「講師やファシリテーターの価値は、通り一遍のレクチャーやテキストの内容ではなく、その場に応じた当意即妙の質疑応答やレクチャー、受講生の何かを感じて何かをコメントする、その一瞬(OneSecond)に価値があるのだ。」


ということをアニマル・シンキングの研修に一緒に参加したKさんから聞いた。


なるほど、その通りだと思った。


その「One Second」を積み重ねていくことで、研修やワークショップの成果につながっているのだろう。


今年のある新人研修のアンケートを読んでいても感じたのが、この「One Second」の価値だ。


あまりに研修がスムーズに流れていると、ディスカッション中やワーク中になどに受講生に関わる回数が減ってしまい、「One Second」の価値が少なくなってしまうことだ。


新人とはいえ、敏感にそのあたりを感じていることがわかった。


インスラクションがうまければうまいほど、進め方や内容に関する質問が少なくなり、講師からの関わりが少なくなることには注意が必要だ。


マーケティングの観点から「One Second」を捉えると、研修講師やファシリテーターからは、「私の研修やワークショップは、One Secondに価値がある」とは、あまり言えない


こういった類のものをわかりやすく説明することは非常に難しい。


「One Second」の価値を数値で表すこともできない。事例をあげるにしても、それは非常に主観的・定性的なものであって、証明することはできない。いくら説明しても不完全な帰納法になってしまう。


まあ、それで納得する人もいるけれど・・・。


どうすれば、「One Second」の価値を無理なく伝えられるのだろうか。


TTT を受講した後、講座の中で紹介されていた大脳生理学と心理学の本を買い込み、嬉々として読み進めている。


我ながら、あふれでてくるような知的好奇心に、少しばかりのとまどいを覚えるが・・・。


ここ最近勉強している統一場心理学 の吉家先生によれば、「知的好奇心は、高級な欲求ではなく、実は最も基本的で原始的な欲求のひとつである。」と指摘されている。

よって、マズローの欲求段階説に、“知的欲求”を追加して理解するほうが自然だとされている。



ようするに、心の構造上、わからないことをそのままにすることは心を不安定にするらしいのだ。たくさんの情報を集めると、それに関する知識は大きくなり安定する。その安定感が心地よく、また新たな知識を求めるのだろう。


受験勉強で学ぶことにトラウマがある人も多いが、本当は学ぶことは人間の根源的な欲求であり、楽しい経験だと思う。



私にとっては、新たな知識を吸収し、整理し、自分の中で再構築するということは、自分の講義やテキストが充実し、安定することにもつながる。


講義のためのネタが増えていくことが楽しいし、それは私の研修を受けてくれる受講生のためにもいいことである。


ドラッカーの知識労働者という概念も、学ぶ楽しさ、根源的な知的欲求がベースとしてないと、確立しえないものだ。


そこに言及がないということは、ドラッカー自身は労働者の知的欲求を所与のものとして考えていたらしい。


知識労働者 その1

知識労働者 その2

知識労働者 その3

知識労働者 その4


3日間の「TRAIN THE TRAINER」コースが終わった。


イスラエル生まれの新しい発想法である『アニマル・シンキング 』のファシリテーターになるためのものだ。


1日目。動物になぞらえた53種類の発想法を頭に入れ、実際に使ってみる。普段使わない頭の部分を刺激されているようで、終わってからどっと疲れる。自分が受講生のときは、ほとんど疲れないことが多いのだが、今日は、通常の3倍くらいは疲れたような気がする。


2日目。成人学習理論の学習。新たな知識を得ることができ、また、これまで自分が勉強してきたことの整理ができた。さらにINPUTして、自分なりに理論や講義ノートを再構築してみたい。


3日目。プレゼンテーション。人のプレゼンを見ることが、たいへん刺激になり、勉強にもなる。



参加者は皆、経験豊富な素敵な講師・ファシリテーターだった。講座内容に関するディスカッションや休憩時間や懇親会の会話も楽しく、知的好奇心をビンビンと刺激されるのが心地よかった。


自分の中でのワークショップの成功イメージはつかめたので、早く実際にアニマル・シンキングのワークショップを運営してみたいものだ。


このアニマル・シンキングで「斬新な」、「あっと驚く」、「へぇぇぇぇぇぇぇぇ」、「目からウロコ」、「なるほど~!」といったアイデアをどんどん創り出していきたい。


ファシリテーターのOさん、参加者の皆さん、スタッフの皆さん、お疲れ様でした。ありがとうございました。