>『何人もその能力以上に義務を負わず』
ローマ法
よくよく考えてみれば当たり前の話です。しかし、これは下限について定めた法律であり格言ですから、現代版に言い直して「何人もその報酬以上に危険を負わず」とすれば上限を定めたということになるのではないでしょうか?最近、学校なり刑務所などがその従業員(教師・刑務官)のまさに個人的努力でもって維持してきた福祉的なものが、外部からの(特にマスゴミアンプで一つの事件をもってシステム批判にまで増幅)批判でガタガタ崩れてきているさまをメモしてきましたが、全く同じ構図は医療においても成り立っているということのようです。
で、最近とみにお気に入りなのがレジデント初期研修用資料
さまなのですが(リンクを貼った記事のようなぶっちゃけたセンスが大好きです)、ようは、医療(関係者)に関しても一般人、マスゴミの要求水準が高すぎるということに尽きます。まず、常識的に考えて「人は死にます」また、ある程度のことでは「人は死にません」、そして「医療は万能ではない」とそれぐらいのことは踏まえずにこうあるべきといった「理想」をおしつけられている現場の悲鳴(笑いに一生懸命転化されていますが)をここで読むことができます。
そして、この点で一読をお勧めしたいのが、「大学病院のウラは墓場―医学部が患者を殺す」久坂部 羊 (著)
です。おそらく、「犯罪不安社会」と並んで今年の新書ベスト1、2に入ると思われる一冊です(ただ、タイトルが悪すぎる。この本の編集者がつけたのかと思われますが、ちゃんと読んだのか大いに疑問。シンプルに「医療の崩壊―マスコミ報道が医療を殺す」で良かったように思います。)。
簡単に内容を紹介すると(この本もまたきちんと数字と具体的事件を抑えています)、権力の象徴、諸悪の根源のように描かれ、報じられてきた医局(まさに白い巨塔で財前教授がのし歩くイメージね)が、マスゴミから叩かれ崩壊した結果、医療そのものが崩壊してしまいつつあるということ。ようは、医者の社会保障つまりある種の終身雇用、年功序列を担うが故に、その医局に属する(した)医者にワーカーホリックたることや、地域医療を担うべく派遣などを命ずることが出来ていた。
しかし、数件の医療事故や些細な献金問題をきっかけに医局の力の源泉を削いだ結果、医局は足元で手一杯となり「医療」を守ることなど到底できなくなった。それが最近言われる産科医、小児科医の不足の根本問題であり(そしてこれはまだ言われていないが外科医も不足すると指摘している!)、地域医療崩壊の問題などに顕在化している。
また、この本の素晴らしいところは数字、知らざれる医療現場、システム説明だけでなく、改善、問題解決への提案も同時になされているところだ。
・研究と教育と診療の分離
・人体実験という割り切った治療の必要性の公認(一般治療との分離)
・医者に対する厚遇
・不必要な規制の撤廃(麻酔看護師、医療秘書などの導入)と同時に新たな規制(職種・勤務地の強制・開院制限)
などがそれにあたる。
>『多くの矛盾と不合理を抱えながらも、日本の医療を支えてきた医局は、現実を無視した理想論の前に崩れ去ろうとしている。医師は強権をもって不満を調整してくれていたシステムを失ってしまう。これからは実力のある医師と、実力のある病院が勝つ時代だ。競争に敗れた医師や病院は淘汰される。それは医師にとっても、患者にとっても、決して望ましい状況にはならないだろう。』
>『世間の医療に対する要求は高まるばかりだ。そのことに多くの医師が疲れ、虚無的になりつつある。医師は聖人でもスーパーマンでもない。理想に燃えているものもいるが、私生活を犠牲にしてまでそれを貫こうとする者は少ない。』
久坂部羊「大学病院のウラは墓場」
当たり前のことなのにそれが言われないのはなぜか?マスゴミだけでなく一般人も生半可な知識(なんでもかんでもインフォームド・コンセントで誰が幸せになるの?そんなのまさに生きるか死ぬかという場合だけでいいじゃない。)をもとに批判に精を出すだけでなく、感謝や誉める言説を量産しないと端的に自らの首を絞めていることにほかならないことに早く気がつくべきじゃない?(…呪詛粘着系を自称する人間の言う事ではないけれど_| ̄|○)
以下 関係ニュース
新小児科医のつぶやきさま「デスマーチ・プロジェクト」
と喝破していますが、なにがデスマーチをもたらしたのかはここまで簡単に触れたことでも明らかだと思いますが、とりあえず、現場からすればマスゴミいい加減にせーよということに尽きるでしょ。一方で数件の医療事故を大叩きし、その結果もたらされた現実をまた叩くってわけ分かりません。上記「大学病院のウラは墓場」に詳しいところは触れられていますが、数字だけ別途メモすると、
>2004年の医療訴訟は1087件で、うち産婦人科は143件、内科は272件だが、医師数で割ると、産婦人科の訴訟率は内科の4.7倍、医師1000人あたりでは11.8件でどの科よりも多い。
>産婦人科で医療訴訟が多い理由は、出産が安全だと思い込んでいる人が多いせいである。現在の周産期死亡率(出生1000に対して、死産と早期新生児死亡数の合計)は五前後で、200人に一人の割合で赤ん坊が死んでいる。一人の産科医が一年に取り上げる赤ん坊は、忙しいところで200人前後だから、毎年一人は死亡例に当たることになる。
で、こんな仕事に誰がつきたいと思いますか?
