皆さんこんにちは

救急現場で日々コロナ患者対応に奮闘
パパナースのヒロですグラサン
 
東京が200人近くの感染が続いて
最初の週末を終えました
 
単純に新規の感染発覚者数は
増減を繰り返しています
 
その中で大事なのは
重症化率や死亡率
※まだ読まれていない方はこちらから
 
小池都知事からは重症者が二桁になった
と注意喚起がありましたが
これは本当にまずいことなのか
医療崩壊を招くのか
 
 
そこで今回のテーマは
【コロナ感染拡大】中等症ほど死亡率が高いワケ
 
【今回のtopics】
①重症者ってどういう人?
②医療と切っても切れないトリアージ
③コロナウイルス感染者の現状
④自粛が最善策!?
 
それでは早速見ていきましょう
①重症者ってどういう人?
一般的に「重症」と聞けば
死にそうなくらい重い状態
すぐに医療介入しないと生命危機に至ってしまう
 
というのが一般的な重症の概念であり、
災害医療などで大切になるトリアージ
この概念でも重症は赤
 
やはり医療介入がなければ生命危機に至るリスクがある人です。
 
但し
コロナ感染者における重症は少し意味合いが異なります
 
軽症は入院の必要がない人
中等症は入院して酸素投与が必要な人
重症者は集中治療室(ICU)に入室する必要がある方や人工呼吸器を必要とする人
 
「あれ?何も違わないじゃないか」
そう思った方もいるのではないでしょうか!?
 
しかし
重症者に該当するような人でも
がんの末期患者さんや慢性疾患で療養している方が
重症化した場合
 
この人たちは本人や家族の意向にもよりますが
「人工呼吸器を装着しない」
などの選択肢が選ばれることが多くなります
 
実際に私の病院でもICUで管理をしているコロナ患者さんは
人工呼吸器をつけていますが、
 
一般病床のコロナ患者さんは人工呼吸器をつけることなく
亡くなっていく方も一定数います
 
この人たちは病状としては重篤な状態にありますが
分類としては中等症のエリアで入院をしています
 
②医療と切っても切れないトリアージ
「医療崩壊」がワイドショーなどで取り沙汰されたときに
人工呼吸器やECMO(人工補助心肺装置)の増産
を政府も命じていました
 
足りなくなるほど重症者が増えた時に
対応できるだけのデバイスを増産させようとしました
 
しかし
実際には
呼吸器が足らなくなるほど重症者が増えることはありませんでした
 
医療現場ではこういった医療ニーズが医療資源を大幅に超える際に
災害医療として
 
「最善の医療」から「最大限の医療」へ
シフトしていくことが求められています
 
似ていますが全く違うのはわかりますか?例えば輸血…
輸血の製造元は献血者からの血液です
人工的に作ることができません!!
 
慢性疾患の悪化でよくなる見込みの少ない人と
元々健康な人が不慮の事故で死に瀕している人
末期がんの90歳と
働き盛りの40歳
 
命の重さを選択するなんてよくない
なんてきれいごとをいう人がいますが
元々限りある医療資源を有効活用するためには
誰にどのくらい注力するかを選択しなければいけないときがあります
 
こういう時に年齢や基礎疾患や生活歴など考えながら
生命予後も踏まえて治療方針を決めることがあります
 
医療資源を湯水のように無計画に使うのは
絶対にしてはいけません
 
 そうでなくても限られた医療者で対応できる
患者数は限られています 
 
なので私の病院であれば
緊急度と重症度からJTASという指標で
対応順位を選定します
 
軽症でクリニックとかでも対応できる人は
相当な時間を待つことを了解してもらい
さらに紹介状のない方は
プラスアルファの料金をいただくことになっています
 
このように
対応できる患者数を踏まえてトリアージをするのは
日常の中から様々な場面で行われています
 
③コロナ感染者の現状
 コロナウイルス感染症は
重症化するスピードが早い肺炎を起こします
 
数日間で挿管、人工呼吸器が必要になることも少なくありません
 
 
コロナ対応できる病院
そして
コロナ患者さんの入院できるベッド数は都道府県で
把握しているので
むやみやたらに使用はできません
 
逆にいったら
よくなる見込みのある人しか集中治療室に入れないので
末期ガンでコロナウイルスに感染した方なんかは
集中治療室に移動することなく
亡くなることがほとんどです
 
つまり
一般病棟(中等症患者の受け入れベッド)で
亡くなるので中等症患者の死亡率は高くなります
 
そして
集中治療室に入っている患者は
ある程度基礎疾患もコントロールされている人
なので
治療が効を奏した場合
軽快することも多い
 
実際に当院でも
重症例は良くなって退院するケースが多いです
 
④自粛が最善策?
 コロナはわりと軽快して退院する人も
相当数います
 
東京都では県外移動の自粛を要請しています
 
緊急事態宣言や
東京アラートなど
自粛による感染制御を狙ってきました
 
しかし
感染はコントロールしきれませんでした
 
だって
街から人を一時的に減らすことはできても
人の行動すべてが止まるわけでもなければ
医療職員も人なので対策は徹底していますが
感染リスクはゼロにはなりません
 
そんな中最低限の行動に留めたからと言って
根絶できるとは思えません
 
その一方で経済的打撃は不可逆レベルだし、
復旧のための政策も
GoToキャンペーンみたいに実施できないことも
あります
 
そして
自粛政策のデメリットが大きすぎることを考えると
自粛が最善策な訳がありません!!
 
どうか連日の感染者数に踊らされでください!!
この人たちが病院のベッドを埋めてしまうと
また医療崩壊というニュースが次は来ます!!
 
そして夜の街に一気にPCRを今やっているのでしばらくは新規陽性者発覚者数は
高水準をしばらく維持します
 
7月末くらいまでに夜の街一斉検査が終了すると
PCR陽性判定者数は確実に減ってきます!!
 
その期間に
中等症から重症が増えなければ
コロナウイルスへの考え方は
「そんなに恐れる必要はないかもしれない」
と実数が証言してくれるかもしれません!!
 
それまでに私たちができることは
中等症にならないために免疫が維持できる健康的な生活を続けること!!
 
そのためには
 
まとめ
・元気にならない人は中等症に分類され、高齢で死亡する人も中等症
・重症者数は依然としてさほど増えていない
・夜の街PCRが終われば新規陽性判定者は減る
・免疫を維持こそ大事!!
 
 
 
最後までお読みいただきありがとうございます
次回も為になる記事を目指していきます
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