FT2検証:2009年1月ドル円② | FXチャート分析1000本ノック

FXチャート分析1000本ノック

友人がFXで勝てるようになったので、全く同じ方法でFXの練習をしています。その練習内容を公開中!

つづきです



(画像9)


ちなみに60分や4時間足をみればお分かりかと思いますが、
上昇はここがピークでこれ以降下落していきます



本来は事前にそれが分かっているわけではありませんので、
過去の相場の動きから、ここからのポジションの取り方について
考えていきたいと思います


直近安値を割ってきた段階で、
直前までの上昇は一旦終了したと考えます



大きなトレンドの方向に沿って
トレードするのを基本にしていますから、
ここでのショートについての検討は見送りたいと思います



問題なのは、画像9での黄色矢印部分でロングをするか?
ということです



今までの流れからすれば、
ここは15分ではEMA75サポート、
60分では25、4時間では10サポートと、
絶好のロングエントリーポイントということになります




しかし、先程述べたとおり、
ここは天井で、この後は下落してしまいます



ですので、先が分からない状態で、
このときここが天井かどうかが分かるか?
ということについて考えてみたいと思います





(画像10)



先が分からない状態はこのようなチャートです

15分足でEMA75タッチした部分を先端にすると、
60分足、4時間足はそれぞれこのような感じになります




(画像11)



まずは15分足チャートの中に天井と分かるサインはないか?
ということを考えてみたいと思います


最初に着目したのは、下落の勢いです


現在問題としているチャートは画像11では一番左端です
この相場での下落のスピードはとても速いように見えます
陰線が連続しますし、大陰線も出ています
傾きも大きいので売りの圧力が強いという風に受け取れます



この問題のチャートの横に、
これまでの上昇トレンド中の大きい押し部分を
全部並べて見ました

右に行くにつれて初期の大押し部分になります


60分足でEMA25押しとなった部分です



真ん中2つのチャートの下落スピードは緩やかです
一つ一つの足も小さく小幅に下落しています
弱気フラッグのような形で傾きが小さく、
売り圧力も弱いように受け取れます


一番右のチャートは上昇トレンド初期の大押し部分です


これはどうでしょう?


下落のスピードは速いように見えます
傾きも大きいですし、陰線が連続し大陰線もあります
売り圧力は強いように受け取れますね




先を知った状態でこのことを考えれば、


一番右チャート
⇒トレンドの初期なので、まだ売り圧力も残っているので深押し

真ん中2つのチャート
⇒上位足でも大きなトレンドとなっているので、売り圧力はほとんどなく
単に利食いによって買いポジションが少なくなったため、小幅に下落している
なので浅押し

問題のチャート
⇒天井なので、強い売り圧力が入ってきた、なので深押し



ということが言えると思いますが、
先が見えない状況で下落のスピードだけで
この事が分かるか?というと疑問ではあります


トレンド初期のように下落のスピードが強くても
上昇していくことはあるからです



ただ、直前2回の押しは浅かったのに、
ここでは深くなってきたので、

・売り圧力が強くなってきた
・上昇の勢いが弱くなってきたのかもしれない


ということは考えられると思います




それからEMA10と25のデッドクロスについても見てみました


青の丸で囲った部分ですが、
下落スピードが速いときはデッドクロスも早い
ということは分かるのですが、
それ以外のことはEMAのデッドクロスからは分からないようです




(画像12)



続いて上位足に天井のサインがないか、見てみます


まずは1つ上の60分足チャートです


ここで着目したのは、RSI・MACDのダイバージェンスです
RSIはすこし微妙ですが、MACDではダイバージェンスがしっかり確認できると思います


しかし、RSI・MACDのダイバージェンスが出ても、
再上昇することはありますので、
テクニカルだけでは信憑性が薄いです




(画像13)


もう少し先まで見えてくると、
この部分がヘッド&ショルダーを形成していることが分かるのですが、
問題の部分ではまだ分かりません


ちなみに、こうした反転のチャートパターンと、
RSI・MACDのダイバージェンスが重なると
天井のサインとしてはかなり信憑性が高くなります




結論としては、
60分足でもテクニカルという
かすかにそれらしいサインはあるものの、
天井と判断するにはもの足りない
ということになると思います



そして4時間足にはそうしたサインは見つかりませんでした




(画像14)


4時間足以上のチャートについても見てみます


一番右に日足チャートを表示しました


日足では大きな下降トレンドが続いていますが、
問題の部分は日足では、
下落途中の戻りでEMA75付近にあたることが分かります


丁度EMA75付近ということは、
ここで反発があり再下落するかもしれない
ということは考えられると思います

ましてや大きな下降トレンドの途中ですから、
一時的な戻りで下落はまだ継続するだろう
という見方をするトレーダーは多いと思います




(画像15)



続いて日足チャートから週足チャートに切り替えました



週足チャートでも大きな下降トレンドが続いており、
問題の部分はその中の一時的な戻りで、
週足ではEMA10に刺さっている部分であることが分かります




つまり、今までの15分や60分、4時間足での上昇トレンドは、
その上位足である日足、週足でみれば一時的な戻りであったことがわかります



日足や週足からは、
EMAを背にして、ここから下落するということも考えられる
ということがいえるかと思います


しかし、問題の部分でのロングエントリーを
見送るという判断をさせるほどの理由かといえば、
ちょっと弱いというような気がします


大きな視点で言えば、
小さい時間足でもどこかから下落が始まり、
上位足の下降トレンドに織り込まれるということは
予想できるとは思いますが、
15分足のあの問題の部分から下落する
という細かな点についての確かな根拠とは言いがたいのです

その部分かもしれないし、もうちょっとあとかもしれない
それは日足や週足だけの情報からは予測できないと思います






さて、これまでいろいろな視点で、
この問題の部分でロングエントリーするか?しないか?
ということを考えてみましたが、
結論としては、どの視点から考えても、
ロングエントリーをしてはだめというような
サインや根拠は見当たらないということになるように思います


簡単に言えば、
言われればそういうようなきもするけど、言われなきゃ分からない
というサインばかりだったということです




じゃあ、そういう場合どうするか?



私はエントリーしてしまってもいいと思います



ロスカットをしっかり設定しておけば、
この1度のエントリーだけで今までの利益が
吹っ飛ぶということにはならないからです



エントリーしてダメなら、
ここから下落かも?ということを視野に入れて、
そのサインが分かるまで待てばいいだけです






(画像16)



本来なら、ロスカットは直近安値に設定するので、
オレンジのラインですが、ここにしてはロスカット幅が大きすぎます


下落の勢いも強いですし、ここはもう少しタイトに狙いたいところ


そこで、ピンクのラインに設定します

ここは直前の大押しからの上昇で
レジサポ転換になった部分ですから、
ここを割るということは60分足単位での
大きいトレンドも終わりに近づいている
と見る事ができるからです



また、ピンクラインまでだったら、
ロスカット幅も20pips程度と比較的タイトに設定できますので、
このラインが丁度よいかと思います