スプリンターズステークス(G1)激走穴馬を探せ! -4ページ目
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フレンドシップが引退、乗馬に

 JRAは17日、06年ジャパンダートダービー(交流GI)を制したフレンドシップ(牡5、栗東・角居勝彦厩舎)が、同日付でJRA競走馬登録を抹消したと発表した。今後は滋賀県・水口乗馬クラブにおいて乗馬となる予定。


 フレンドシップは、父フレンチデピュティ、母が95年アラバマS(米G1)2着のフレンドリービューティ(その父Stalwart)という血統。05年8月にデビューし、5戦目の初勝利から3連勝で06年伏竜S(OP)を制覇。兵庫チャンピオンシップ(交流GII)2着を経て出走したジャパンダートダービーでは、内田博幸騎手を鞍上にGI制覇を果たしていた。その後は左前脚に屈腱炎を発症し休養入り。昨年10月、約1年3か月ぶりに復帰したが、6戦していずれも2桁着順に敗れていた。8月10日のKBC杯(OP)13着が最後のレースになった。通算成績15戦4勝(うち地方2戦1勝、重賞1勝)。


出典:netkeiba.com

ミカヅチ待望初重賞だ/セントライト記念

<セントライト記念>


 菊花賞トライアルのセントライト記念(G2、芝2200メートル、21日=中山、3着まで優先出走権)で皐月賞2着馬タケミカヅチ(牡3、大江原)が始動する。前走ダービーで11着に敗れたが、新馬戦以降は重賞に参戦し続け、上位争いを演じてきた。菊花賞の出否を決める大事な一戦。待望の重賞タイトルをつかみ、G1の頂点へと進撃する。


 充電を終えたタケミカヅチは16日、坂路1本を軽く乗られて17日の最終追い切りに備えた。今春のクラシック戦線で上位を争い続けたが、ダービーでは初の2ケタ着順と完敗。巻き返しを期す大江原師は「ダービーは絶好調だったが、後から考えれば距離かな」と敗因を振り返る。そこから懸命に立て直しを図り、3カ月の夏休みを挟んで8月16日に帰厩。比較的涼しかった美浦で、じっくりと調整を進めてきた。「しっかり乗り込んで、状態はいい。馬体は大きく変わっていないが、良かったところを維持できている」。


 今月10日に行われた1週前追い切りの動きには、目を見張るものがあった。柴田善騎手を背に、坂路で800メートル49秒1-35秒9-24秒1-エラー。当日坂路の1番時計だった。トレーナーは「息をつくりたくて速い時計を出した。これで肺や心臓の動き、気合も変わってくるんじゃないか」と意図を説明する。


 そして、最注目はラスト1ハロンの計測不能の部分だ。「しまい計測不能は走る馬によくある。トモの力が強いと、走っているうちにバーコードを押し上げてしまうから」(大江原師)。タイム計測用のバーコードはクラの後部に付いている。それが馬の動きによって位置がずれて、読み取り機が反応しなくなるのだ。2週前追い切り(800メートル54秒4)でも、ラストは計測不能。新馬戦(1着)で上がり33秒0をマークしたタケミカヅチの豪脚は、さらに磨きをかけられている。


 1勝馬ながら重賞2着が3回(07年デイリー杯2歳S、08年共同通信杯、皐月賞)あるので賞金的には菊花賞に出走できる。ただ、陣営はダービーの成績を考慮し、このレースであらためて距離適性を見極めたい意向だ。「菊花賞へ行くかどうかは結果を見てジョッキー、オーナーとの相談で決めたい」(大江原師)。世代トップレベルの実力にかけても、待望のタイトルは譲れない。


出典:日刊スポーツ

セントライト記念 アイティトップ、真の実力出す

 「セントライト記念・G2」(21日、中山)


 春後半戦は力を出し切れずに終わった。アイティトップは京成杯で小差3着に食い込みながらも、皐月賞、ダービーとも出走権を取れず、クラシックには参加することすらできなかった。京成杯で接戦を演じた馬たちのその後の活躍を考えれば、あれが本来の実力ではない。立て直された秋初戦。実力馬がラスト1冠出走へ向け、巻き返しを狙う。


