長らく滞在記を続けてきましたが、今回でラストにします。

読んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。

コメントをもらうことで新たな気づきを得ることもあり、旅は帰国後も続いているのだなと感じます。

 


スイスでの展示以後は

ミラノに移動して、イタリア人アーティストのお宅に2泊お邪魔しました。

その後は自分たちで借りたアパートに2泊してから帰国という流れでした。

 

 

これ、スイスのホームランバーみたいなアイス。

とっても美味しかったけど500円くらいしたんだよ、どんだけ~!

 

 

 

さて、イタリアの住宅は日本の住宅と全く違う作りになっていました。


ロの字型の家になっていて、下辺を門としたら、上辺、左右の辺がそれぞれ独立した家みたいな感じです。長屋みたいなイメージでしょうか。ロの真ん中は中庭になっていて、夕方になると外にテーブルを出して夕涼みをしながら一杯やるっていうアペリティーボの習慣が素敵でした。当然中庭を通じてご近所さんと顔をあわせることになりますから、挨拶したり世間話したりして。



ロの字型の家はポーランドでもそのようなタイプのアパートに宿泊したこともあったので、わりとヨーロッパでは一般的なのかもしれません。

 

 

アーティストさんのアトリエも案内してもらいました。

広いしかっこいいのだ!













 

 

レオナルド・ダ・ヴィンチも訪れたというロンバルディア州のアッダ川周辺は、彼が訪問した時の姿そのままなのだとか。

話を聞いていると、ダヴィンチに対しての距離感が近い感じが印象的でした。

 








 

美術館とか色々めぐりましたけれど、まあこれはこれで楽しかったけれど

展示の経験があまりに大きかったので、そんなに印象なかったかもしれません。




これ、ラファエロの「アテネの学堂」の下絵!!

ラファエロまじでうまー!感心しかしないよ!


カラヴァッジョの有名な静物画。

食べたことある果物ばかりで味がわかるのが嬉しかった!


 

そうそう!

ミラノの公園でランニングした。

偉すぎ~!旅ラン極まれり!

てな感じでこれは既成事実を積み上げる為のランって感じでしたが、公園で朝ランしてる人口は非常に多かった。みんなえらいね。

 



朝ランの風景


たぶんマリノ・マリーニと思われる彫刻


 


そんなこんなしてるうちに24日に帰国しました。

翌日25日には働いてるからえらすぎるというか、無理しなければよかったかな~とか思ってます。



時差ぼけというかカルチャーギャップとか色々で、8月最後の週はボーゼンとして過ごしてました。

一応走るには走ったけれど、リカバリーランと銘打ってちょうスローペース。

 



んで8月は115㎞走った。えら~。

と、自分を甘やかすからいつまでたっても速くなれないのかもしれませんね。

 

 

てな感じの8月でした。

お付き合い頂きありがとうございました!

 

 

おまけ


自分のためのおみやげ。

19世紀のフランスのサイクリストの写真。

なんか良くて買った。




 

旅行記を書いていると、ずっとその旅行のことを考えていられるから旅行の中にまだ身を浸していられるように思います。素晴らしいことだな。

 

子どもがいたので、子どもから知るイタリア文化に触れることも多くあったのをメモとして残しておくよ。

早口言葉とか、鬼ごっことか、昆虫や植物の名前とか。

 

教えてもらった早口言葉だよ


Sopra la panca la capra campa, sotto la panca la capra crepa. 

(ソープら ラ パンカ ラ カープら カンパ、ソット ラ パンカ ラ カプら クレパ)

ベンチの上ではヤギは生き、ベンチの下ではヤギは死ぬ

 

Rが巻き舌なのがむずいよ。ひらがなの「ら」を巻き舌にしてみてね


 

昆虫や植物の名前はインターネットで調べても出てこないんだよ。言葉で聞くだけだったので綴りがわからないのもあるからかな。ボンボローネという蜂、オルテーカという棘のある葉っぱ、ルマゴッチというナメクジみたいなやつとか。


 

 

8/18 展覧会初日

 

朝食時にルカから日本ではAIと教育の関係はどうなっているのか具体的に質問された。

教育現場とAIって、万国共通のトピックなんだ!となぜかハッとした。

 

昼過ぎくらいまでギリギリまで展示会場の設営をした。

作品に価格をつけたり、データを作ったり。



 

途中、文化研究家のイヴォンヌさんからインタビューを受ける。





私の展示した作品は、多摩地域に残る第二次世界大戦時の戦争遺跡(掩体壕)をモチーフにしていたのもあったので説明するのが大変難しかった。けど、海外の人に説明する中で改めて日本って戦争に負けて占領されてた時期もあったんだ!とこれまたなんか改めてハッとした。説明することで自分のバックボーンを自覚することってあるね。






 

それとは別の話。展示のテーマが狼なんだけれど、私たち日本チームからするとオオカミは滅びた存在、神話にも出てくる聖なる存在として扱っているのだけれど、ヨーロッパにおいては害獣なのね。政治的な問題にも発展しているとのことで(日本における熊みたいなものかな)、扱いがデリケートなんだそうな。もうへえ~って感じ。

 







イヴォンヌさんの話によると、今はかなりデリケートではあるけれど古代ギリシア文化では聖なる存在として扱われていたとか。この辺りには共通するものを感じるよね。孤高の存在感あるからかな。

 







 

さて、オープニングは私たち日本人チーム代表者からの挨拶、イヴォンヌさんからの挨拶、そしてダンスパフォーマンスで構成されていました。

 





パフォーマンス、すごくよかった!

