スプリンターズステークス(G1)激走穴馬を探せ! -2ページ目

ハイオン気性難解消で狙い目/中山10R

<和田美保の馬券姫:松戸特別>


 今週は久しぶりに栗東での取材だった。夏に函館競馬場で会った人もいるが、基本的には6月以来という人がほとんど。ちょっと会わないとすぐに「やめたのかと思った」「違う部署に移ったんじゃないの?」と言われるが、ある人から「G1以外の週によく栗東来るよね。さては、仕事が楽な週を選んで来てるだろ」と指摘された。そ、そんなことないんだけどなあ…。


 というわけで取材した成果を出したいところ。中山10Rは小島茂厩舎のハイオンを狙う。


 ローズSに出走するブラックエンブレムが栗東に滞在中。最終追い切りには小島茂師が駆け付けた。気になっていたハイオンについて聞くと「今回は力でねじ伏せる競馬をしたいね」と歯切れのいいコメントが返ってきた。これまでは気性的な難しさがあり、抜け出してから遊んだり、仕掛けどころに難しさがあった。それが少しずつ解消され、小細工なしで競馬ができるようになった。1000万を勝った時の内容が良く、雨も大丈夫。期待が高まる。馬券は馬単で(9)ゲンパチタキオンとの裏表を5000円ずつ。


出典:日刊スポーツ

カジノドライヴ、BCクラシックへ順調

 米G1ブリーダーズCクラシック(10月25日・サンタアニタパーク)へ挑戦するカジノドライヴ(牡3歳、美浦・藤沢和)が19日、美浦坂路を単走で4F52秒7-38秒5-13秒2をマーク。「引き続き順調。状態を見ながら、あと1本(22日か23日)やる予定です」と葛西助手。17日にも併せ馬で、4F52秒1をマークしている。24日に美浦トレセン近郊のミホ分場へ移動。輸出検疫(~30日)を受け、10月1日に成田空港から出国する。


出典:デイリースポーツ

父の背中 追いつくまであと3勝

 福永祐一騎手(31)は競馬学校の受験を一度失敗している。中学3年の時、試験を受けた。タイミングの悪いことに、足を骨折していた。実技試験で動くことができず、不合格の判定をされた。翌年、再び受験し、騎手の卵になることに成功した。騎手になりたいという強い気持ちがあった。


 その福永が先週までに中央競馬通算980勝を挙げ、父洋一さんの通算勝利数983まで、あと3勝に迫っている。


 洋一さんは天才の名をほしいままにした。1970年から9年連続で最多勝騎手になるなど変幻自在の騎乗で白星を重ねた。しかし79年3月、落馬事故で大けがを負い、引退を余儀なくされた。


 当時、祐一騎手は2歳。騎乗姿を見たことがなく、リハビリに励む姿だけが印象に残っているという。武豊騎手の活躍に刺激されて騎手を目指したが、母親に猛反対された。息子まで危険な職業に就くのがたまらなかった。が、祐一騎手の意志は固かった。


 96年のデビュー以来、「福永2世」という重圧にも負けず、99年の桜花賞(プリモディーネ)などG1競走13勝。さらにシーザリオやエイシンプレストンとのコンビで海外でもビッグタイトルをものにした。数字の上で、父を超える日が近づいた。


出典:朝日新聞

ローズS 樫の女王ポピー、万全の秋 

 「ローズS・G2」(21日、阪神)


 頂点に立った2頭が本番を前に対決する。最終追い切りが栗東トレセンで行われ、G1馬2頭が存在感を見せつけた。オークス馬トールポピーはCWで3頭併せ。馬なりだったが、前2頭に取りつく脚はさすが。上々の仕上がりでトライアルを迎える。ひと足早くクイーンSから始動したレジネッタも坂路を快走。本番を見据えた仕上げながら、ラストはシャープな伸びで順調さをアピールした。


 完ぺきな仕上げで秋初戦に挑む。トールポピーは栗東CWで3頭併せ。テンを縦列で入り、最後方から2頭を追い掛けてスタート。5Fでインセンティブガイ(7歳オープン)と0秒8、ビーチパトロール(3歳1000万下)と0秒4あった差をグングン詰め、残り3Fでは横並びに。最内へと潜り込むと、手綱を抑え込んで馬なりのままゴールを駆け抜けた。時計は5F68秒0-38秒5-11秒8をマーク。加速力に加え、いつでもはじけそうな手応えが好調ぶりを物語る。


 鞍上と息がピッタリと合っていた。「うまく池添が我慢させてくれた」。動きを見守った前川助手も笑みを浮かべた。G1馬が心身ともにスケールアップ。ひと夏越して、成長の跡がうかがえるだけに頼もしい。幼い面を矯正するために着けていたノーズバンドも、「大人になった」ことで外すことにした。これも階段を上がった証明と言える。