 ひとつのアクシデントから、すべての歯車が狂い始めた。豪快な追い込みでデビュー2連勝を決め、京成杯に乗り込んだアイティトップは、そこでも勝ち馬マイネルチャールズ、2着ベンチャーナインと互角の戦いを演じて3着に食い込んだ。いよいよトライアルへ-。しかし、悪夢が襲う。


 「あの外傷性鼻出血がなければなあ。あれがすべてだったよ。どんどんリズムが悪くなってしまった」とは矢野照師。皐月賞トライアルの弥生賞が行われる、まさにその週だった。馬房内で暴れて顔面を強打。何とか出走を目指したが、大事を取って同レースを回避。スプリングSにスライド出走したものの、全く見せ場がなく15着に大敗した。ダービーTR・青葉賞でも10着に終わり、春シーズンはクラシックに参加することすらできなかった。


 この結果に陣営が納得しているわけがない。「京成杯で、あの相手にあれだけやれたんだ。本来の力を出していないよ」とトレーナーはこぼす。勝ったマイネルチャールズは弥生賞も勝ち、皐月賞で1番人気に推された(3着)。2着ベンチャーナインはプリンシパルSを制し、ダービーでも9着に奮闘。さらに当時、半馬身退けたリトルアマポーラも次戦のデイリー杯クイーンCを勝ち、牝馬クラシックで小差に奮闘した。


 捲土(けんど)重来を期す秋。8月20日に美浦に帰厩後は順調に調整が進んでいる。1週前追い切りは、2歳の異父弟アイティアビーに手応えで劣ったが「このひと追いで変わってきた。今週やればきっちり仕上がる」と師は仕上げに自信を持つ。「結果次第では菊に向かうことになるな」。春はかなわなかったクラシック参戦へ。本来の力を発揮できれば、G1の舞台に立つのは決して難しいことではない。


出典:デイリースポーツ

ローズS ブラックエンブレム、飛躍の秋だ

 「ローズS・G2」(21日、阪神)


 オークスで見せ場たっぷりの4着に好走した関東馬ブラックエンブレムが、秋の飛躍を誓って6日に栗東トレセンへ入厩。復帰戦に向けての乗り込みは入念で、軽めの調整で臨んだ春の桜花賞遠征時とはひと味もふた味も違う出来だ。秋華賞(10月19日・京都)制覇の悲願を胸に、まずは前哨戦で成長した姿を見せつける。


 秋も、その姿は栗東にあった。関東馬ブラックエンブレムは今月6日に入厩。桜花賞(10着)に備えた春もこの地で調整を続けた。当時はG1挑戦を控えながら、栗東での攻め時計は1本もなかった。しかし、今回は違う。熱のこもった調整内容で前哨戦に挑む。


 「使い詰めだったし、体に硬さがあった。だから(桜花賞の時は)気持ちの方を大事にした調整でした。そこで楽をさせた分、オークス(4着)では頑張れたのかな」と、鈴木助手は春のシーズンを振り返った。


 順調に夏を過ごした。「数字は変わっていないけど、体高は伸びましたね」と成長を感じ取る。「春に経験したので、もう環境には慣れているみたい。初日から落ち着いていましたよ」と、出張先でもリラックスしているのは心強い。


 ここまでの攻め過程も順調だ。11日には栗東芝で6F77秒1-36秒6-12秒9と一杯に追われた。僚馬ヘルバースト(4歳500万下)に0秒2遅れたが、15日の栗東坂路では4F55秒7-40秒0-12秒6と同馬に先行先着。「体は仕上がっているし、息も整っています。手前を上手に変えなかったけど、時計的には満足。ハミの取り方が良くなってきました。自分から走る気持ちも出てきていますよ」と調子は上向きだ。


 鈴木助手は栗東滞在の効果をこう語る。「水がおいしいですね。美浦に比べて倍は飲んでいますよ。また先生(小島茂師)とも話したんですけど、逍遥馬道(引き運動や乗り運動する道)は歩くだけですごくいい運動になります」。栗東ならではの利点をフルに生かして、臨戦態勢を着々と整えている。「いい状態で秋を迎えられます」との言葉からは、自信さえもうかがえる。名手・岩田を新コンビに迎えた関東の刺客が、春の勢力図を塗り替える。


出典:デイリースポーツ

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