『ウクライナ、”クパーラ祭””ウクライナフェスティバル””チェルノブイリの祈り”』 | 一松亭のブログ

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労働問題、社会問題、心に残る映画について書いています。

7月は大きなウクライナのイベントが二つありました。
7月7日に川崎の稲田公園で”クパーラ祭”、20・21日二日に渡って代々木公園で”ウクライナフェスティバル”
が開催されました。
「ヨーロッパでは、夏至祭を祝う文化が多くあり、ウクライナも同じく、独自の夏至祭があります。キリスト教が広まる前のウクライナでは、多神教で火や水、自然に神が宿ると信じられていました。クパーラ祭はキリスト教前の伝統を多く引き継いでいます。」(クライヌイHPより)


イベントでは火に見立てた飾りを皆で飛び越えたり、太陽をあらわす飾りの付いた柱の周りを皆で回ります。
ウクライナ女性の象徴のようなきれいな花輪はこの日に恋人探しをするために作られます。
ここぞとばかりに皆ウクライナでの暮らしに戻り失った時間を取り戻すかのようにお祭りを楽しみ踊っていました。

ウクライナフェスティバルではウクライナのミュージシャンやダンサーの方、多忙な中、セルゲイ・コルスンスキー駐日大使や高名なバンドゥーラ奏者のカテリーナさんも登場しました。ウクライナ関連の出店が充実していたいました。こうして二日にわたり開催できてよかったです。
プロのホバーク(いわゆるコサックダンス)のダンサーの方のダンスに見とれました。ホバーク(いわゆるコサックダンス)はもとは乗馬のための軍事教練なので、非常にダイナミックでパワフルです。

 

 

カテリーナさんはウクライナ支援のために全国津々浦々演奏して回る中でのイベント参加ですから、頭が下がります。

カテリーナさんのコンサートへ行ったことのある方は、チェルノブイリ原発事故後にプリピャチから避難するお話を聞いたことがあると思います。
このチェルノブイリの事故発生から、関わった多くの方、消防士、住民のその後を描いた漫画が出版されていたので紹介します。
『チェルノブイリの祈り』(白泉社 ヤングアニマル連載 単行本は2巻まで出ています)です。漫画の作者は熊谷 雄太(くまたに ゆうた)、原作者はスヴェトラーナ・アレクシェーヴィチ、『戦争は女の顔をしていない』の作者で知られ、このブログでも紹介しています。
三日間で戻れるといわれ着の身着のままで避難した人たちが戻れることはありませんでした。


作者の美しい画風が、自然のみでなく人々の幸福、様々な信頼、繋がりまで破壊してしまうこの悲劇を際立たせています。
20世紀から延々と連なるウクライナの悲劇、一人でも多くの人に知っていただきたいとともに、一刻も早く終わらせていただきたいと思います。