ローズS 樫の女王ポピー、万全の秋  | スプリンターズステークス(G1)激走穴馬を探せ!

ローズS 樫の女王ポピー、万全の秋 

 「ローズS・G2」(21日、阪神)


 頂点に立った2頭が本番を前に対決する。最終追い切りが栗東トレセンで行われ、G1馬2頭が存在感を見せつけた。オークス馬トールポピーはCWで3頭併せ。馬なりだったが、前2頭に取りつく脚はさすが。上々の仕上がりでトライアルを迎える。ひと足早くクイーンSから始動したレジネッタも坂路を快走。本番を見据えた仕上げながら、ラストはシャープな伸びで順調さをアピールした。


 完ぺきな仕上げで秋初戦に挑む。トールポピーは栗東CWで3頭併せ。テンを縦列で入り、最後方から2頭を追い掛けてスタート。5Fでインセンティブガイ(7歳オープン)と0秒8、ビーチパトロール(3歳1000万下)と0秒4あった差をグングン詰め、残り3Fでは横並びに。最内へと潜り込むと、手綱を抑え込んで馬なりのままゴールを駆け抜けた。時計は5F68秒0-38秒5-11秒8をマーク。加速力に加え、いつでもはじけそうな手応えが好調ぶりを物語る。


 鞍上と息がピッタリと合っていた。「うまく池添が我慢させてくれた」。動きを見守った前川助手も笑みを浮かべた。G1馬が心身ともにスケールアップ。ひと夏越して、成長の跡がうかがえるだけに頼もしい。幼い面を矯正するために着けていたノーズバンドも、「大人になった」ことで外すことにした。これも階段を上がった証明と言える。


 池添がその背にまたがったのはオークス以来。「2頭が離れていたから遅れるかなと思ったけど、すぐに追いついた。すごくいい動きでした」。しびれるような感触にほおを緩ませる。頂点に立ってもまだ飽き足りない。オークス馬は想像以上の伸びしろを残していた。「身のこなしは春以上に柔らかくなったと感じます。もともといいキャンターをする馬だけど、甘い部分がなくなっていい走り方になった」と感心した。


 デビューから7戦すべてに騎乗。誰にも背中を譲ったことがない。「この夏はノーザンファームにも2度見に行った」というほどのほれ込みよう。トライアルでも、そのブランドに傷をつけるわけにはいかない。「試すことは何もない。馬群に折り合いと、今までいろいろとやってきたから。今の出来でどれだけやれるのか。オークス馬だから、それなりの結果が求められる。乗るのが楽しみ」と目を輝かせた。成長を試す始動の舞台。G1・2勝馬が好発進を決める。


出典:デイリースポーツ