この人の生き方が“賛否両論”(KAZUYA氏)というなら、
この人の主張は、”正しい”ということになる。

この人は、
「自分が生活保護を受けているからといって、
世の中の全ての人が自分と同じように生活保護を受けるようなライフスタイルになることはない。(趣旨)」
と言っている。

(引用)
「みんなが働かないようになったらお前だって困るだろう」とはよく言われるが、私はそうはならないと考えている。世の人々は、当人たちが信じている以上に働きたがっているのだと思う。
(引用以上)

実はボクも最近、常々、このことについて考えていたのだ。

以前、学校モノのドラマなどで、クラスに不良がいて、彼らのことを
「腐ったミカン」などと表現していたりした。
確かに、一部の不良が、周りの生徒に影響を与え、他の生徒も同じように不良になることはあると思う。

でも、じゃあ、クラス全員が不良になるかというと、そうはならない。不思議です。

ボクの職場でも、一部、不良に見える社員がいますが、彼らに影響されて社員“全員”が不良になるかと言えば、そんなことはない。むしろ、ほとんどの普通の社員は、その不良社員を忌避している。「なんで会社はあんな不良を置いているのか?」「なんであいつを辞めさせないのか?」みたいな反応です。

ボクも以前は、多くの普通社員に同調して、「そうだ。そうだ。」と言っていた。

でも、頭の片方では、「あんな不良がクビにならないなら、ボクも何やってもクビにはならないなw。」とも思った。

今回のこちらのブログも、同じ感想を抱いた。

働きたくないから生活保護を受けてみた。毎日が豊かになった。(相川計)
https://note.com/kei_aikawa/n/n4edd6eb2f714

これに対して、NHK党の立花氏や、評論家のKAZUYA氏も、
それぞれの立場でのコメントがあった。

NHK党の立花氏は、「全面的に支持する」という立場だ。
https://youtu.be/JcckE8qDB5Y

KAZUYA氏は、「一部、賛同できるところはあるが、全面的に支持はできない」という立場だ。
https://youtu.be/dWPMh8JVtAs

ボクはどちらかというと、立花氏の意見に近い。ていうか、元筆者の相川氏の考えに近い、と言った方がいいと思う。

そもそも、資本主義経済とは、「貧富の格差が生まれる」という宿命を持っている。

その富を“再分配”するために、人々はいろんな制度を生み出してきた。
共産主義。社会主義。社会民主主義。累進課税制度。社会保障制度。最低賃金。などなど。

生活保護も、その一つに位置づけられる。

なので、通常の仕事で、十分な生活費が稼ぐことができないとすれば、社会保障の制度を受け入れるのは、それも、社会のシステムの一つだと思う。

社会とは、いろんな人がいて成り立っている。
(お金を稼ぐのが得意な人や、不得意な人がいる)

資本家が、自分の利益を最大化しようと思えば、
労働者を最低賃金で働かせなくてはならない。

 

プチファイヤーを目指して、株式投資をしても、投資先の企業は、労働者を最低賃金で使用している。

最低賃金とはいえ、それは、「単純な仕事だから」というわけでもない。

コンビニのレジの仕事にしても、客から何気ないハラスメントを受けて、トラウマをかかえてしまうこともある。

単純な作業のように見えても、それを毎日毎日何時間も、何年も、繰り返し繰り返し同じ作業を続けるのは、精神的に良くはない。

しかし現実は、その最低賃金ですら十分に支払われていない会社も多くある。


さらに、そこから税金やいろんな社会保険料等を支払えば、手取りは、15万円程度でしょうか。

そこから、家賃や医療費を払っていたら、生活保護給付よりも少ない、という試算もある。


なので、「人間何のために働くのか?」という疑問が出るのも、理解できる。

なぜそんなことになるのか?

ボクの持論ですが、「日本は資格バブル」の社会だから、資格がカネにならない=資格を持っているだけでは、十分な給料をもらえない社会だからだと思う。

よく若い人が進路を決めるのに、「やりたい仕事」「なりたい自分」とかいうけど、音楽にしても、アニメにしても、自分がやりたいことで、十分な収入が得られるわけではないことは、明らか。

これは、音楽やアニメだけでなく、今や、医師や看護師、弁護士、税理士、教師などなど、ありとあらゆる資格が、日本の学歴社会のおかげもあって、大量生産されている。

一部で、病院経営がうまくいって、高額な収入を得られている医師がいる反面、
勤務医など、勤務時間が長く、相対的に給料が低い人や、
開業医でも、患者が少なく、十分な収入が得られない人も。

なので、医師にしても、高額な年収を求める人ばかりではなく、時給が高いことを利用して、短時間でほどほどの収入を得て、余暇を楽しむ人もいる。

そういう生き方は、何も、医師だけではなく、全ての職種でありうることだと思う。

そう思えば、普段、最低賃金のアルバイトや派遣社員の人も、健康で楽しく仕事ができているときは、働いて稼げばいいけど、体調を崩したり、職場がストレスになったりして、健康を維持できないときには、その仕事から離れることはありうると思う。

そういう時のために、失業給付とか生活保護の制度がある。

なので、長い人生の一つの形態として、生活保護という形態は、
“あり”だと、(ひろし)は思います。

(ふくやまひろし)