誰もスマホを出さないので、なんか悪くてスマホで撮影できませんでした。

でも後から撮影データない?って聞かれたもんだから、堂々と撮影すればよかったな!って後悔したよ。

なので、ダンスカンパニーのYoutubeはっておきます。

このパフォーマンスをみたよ。素晴らしかった。





全てのオープニングが終わった後、ダンサーと話す機会があったのだけれど、彼らのバックボーンに日本の「舞踏」があるということでした。ダンサーの中心メンバーは夫婦で、二人で20頭ものヤギを飼育しながら子育てをしているということで、生活と芸術の在り方に思いをはせたよ。

 



 

そんなこんなで夜は関係者で会食。わいわいしてにぎやかで、最後の夜って感じだった。

 


作家の作品群


azusa s ibata



nose masaki



cristian boffelli



luka mengoni

 

 

で、最後に驚いたこと。

飲酒運転するんだよ、彼ら。

これは本当に驚いた。

飲酒されてたから「大丈夫?」と聞いたらきょとんとされたんだよ。

どうも血中アルコール濃度によって制限が決まっているとか。

 

それもあったけど、アルコールの在り方がなんかエレガントなのよね。

飲酒の仕方がキレイ。変な酔い方する人がいなかった。

酔ってだらしなくなったり変な感じになるのは極めてカッコ悪く失礼なことらしい。

 

その文化はすごくいいな!って思う。日本もそうだといいのになあと強く思ったよ。

 

 

そんなこんなで、スイスの最後の夜でした。

 

台風とか地震とか絶対くるし来るとされているし、そういうのに備えなければいけないっていうのが当たり前の世界に生きてるけど、それって日本だからなんだな、というのは旅行に行って気が付いたよ。


というのも、彼の地の皆さんの大地に対する安心感というか信頼感は半端ないというか、日本に住まう私からすると油断しすぎなのでは?と思うことがあった。



岩岩してる山!


 

例えば、展覧会会場で使わない縦長の箱馬を縦に積み上げるとかありえなくないですか?なんかすごくナチュラルにそういう片付け方をしてこっそり度肝を抜かれてた。地震がきたら一発で崩れるぞ!と思った。彼らには絶対理解されないだろうから言わなかったけど。地盤がしっかりしてる石の国だから地震なんて来ないだろうし来るなんて思ってもみないんだろうな。プレートが、とかなんて思いもしないんだろうな。

 

なんか、日本にはそういう「いつかはわからないけれどいつかかならず絶対に来る」という脅威があったり、台風みたいに目に見えないけど季節が来ると来ちゃう圧倒的な力ってのがあって。備えはするけれどもう来ちゃって壊れたら仕方ないし諦めるしかないな、もちろん嫌だけど!というものが、存外に私たちの心のありようと関係してるんじゃないかと思った。


 

この写真をみてほしい。

 



 

わかるかな?草原的なところはもちろんそうだけれど、焚き木?をまとめて小屋のようにしてるけれど、その小屋さえもデザインされているというかむちゃくちゃ人為的な感じ。角がきっちりしてる感じとか、自然にまかせない感じとか。

 

ほんと些細なことかもしれないけれど、自然に対する対処の仕方というかそういうのがこの写真に現れているんじゃないかって思った。すごくかっこいいけど、日本ではありえない。真似できない。発想すらわかない。もう自然に対する態度や姿勢が根本から違うんだと思わされた。

 

彼らは自然は圧倒的なものではあるけれど、人が介入して形を変えることは可能だと素朴に信じてる感じがした。私たちはもうそのあたり自然に対して無力だし、あまつさえ自然をデザインするなんて思ってもみないというか。


自然によって人間が作ったものがいとも簡単に壊れたり崩されたりすることが当たり前だなっていう気持ちがあるからか(諸行無常!)、そういうところが仏教観に裏打ちされてるのかもだけど、建築物とか古いものをぶっ壊して新しいものを絶えず作ろうとするのかなって思った。


 

 

8/17

朝ごはんはダジオグランデのバイキングで。これは本当に助かったなあ。




果物とかパンをこっそりポケットに入れて、昼ごはんとかにしてましたw

 

 

この日は展示会場をひたすら設営。

 

 

 

 











展示、最初は平べったく並べようとしてたけれど、建物の良さを出す展示があるのでは?とスイス人アーティストの素晴らしいアイデアで動的なパネルの配置になったのでした。

 



見たことない定規「pro one」回転させて伸ばしていくスタイル。便利そうなので買って帰りました。

あと、額の裏を釘でとめるスタイル。おもろいよね。


 

この日もとにかくくたくたになりすぎて、同行者と部屋でグミを食べて慰めあった。

 

夜はアーティスト家族たちと食事会。写真撮れば良かったね、全然覚えてない。疲れすぎちゃってたんだな。

 

庭では明日のパフォーマンスに備えたアーティストたちがリハーサルをしていました。