日本エレキギター史【私家版】Vol.2 テスコ編 | STUDIO 67

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ブルースとプロレスと、ほんのわずかの愛だけで生きていくBLOG

テスコの部屋へようこそ。

 

なんてことはさておき、前回紹介したグヤトーンは

グニャッとした社名の響きと裏腹に、

割と堅実なギターメーカーだったと思う。

 

しかし今回紹介するメーカーこそセンス・オブ・ワンダー、

海外に熱烈なマニアを持つビザールギターの王国、

その名もテスコ。

 

50年代から70年代初頭の十余年の間に、

膨大な種類のギターを残した時代の寵児を

(なんとなく)まとめてみた。

 

・TG-64

テスコの主力機種。

ジャズマスター風のオフセットボディに時代を先取り過ぎた

モンキーグリップを備えたパンク過ぎる逸品だ。

 

なお、エレキ映画の金字塔「エレキの若大将」に

テスコは協力しており、TG-64が大量に見られるので

ビザールギターファンは必見だ。

※ただし映画後半でヤマハとモズライトに出番を奪われてしまう。

 テスコ社員の心境やいかに。

 

・WG-4L

ベストセラーらしく、市場にも多く出回っている。

(テスコにしては)スタンダードなルックスと

ピックアップは数だよ兄貴!」と言わんばかりの密集具合が

高度成長時代をしのばせる一本ですね。

 

・K-4L

ビザールギター・ブームの火付け役ともいえる

デヴィッド・リンドレーの愛器としても有名。

個人的にもこのモデルが一番テスコらしいと思う。

やはりピックアップ数=正義

 

・May Queen

ビザールギターの極北。名前がジャガイモってお前

 

・Spectrum 5

出た!テスコの最高機種!

モズライトにも採用されたジャーマンカーブと

オモチャみたいにカラフルなスイッチ群。

昔流行ったフラッシャーつき自転車を思い出しちゃうよ・・・。

最近復刻されましたね。

 

他にもここに紹介しきれないくらい多数のギターを

短期間のうちに開発・販売しており、

そのことが最終的に経営が行き詰ってしまった理由かと。

 

しかしここで無数に繰り返されただろう試行錯誤が、

日本のギター制作に反映されたことを考えると

立つ瀬もあると思うんだよね。

 

最後に、テスコがカワイに吸収された後開発された名器を。

 

・SD-40

あのハウンドドッグ・テイラーが狂暴な音をかき鳴らした

カワイ/テスコの名器を、前回も紹介した

Eastwood Guitarsが復刻したもの。

いやこれ、結構欲しいんですけど。

 

ではまた。