
「ふちG、遅いぞ、いつまで待たせるんだ、俺を凍え死にさせるきか」
☆☆巨星落つ☆☆
ご愁傷様、うひっ
五竜岳山頂は風が強く恒例の裸族撮影も忘れ記念撮影だけして通過。
その後、北尾根の頭付近まで気の抜けない微妙な下りが続く。北尾根の頭以降は小さく登下降を繰り返し口の沢のコルから一登り、後はちょいと下ればキレット小屋だが鹿島槍の眺めがイイので一息入れる
「待ってろよ~鹿島槍~~明日登ってやるからな~」
するとイカ社長
「え、冗談でしょ『今、行くから待ってろよ』でしょ」
ふっふっふ、青いのう、若気の至りだのう、若気の過ちだのう。
「見よ、あの雪面につく山頂へのトレースを!この時間、この気温、雪不安定でグズグズだ。」
「あんなとこ恐ろしくて登れないのだよ。」
「明日、早朝、気温の低い、雪の安定した時間に通過するのが安全っつーのだよ」
なんて、ほんとは疲れ半分ってとこだけどね、ぎゃはっ。
そしてファイヤー
キレット小屋前で幕営
ふちG、MSRの点火また失敗、ファイヤー!ギャー
ってことで命懸け、トモが必至こいて屋外で消火作業
「あんたって人は何度やったらわかるんだ、チッ、死ね」(お約束)
その後、イカ社長が点火。あっさり、普通に、当たり前に、いつもの日常のように、いとも簡単に、誰でも出来る、一発点火、ほーら簡単でしょ。
イカ社長曰く
「ふちGさんがいつもファイヤーするの見てて、俺はMSRに触れるのは危険だなーって」
「今まで避けて来たんだけどわかりましたよ」
「ふっ、何も危険なことなんてないんですよ、ふちGさんよー」
「あんたがヘタクソなんだよ!もーあんたには触らせらんないね、俺も命が大事だからよっ」
俺が悪かったのか~MSRゴメンネ、悪評作ったの俺のせいなんだってよ~、ぬぁはは
5/5
八方キレットの恐怖
前日までの快晴は曇天と変わり薄暗い中ヘッドライト朋して出発。いきなり微妙な岩場を登りキレットへの懸垂地点、先行している単独行者がちょうど懸垂準備中、で暫く待ち、で先行が懸垂終えたので懸垂点に移動、するとポツンとたたずむオーバー手が(笑)
「お~い、オーバー手忘れてるよ~」
ってことで彼にオーバー手を届ける口実で我ら4人も彼のセットしたロープを使わせてもらう、んなワケで彼がロープを回収してる隙に我らが先行してしまう。
「ありがとう、ごめんね」
単独行の彼の記録を発見しました、なんと常人離れした山行だこと!!ちょっと覗いて見てはいかが。「北アルプス縦走」ってタイトルのトコを参照。(無断リンクしてゴメンナサイ、問題あれば削除しますのでお知らせください)
http://matsudogakujin.typepad.jp/sankou/2008/05/post-04b6.html
なんて思ったのは一瞬だった、懸垂着地点から更に下りる急なガリーの雪が非常に悪い
一歩ずつズルって崩れるし~
落ちたら止まらないし~
真っ直ぐ下りるだけならまだイイんだけどトラバースだし~
う~怖い~怖い~
一旦落ち着くがすぐにまた雪グサグサのトラバースから垂直の雪壁に行く手を阻まれる。(実際には70度くらいかな)
下は数百メートルもキレ落ちてるし~
落ちたら死んじゃうし~
う~怖い~怖い~
ってことでロープ確保することに。
まっじ怖かった!!
ほんとステップゆるゆるなんだもん、ダブルアックスならもうちょっと安定するんだろけど今回はピッケル1本だもんな。手、冷たいけど必至に手刀入れたよ、あれ運良く中間支点取れたから思い切って行けたけど、無かったら行けたかな…
何にしても久々に緊張した、生命感ってか生への執着心を感じたなぁ。
とゆーことでこの山行の区分は【アルパイン(冬)】にしました。
その後、鹿島槍北峰までの登りは岩半分、雪半分ってところだったが雪の部分はほんと不安定で危険な状態だった!
