むかし、私は、「LOVE」なんて、恋愛の表現でしかないと思っていた。
しかし、LOVEは其処らじゅうに存在しており、その力たるや、経済を動かすに及んでいることにも気付いた。
家族愛、兄弟愛、友人愛、、、人に対する愛は発生しやすいが、
私は、特に食べ物に対する愛が最近敏感だ。
食べ物には作り手が食材や料理に対する愛情のみならず、それを食すお客さんへの愛も飲食店では感じる事が出来る。
この前、愛が存在しない、利潤のみを追求したレストランにたまたま入って遭遇した。
店内も、スタッフも清潔で無礼でなく、ご飯も不味くはなく、申し分はない。
しかし、全てがマニュアルの上に成り立ち、しかもそのレストランを仕掛けている人の
食やお客に対する愛情が感じられず、味気のないモノを感じた。
一見、フランチャイズではなく拘りのお店に見えただけに、余計に残念な感じがした。
ここのお店がこの辺一帯で売り上げが高く、代表的な飲食店になっているなら、
行ったことは無いが、もし、イタリアやフランスの飲食店を代表する人物が食べに来て、「これが日本のレベルだ」と認識してしまったら、とても低過ぎるものだろうな、と想像してしまった。
また、別のお店でのお話。
これもたまたま看板をみて、「行ってみよう」と思った飲食店。
店内の雰囲気は良く、寛げる環境だったが、出されたご飯に愛が感じられなかった。
味はまあまあ、美味しかったのに、「言われるがままにつくっただけ」と言う感じ。
特にソースに拘りが有るわけでもなく、冷凍モノをいかに手作り感で出すか、と考えられた感じ。
どちらに店も、特に、もう一度行こうとは思わない。
私は、フランチャイズのお店を否定するわけではないが、マニュアル通りに機械的に動く人や食べ物はそれはそれでアリだと思う。値段との比較で。
しかし、ある程度の値段や駐車場のないお店にわざわざコインパーキングや高速道路を使って食べに行くような所は、それなりに期待をかけてしまうし、
実際に、そこまでしても行きたくなってしまう。
愛の存在する食は、心身ともに健康になる。本当に。明日への活力になる。絶対に。
食だけでなく、私が携わる宝飾に対しても同じ。機会で大量生産されたモノに美しさは存在しないし、
作り手に愛情の無い宝飾品は輝かない。付ける人にも見に付ける度に「違和感」を与えてしまう。
だから、私は、材料にも拘り、ルートにも嫌な人からは仕入れず、作る時にも使い手の事を考えて製作に取り組み、愛情を注ぐ事を惜しまない。
其処らじゅうに愛が溢れると、世の中うまくいくのになぁ。
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