僕たちは、本やテレビ・ネット・友人からの話など、色々なところから様々な情報を得ている。でもそれらは、リアルに自分の肌で感じたものではないから、本当の意味での感動や興奮ではないんだ。
僕たちは、小学校の頃に鉄棒の逆上がりを習った。小学生の小さな身体で、自分の身長くらいの鉄棒を逆さまに回り切るなんて、普通に考えると大変なことだ。それでも、全員ができるようになる。
他に誰もしたことがなければ、そんなことができるとも思わないだろう。年上の先輩たちが皆クルクルと回っているのを見て、こんな回り方ができるんだと肌で感じる。
そのうち、同学年の皆がどんどんできるようになり始めて、こんなことができるんだという考えから、自分もできなければおかしいという考えに変わっていく。
できない方がおかしいから、どうやればできるのかを色々考えて・何回も何回も練習をして・失敗に失敗を重ねて、だんだん回る感覚が掴めてくる。
何回も何回も失敗していくうちに、うまくいかない回り方がどんどん切り捨てられていくから、必然的にうまくできる回り方しか残らなくなる。そして、ようやく自分もできるようになるんだ。
プロセスの全ての始まりは、できる人を実際に目の前にしていたということ。リアルにその人を肌で感じたから、"できるかな"が"できるんだ"に変わって、"できなければおかしい"に変わる。
できることに疑いがなくなるから、ただそこに真っすぐに進むことができるんだ。
100m走で一人10秒の壁を突破すると、次々に他の選手も突破し始めて世界記録がどんどん更新されていく。日本の野球選手が一人メジャーリーグで活躍すると、次々に他の選手も海を渡っていくようになる。
実際に成功している人を目の前にするだけで、"できるかな"という想いが"できる"という強い信念に変わるんだ。
何かを達成したいというとき、一番の刺激となるのは、実際にそれを達成している人を肌で感じることなんだ。本やテレビの中ではなく、そのリアルを感じる。
さらには、自分の周りが皆それをすでに達成しているような環境であれば、嫌でも自分もそこに追いつこうと走り出す。周りに引き上げられるような感覚。
本やテレビ・ネットで知る情報と、実際のリアルで感じる感覚は全く違う。"できるかな"とちょっと不安なことも、リアルでできている人を目の前にするだけで、できるという強い信念が生まれるはずだ。