もしこれを下るルートをとっていたら…
と思うとぞっとした。あの時、あの例会で、無理言って逆ルートにしてもらったのは大正解だった。
「無知だった…甘く見てた…」
誰とも無くつぶやく声が聞こえた。
鹿島槍ヶ岳北峰、そして南峰を踏み後は安全地帯を駆け抜ける。
布引山より先、冷小屋まではアイゼンは外し緩んだ雪上を快適にスケーティング。
赤岩尾根上部は雪が不安定で若干緊張させられたが軽快に下る。
途中、足がもつれ転倒して痛打して痛がってたオジサンの話はナイショにしておこう!
「もーお前たちにはついて行けない、俺はマイペースで行くから先に行け」(オフレコ)
その後はパラパラ降り出した雨の下、足早に大谷原へ、無事帰還。
付録
本文中に書き漏らした小話各種です(笑)
イカ社長腹黒語録
これまで聖人君子と思われていた某人の腹黒さが露呈した一言
- 其の壱
テント撤収時、傍らに転がるKY塾長担当の燃料ボトルに気がついておきながら
「どーせ田浦さんのだからほっときました」
- 其の弐
山頂での集合写真撮影の輪に入ろうとしないKY塾長に対し
「田浦さんは早く死んじゃうんだから写真ぐらい写っておきなって」
感嘆した話し
食当の指示にまったく従わず好き勝手な買出しをしてきたテロリストたちに失望したイカ社長の嘆き悲しみに満ちた一言
「もーいいよ…今度は買出しも自分でするよ…」
【テロ行為一覧】
*前記が正式依頼品、後記が代替え品
- シイタケ → マッシュルーム(レトルトパウチ)
- ジャガイモ → ニョッキ
- 鶏腿肉(冷凍) → たまり醤油味鶏腿肉(レトルトパウチ)
大風呂敷な話し
西遠見山のテント場で飲酒中の会話
ふちG
「今の俺たちなら明日中に大谷原まで降りられますよねっ!」
「今の俺たちなら行ける!!ね~田浦さん!!」
KY塾長
「そうだな…(この酔っ払いめが、チッ、死ね)」
荒くれ者の話し
冷小屋へむけ爆走下降中、ノロノロ先行パーティに引っかかりちょい焦れ気味の某パーティの会話、及び、行動、そして顛末
トモ
「イカ社長、横から抜いちゃえばいいじゃない!いけるよ」
トモにそそのかされたイカ社長
ノロノロ先行パーティの横1m、追い越しかけた刹那、滑落…
瞬間移動で10人をごぼう抜きし20m下、雪面に突き刺さっていた…
それを見たKY塾長
「おっ、早いなっ!イイ事やってるじゃん」
ノロノロ先行パーティの横1m、尻セードを始める、しかし…
傾斜角度、方向の考慮欠いた無謀な尻セードオヤジはノロノロ先行パーティの一団に突っ込んで行った…
善良なハイカー5名をなぎ倒し降りて行く荒くれ者…
「すいません、すいません、すいません(リピートモード)」
平謝りのKY塾長
ふちGにも叱られ傷心ブルー入ったKY塾長、その後、下山中ずっと無口であった(爆)
コメントしとくか!
- 顔面着地も重要(笑 -- 巨星墜つ 2008-05-12 (月) 08:02:09
- しかし!次回のハイキングでは10人分のおでんをボッカしてくれるそうです -- ふちG 2008-05-12 (月) 21:57:13
- よく考えたら初日3時間行動って -- とも 2008-05-13 (火) 12:16:47
- 3時間・・・俺たちらしいじゃん -- ふちG 2008-05-13 (火) 18:42:21