 池添がその背にまたがったのはオークス以来。「2頭が離れていたから遅れるかなと思ったけど、すぐに追いついた。すごくいい動きでした」。しびれるような感触にほおを緩ませる。頂点に立ってもまだ飽き足りない。オークス馬は想像以上の伸びしろを残していた。「身のこなしは春以上に柔らかくなったと感じます。もともといいキャンターをする馬だけど、甘い部分がなくなっていい走り方になった」と感心した。


 デビューから7戦すべてに騎乗。誰にも背中を譲ったことがない。「この夏はノーザンファームにも2度見に行った」というほどのほれ込みよう。トライアルでも、そのブランドに傷をつけるわけにはいかない。「試すことは何もない。馬群に折り合いと、今までいろいろとやってきたから。今の出来でどれだけやれるのか。オークス馬だから、それなりの結果が求められる。乗るのが楽しみ」と目を輝かせた。成長を試す始動の舞台。G1・2勝馬が好発進を決める。


出典:デイリースポーツ

ガス抜き成功レジネッタ/ローズS

<ローズS:追い切り>


 レジネッタ(栗東・浅見)は、札幌のクイーンSを使われガス抜きに成功。坂路4ハロン55秒0、しまい12秒2の切れ味で万全の仕上がり。


 オークス馬トールポピーよりひと足早く始動した桜の女王レジネッタは、1度使ったことで落ち着きが出た。最終追い切りは坂路単走。回転の速い小気味いいフットワークで駆け上がる。無理に抑え込むこともなく、スムーズな脚さばき。しまいをサッと伸ばす上がり重点の内容で、4ハロン55秒0、ラスト1ハロン12秒2を出した。浅見助手は「いつもと変わらないいい動きだった」と愛馬の動きに合格点を与えた。


 オークス3着後、休養を経て、札幌のクイーンSで復帰。古馬相手に大外から強襲し2着と善戦した。あらためてG1馬の底力を示したが、イレ込みという課題は残したまま。滞在競馬にもかかわらず、パドックからテンションは上がりっぱなしだった。小牧騎手は「結構イレ込んでいたけど、あれがレジネッタだから。ああいう気性だから走るんだろう」と意に介していないが、折り合い面を考えれば落ち着いているに越したことはない。浅見助手は「北海道の時と比べて落ち着いている。カイバも食べているし、プラス体重で出せそう。いい形で競馬を迎えられる」と話す。札幌での始動が、いい意味でのガス抜きになった。


 主戦の小牧は先週のセントウルSでカノヤザクラを「サマースプリントシリーズ」の総合優勝に導くとともに、自身もジョッキーシリーズでチャンピオンに輝いた。「出来過ぎだね。春にG1を勝ってからいい意味で肩の力が抜けたのかもしれないけど。レジネッタが自分の競馬をして古馬とあれだけやれたのは自信になった。あとは僕自身の体調管理だけだよ」。馬の仕上げは厩舎スタッフにお任せだが、パートナーに対する信頼は、より強固となった。


出典:日刊スポーツ

スカーレットが安藤勝騎乗で秋初追い切り

 秋G1を目指すダイワスカーレット(牝4、栗東・松田国)が18日、大阪杯後初めて安藤勝騎手を背に追い切りを行った。Cウッドを単走で、6ハロン84秒7-13秒9。「少し太いと思っていたけど、これなら案外早く仕上がるかもしれない。気のいいタイプだからね」と同騎手。


出典:日刊スポーツ

ローズS 桜の女王レジネッタ情熱の秋

 「ローズS・G2」(21日、阪神)


 順調に前哨戦を迎えることができる。レジネッタは栗東DWをキャンターで軽く流した後、坂路へ移動。ゆっくりとスタートを切ると、抑え切れないくらいの手応えで駆け上がって行く。ラスト1Fで鞍上にうながされるとすぐさま反応。矢のような伸びでフィニッシュを決めた。4F55秒0-40秒2-12秒2。「最後だけちょっと(手綱を)離した。(体重は)前走に比べて、若干プラスかな」と調教パートナーの浅見助手。本番を見据えての仕上げとはいえ、反応の鋭さは際立っていた。


 精神的にもゆとりが出てきた。浅見助手は「春は(調教の)行き帰りも落ち着きがなかったが、解消された。そのテンションで競馬に行ってもらえれば」と話した。気持ちで走るタイプだけに、心身のバランスが取れていることが大事だ。工夫も凝らしている。先週末から、口の両脇にハミずれの防止に使用するビッドガードゴムを装着。前走のクイーンSの直線で舌を出していたので試している。この日の坂路では、その癖は目立たなかった。


 春先は栗東に滞在していると食が細くなったが、その点も解消された。この日の追い切り後も、馬房でしっかりとカイバをほおばった。担当の藤原助手は「カイバ食いも落ちることはなく、順調に調整できている。ちゃんと食べて、攻め馬もできている。特に心配はなく順調に来ている」と笑顔を浮かべた。


