皆さんこんにちは。

 

救急分野で働くパパナースヒロですグラサン

 

シリーズ化している患者さんの観察を一つレベルアップする

 

フィジカルアセスメントシリーズ

 

初回は

実は呼吸との違いがよくわかっていない人も多い

A:気道 ← 読みたい方はコチラ

 

 

 

第二回は

急変の一番の察知するためのセンサーになる

B:呼吸 ← 読みたい方はコチラ

 

 

をお話してきましたが、

 

今回のテーマは

C(Circulation)循環

です

 

 

一般的な循環のイメージというと

 

行ったものがまた戻ってくる

温泉などで浄化させて再度戻す

リサイクル

 

など

回ってもう一回利用というイメージですよね!?

 

身体における循環もまさに

血液の再利用が大事です

 

患者さんの観察をするときに大切なのは

 

どのくらいの血液量が流れているか

からだ中に隅々まで血液がいきわたっているか

どのくらいもどってきているか

全身に血液に送るときにどのくらいの抵抗が加わるのか

その時にどのくらいの力が必要か(心収縮)

 

 

これだけでも循環器が苦手な人にとっては

「頭がいたくなってきた」ショボーン

ってなってしまう人もいますよね

 

患者さんの血液の循環を観察するときに

どんなことをみますか!?

 

血圧?

心拍数?

それだけでは物足らないから

これを読んでくださっていますよね!?ウインク

 

今回は

ショックを見抜く」

という視点から見ていこうと思います

 

 

心臓で送り出された血液が全身を巡っているかは

全身の皮膚の色や温度で

評価できます。

 

皮膚色は

温かい血液が通っていれば

赤みを帯びているし

 

不十分なら

蒼白(Pallor)になります

 

触った温かさは

血液が通っていれば

温かいし

 

血流不十分なら

冷たくなります

 

しかも

交感神経を優位にして血圧をあげようとしますので

末梢血管が締まり、発汗をします

 

すると

更に冷たくなるし、汗が出るので

触った感触は

冷汗(Perspiration)

をかいているように感じます

 

末梢の血流を評価するときの

末梢冷感はまさにこれですね

 

チアノーゼも皮膚色の不良

で生じます

 

CRT(毛細血管再充満時間)

も血液が絶えず流れていれば

毛細血管を押しつぶして流しても

すぐに血液が補充されてきますが、

 

血液循環が悪いと

末梢ほど血液が流れてきにくくなります

 

だから心臓から遠い脈拍から

脈拍の触知ができなくなります

(Pulselessness:脈拍触知困難)

 

ちなみに

橈骨動脈が触れる→80mmHg以上

大腿動脈が触れる→70mmHg以上

総頸動脈が触れる→60mmHg以上

 

といわれます

 

 

身体が血液を十分に供給されないと

どうなるか??

 

 

血液は身体中に

酸素

栄養素

を送っています

 

エネルギー源となるこれらが

無くなるとどうなるか

 

身体は元気がなくなってきますよね!?

同じ活動をしても疲れやすいし

(これがNYHA分類です)

 

エネルギーがないので動けなくなってしまいます

(虚脱:Prostration)

 

これだけ血液がめぐってこなくなると

いくら酸素があっても

全身に酸素不足が生じて機能不全を起こします

そうすると身体が酸素不足のため

身体はアシドーシスに傾き始めます

 

「身体に酸素をもっと運べ!!」

と命令を出すので

呼吸が荒くなったり(努力呼吸)

呼吸回数が増えたりします

(アシドーシスの呼吸代償)

 

そうしてまでも

人間がとにかく血流を維持無ければいけないのが

脳です

脳に十分な酸素が届かなかくなると

低酸素脳症になります

 

すると呼吸を維持しようとする脳幹の機能も

ダメになれば

呼吸をしなさいと命令する呼吸中枢がだめになる

 

循環が崩れることで

呼吸がダメになるんです

(Pulumonary Insufficiency:呼吸不全)

これが

循環不全の兆候:5Pサイン

です

 

状態の悪い方の

循環を瞬時に見るには

①脈拍を触知する

②全身のショック兆候がないか

 

触るだけでかなりの情報は得られますよね

 

もちろん循環はこれだけではありませんが

こうやって見えないはずの体の中の動きが見えると

面白くないですか!?

 

循環を一から学びなおしたい方は

山内豊明さんの本は

個人的には面白かったです

 

 

 

さて、次回は

何だかわかりにくい

「前負荷と後負荷について」

書いてみようと思います!!

 

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