僕たちは、五感を通してこの世界を感じている。その感じたものを、過去の経験や価値観などと照らし合わせて、自分なりの解釈をして自分なりの経験として招き入れている。
人は、今自分が感じていることが世界の全てだと勘違いしてしまいがちだ。でも、他の誰かは全く違う世界を感じているし全く違う世界を生きている。
僕たちは、五感で感じられるものが世界の全てだと思っている。でも、日々感じているものは世界のほんの一部なんだ。
今見えているものも、人が感じられる波長の光だけで、実際には様々な見えない光が存在している。そもそも、そこに物があると感じられるのは光があるからだ。暗闇では、そこに存在しているはずの物も自分の世界では無いことになる。
今聞こえているものも、人が感じられる周波数の音だけで、実際にはもっと様々な音が鳴っている。自分には聞こえていないだけなんだ。
今何も臭っていなくても、実際には微細な臭いがたくさん存在している。傍に座っている愛犬は、もしかしたら今臭いと感じているかもしれない。
今自分が感じているものは、世界のほんの一部分に過ぎない。生きていく上で必要のない・余計なものは、感じないようにできているんだ。
そんな世界の一部分しか感じられない五感に加えて、僕たちはまた狭い自分の価値観や考えをもってこの世界を解釈している。
どんどん本来の世界の姿から離れて、小さな小さな自分だけの世界で生きているんだ。
そのことが分かると、ちょっと見方や捉え方を変えるだけで世界が全く違うものに変わることに気付く。じっとただ一点を見ていた視点を、少し横にずらしてあげるだけで、全く違う景色が広がっていることに気付けるんだ。
今感じているものは、ほんの世界の一部。これはこう・それはそう・これは良い悪いと思っていることは、無数にある捉え方・考え方のひとつに過ぎないんだ。