 前走のクイーンSは休み明けで、古馬とも初対決。流れも向かなかったが、力強く追い込んで2着に入った。敗れはしたが、秋へ向けて収穫十分の内容だった。今回は叩き2戦目で3歳同士。小牧も「前走は古馬相手にG1馬だというところを見せられた。この前みたいな気持ちで、折り合いをつけて、無事に上がって来られれば。楽しみにしている」と期待十分。桜の女王にふさわしい結果を残してみせる。


出典:デイリースポーツ

ローズS オディール伸び~る

 「ローズS・G2」(21日、阪神)


 意欲的に追われた。オディールは坂路でラベ(3歳1000万下)と併せ馬。ステッキが一発入ったラストはグンと加速し、いったん前に出られた僚馬に追いついて並入に持ち込んだ。


 時計は4F52秒7-38秒5-13秒2。「今の馬場ならこんなものかな。見た目には変わらないけど、精神的に大人になった」。橋口師はその成長ぶりに目を細めた。またがった安藤勝も笑顔で馬上から降り立った。「もともとビュッとくる馬じゃない。馬はしっかりとしてきたし、このひと追いで良くなるよ」と感触の良さを口にする。


 春は不完全燃焼に終わった。伸びを欠いた桜花賞が12着、オークスでは不利を受けて5着に敗れた。「桜花賞はああいう競馬になったけど、トライアル(チューリップ賞)ではいい脚を使ってくれたからね。オークスで距離が持つのも分かったし、不利があっても走ってくれた」と悔しそうに振り返る。


 単なるトライアルではない。巻き返したいという気持ちが闘志に火をつける。「メンバーは春と変わらない。ここである程度の競馬ができないと」と主戦は口元を引き締める。倒しておかなければならないライバルがいる。G1馬2頭が顔をそろえる豪華な舞台。ビッグタイトル奪取を掲げて秋初戦へと挑む。


出典:デイリースポーツ

新人・皇成G1初騎乗、プレミアムボックスとスプリンターズS

 注目の新人・三浦皇成騎手(18)=美浦・河野厩舎=のG1初騎乗が決まった。スプリンターズS(10月5日、中山)で、プレミアムボックスとのコンビが18日に明らかになったもの。同馬は出走馬決定順で上位16頭に入ることが確定的で、G1騎乗が実現しそうだ。


 同騎手は今年3月のデビュー以来、ハイペースで勝ち星を積み上げ、18日現在54勝。武豊の新人騎手最多勝記録(69勝=87年)の更新が期待されている。7月6日に通算31勝を達成し、G1騎乗規定をクリア。その後、最初のG1レースに騎乗馬が舞い込んだ。


 プレミアムボックスは、8月31日のキーンランドC(札幌)12着後、5日に美浦に帰厩。順調に調整が進められている。春の高松宮記念は10着に終わったが、新人騎手とのコンビで、どんな走りを見せるか注目が集まる。


出典:スポーツ報知

武「態勢整った」キングスエンブレ2馬身半先着…セントライト記念追い切り

 セントライト記念追い切り(18日) 「菊切符」獲得に向けて、キングスエンブレムが18日、栗東トレセンの坂路で併せ馬で追い切った。悪い馬場で時計は遅かったが、脚さばきは力強く、陣営は優先出走権だけでなく、重賞タイトル奪取にも手応えをつかんだ。


 ラスト1冠へのステップに、絶好の仕上がりを見せた。キングスエンブレムは、マッキーバッハ(3歳500万)と朝一番の坂路で併せ馬。馬体を並べて迎えた残り1ハロン。鞍上の武豊が仕掛けると、力強く伸びて僚馬を突き放した。馬場が重く、ラスト1ハロンは13秒2とかかったが、2馬身半先着してフィニッシュした。


 2週連続で騎乗した武豊が満足そうに口を開いた。「先週より良かったし、いい感じ。レースはあいているけど、態勢は整っている。気になるところは特にないね」セントライト記念を目標に早めに帰厩し、しっかりと体を作ってきた。若葉S5着以来、6か月ぶりの実戦でも不安はない。


 半兄は、砂の王者ヴァーミリアン(父エルコンドルパサー)。血統的に奥手のタイプで、ひと夏を越しての成長度は著しい。「馬体重はそれほど変わらないと思うが、中身がしっかりしてきて肉付きも古馬っぽくなってきた」松原助手はひ弱さが徐々に解消してきたウォーエンブレム産駒に目を細めた。


 今年は3歳G1の賞金ボーダーが高く、1350万では菊花賞(10月26日、京都)の出走は微妙な状況。若葉S5着後は休養に充て、春はクラシックの舞台に立てなかっただけに、ラスト1冠へ力が入る。「長距離輸送は初めてだが、馬運車ではおとなしい。調教で引っかかっていくところもないので落ち着いて競馬ができると思う。最後くらいはクラシックに出したい。いい競馬をして本番へ」と松原助手。クラシック候補と呼ばれた良血馬が、成長を味方に秋の主役へ躍り出る。


出典:スポーツ報知