同じ臓器の同じステージのがんであっても、数ヶ月で亡くなる方もいれば、再発や転移を繰り返しながらも5年、10年、あるいはそれ以上、元気に生きている患者もいます。
その違いはどこにあるのでしょうか。
「がんが治るのは、その人が「恐れ」を手放したとき」という言葉を聞いた時、「なるほど」と思いました。
劇的ながんの根治を経験した人、そして、たとえ途中で再発し治療に戻っても長期間うまく寛解状態を保っている人たちは、「不確かな状況」と上手につきあえる人であることは間違いないでしょう。
たしかに、運の良し悪しもあるのかもしれません。
人間の体力も人それぞれですから、あるいは遺伝的な要因によって違ってくるのかもしれません。
しかし、難治性がんと言われる膵臓がんであっても、長期生存を実現した患者には共通点があるように思います。
例えばがん専門医佐藤典宏先生の著書「がんが治る人 治らない人」では、その違いは、患者自身に総合的な力があるかないかだと述べています。
佐藤先生の言う「総合的な力」とは、
- 受け入れる力
- 情報を集める力
- コミュニケーション力
- 体力
- 免疫力
の5つをあげています。
また米ケリー・ターナー女史著の『がんが自然に治る生き方―余命宣告から「劇的な寛解」に至った人たちが実践している9つのこと』では、
- 抜本的に食事を変える
- 治療法は自分で決める
- 直感に従う
- ハーブとサプリメントの力を借りる
- 抑圧された感情を解き放つ
- より前向きに生きる
- 周囲の人の支えを受け入れる
- 自分の魂と深くつながる
- 「どうしても生きたい理由」を持つ
の9つをあげています。
癌種も違えばステージ、体質、体力、病状も一人ひとり違いますが、上記の「共通点」を念頭におきつつ、自分にあったセルフケアを無理なく、しかし、粘り強く実践していきたいと考えています。