こんにちは。行政書士もできる往年の映画ファンgonzalezです。
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昨年末のNHK紅白歌合戦の『ひよっこ』寸劇で、久々に見掛けた「乙女寮」の面々。
太眉女優の小島藤子も当然のこと顔を出していた。ほんのわずかしか映らなかったが。
おかげで「乙女寮」ロスならぬ小島ロスが再発。
そこで、彼女が出演していた作品を書き留めておく。もちろん映画自体も祝祭的で楽しめる仕上がりだ。
(最強太眉女優は誰だ?~その1・小島藤子:参照)
『おっぱいバレー』 (‘08) 100分
梗概
1979年、教師として挫折を経験した美香子(綾瀬はるか)は新任先の中学校で、“馬鹿部”と蔑称される男子バレー部の顧問を引き受ける。が、メンバーは三年生五人のみ。かつ、全員バレーボール未経験者でやる気ゼロ。試合で一勝したら何でもする、と言ったところおっぱいを見せる、という約束をさせられる。
人が変わったように奮起する部員達。一年生の経験者も加入して六人揃い夏の大会へと猛進する。
かなり手間暇かけて作り込まれていることが画面の隅々から見てとれる。写り込む自動車、店舗、看板、部室、自転車、服装。レトロ感溢るる当時そのままの再現である。マディソン・スクエア・ガーデンのバッグも持っているし。
で、物語のヒロインは綾瀬であるが、中心人物は男子バレー部員たちである。
オープニング初っ端から馬鹿馬鹿しく性春していて笑わせる。もう頭ん中はエロだけで占められているお年頃。
場面は変わり、綾瀬が全校朝礼の新任のあいさつで愛読書『道程』を紹介すると大騒ぎ。「『道程』に触れて…」、「『道程』の素晴らしさを…」、「『道程』が大好きです…」などと『道程』を連呼する度に大コーフン。挙句鼻血まで。
と、そんな騒ぎをする馬鹿部員らを冷ややかに一瞥するのが誰あろう少女時代の小島藤子。
女子バレー部員であり、馬鹿の中心的男子とは幼馴染。二歳の時に一緒に入浴したという消したい黒歴史を抱えている。ということが徐々に知れてくる。
まだまだ幼い顔立ちが新鮮。とても可愛らしい。これなら女優として将来を嘱望されるのもむべなるかなと思わせる。
(最強太眉女優は誰だ?~その1・小島藤子:参照)
で、綾瀬との約束を取り交わした馬鹿連中の豹変ぶりが凄まじい。モチベーション無限大で六人目のメンバーを獲得するために鬼より怖い先輩OB(石田卓也)に立ち向かう。
が、恐怖でへろへろなうえ喧嘩慣れしていないものだから当然の帰結として全員ぼろぼろに。
でも六人揃って引き上げる様子は清々しく心地よい。とは当たり前の事で、晴れて六人集まり大会に出場できるのだから。まずは試合しなけりゃ理香子のおっぱいにありつけないのである。虎穴に入らずんば虎児を得ず。
より一層のハードワークを経て大会に臨むとあっけなく不戦勝。
一勝は一勝と狂喜しつつ約束の履行を迫るもやはりここはちゃんと勝って理香子にも気持ち良く約束を果たしてもらおうとなる。
事ほど左様に物語は綾瀬のおっぱいがどうなるのかスリリングかつコミカルに進行していく。
綾瀬本人にとっては馬鹿連に勝ってもらいたい。と、おっぱいは見せたくない。のアンビバレンツな狭間で一喜一憂。
彼女はシリアスも十分いけるが、こういったコメディがぴったりくる(TVドラマ『ホタルノヒカリ』(‘07)、映画『ハッピーフライト』(‘08)、『本能寺ホテル』(‘17)等々)。
愛嬌のある顔立ちなのでルックスも喜劇向きだ。しかもNHK紅白歌合戦の天然ボケっぷり全開の司会に萌えた男性諸氏も少なくないはず。
TVも映画もこなしており、ずっと人気をキープしているのは凄いことだと思う。現在何歳なんだろうか。
馬鹿部員らはほぼ実年齢に近い少年たちだ。体つきもまだひょろくて幼い顔立ち。声変わりもしたかしないかって声質。よって演技にリアルな説得力がある。キャスティングの成功だ。
脇役に青木崇高、仲村トオル、光石研らの顔触れ。チョイ役で田口正浩、大後寿々花らが目につく。
(『わろてんか』の乙女組にわろた:参照)
そんな中、藤子嬢もまあまあ出番があってこれは嬉しい。
しかも彼女と旧知の間柄の男子との間に何らかのロマンスが、ということもなく物語が横道に逸れなくて良かった。
同じく綾瀬と青木の間にも何も無し。
ドラマはただひたすら綾瀬のおっぱいにフォーカスして進行していくのであった。
あ、オチは特段ひねりもないが妥当な線だろう。『ひよっこ』の岡田惠和による脚本で、タイトルはちょっとアレだけど真面目に丁寧に作られており、見所も多く中々の良作。観て損はありません。
追記:奇遇なことに今日(1/11)からGYAO!で配信スタート(笑)
*幼少時の藤子嬢。すでに太眉!*