産科医減少「少子化の反映」 柳沢氏答弁に医師反発
(朝日新聞 2007年02月16日)
>7日の衆院予算委員会での柳沢厚生労働相の発言が、産科医の反発を呼んでいる。
>医師らのブログには「このような認識では有効な対策がとられない」などの書き込みが続く。柳沢氏は16日、閣議後の記者会見でこの発言について「訴訟のリスクや勤務状況がきついということはよく承知している」と話した。
この記事の関連として当該医者ブログへのリンクが貼ってあったのはなんか新鮮な驚きを覚えました。アカヒ、それこそがジャーナリズム宣言への第一歩だよ!
>発言は、「産科、産婦人科、外科の医師数が減っているが、なぜか」という質問に答えたもの。柳沢氏は「産科の医師は出生数あたりでは減っているわけではない」「出生数の減少で医療ニーズがはっきり低減していることの反映」などと答弁。産科医、助産師不足の対策には「効率化、ネットワーク化して対応していく」とした。
>この発言を取り上げたブログ「ある産婦人科医のひとりごと」のコメント欄には「(現場を)理解しようともしない」などの言葉が並ぶ。国会中継の録画から議事録をおこしたブログも。医療関係者らが参加する掲示板「m3」などでも批判が続いている。
本来、そんなのマスゴミの仕事なのに、それを多忙極める医療関係者がやらねばならないという現実についての自己批判はゼロですか?
>確かに産婦人科医1人あたりの出生数は、90年が95人、04年が98人と横ばい傾向にある。だが、日本産科婦人科学会で医療提供体制検討委員長を務める海野信也・北里大教授は「大臣は、分娩(ぶんべん)施設数の減少が出生数の減少率より大きい事実を見落としている」と指摘。
さんざん「体感治安」悪化の経緯に触れていれば分かりやすいですが、「子どもが死んだ」=有無を言わさず悪を処罰せよと金切り声をあげるのが昨今の支配言説なんですから。その結果、より子どもが死ぬ確率が上がる(産科医が減ることで)というのは誰のせいですか?一体すぐに訴えろ、正義は我にありと勘違い煽っている(きた)のは誰ですか?
時間外勤務が月100時間超、小児科医の「過労死」認定
(朝日新聞 2007年02月23日)
>北海道北部の2カ所の総合病院で勤務し、03年10月に突然死した旭川市の小児科医(当時31)の遺族から出されていた労災申請について、北海道労働局は労災を認定し、遺族補償年金の支給を決めた。医師は02年4月から03年8月まで、道北地方の公立病院で働き、同年10月から別の民間病院に移り、6日目に亡くなった。申請を担当した弁護士によると、公立病院時代に月の時間外勤務が平均100時間を超え、泊まり込みの当直も3、4回。病院外で救急患者のため待機する当番も月20~25日あり、多い日は1晩に5回呼び出された。民間病院でも5日間で32時間の時間外労働をした。遺族は過労死にあたるとして04年11月に労災認定を申請していた。
2 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/23(金) 17:36:08 ID:wCAYIOWj0
以下自分の奴隷勤務経験自慢禁止
奴隷自慢なんて皆を不幸にするだけだぞ
これが重要なポイントです、以前メモしたような「共貧主義」者なら別ですが。
8 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/23(金) 17:40:03 ID:yRZ2kuvs0
リアル「紺屋の白袴」か…故人の御冥福をお祈りします。
51 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/23(金) 18:13:53 ID:7Lhmakl+0
これだけ働いても患者からは医者に過失が無くても訴えられるリスクと隣り合わせ さらに医者になるのにどれだけ努力したかも知らず学生時代を遊んで過ごし奴隷になっているのが自業自得の奴が自分の境遇を書き込みこの医者を批判する 小児科医はやってられないだろうな
・・・・・・・・冥福をお祈り申し上げます。
56 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/23(金) 18:23:18 ID:5ctYxqmw0
医者の超勤が少なく見えるのは当直等が全部算定されないため(診療実働+会議の時間だけしか認められない)、すなわち週三日当直で一日おきに30数時間連続労働やっても数時間の超勤にしかならないわけ ちなみに当直明け休みなどという制度は存在せず全国96%の病院でそのまま翌日通常勤務に突入する
φ(..)メモメモ
62 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/23(金) 18:36:53 ID:quWp5HKO0
>>56
自分の若い時の労働時間を計算してみた
毎日7時~23時+週2回当直(平日+終末) これで16×6+8+24=128時間/週 これが病院の建物内で働いている時間。残りは待機でコールがあれば20分以内に病院に到着しなければならない。労働基準法では待機時間も労働時間に含まれるので、これで週168時間。給与は手当てすべて込みで30万円(ボーナス、退職金なし)この小児科医の先生も同じかこれ以上に過酷な勤務だったと容易に想像できる。時間外勤務が月100時間というのは表に出てきている分というだけにすぎない。
こんな無茶をさせるから、地方から医者がどんどんいなくなっているんだよ。
。・゚・(ノД`)・゚・。ウエエェェン
67 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/23(金) 18:41:06 ID:R8cCVlcm0
医師に関する労働基準法は以下を参照してください。
http://members3.jcom.home.ne.jp/3729975002/Low.html
過労自殺した小児科医は、労働基準監督署に過労死認定されませんでした。なぜなら、当直は労働時間としてカウントされないからです。
http://blog.livedoor.jp/polyhedral_space/archives/50648022.html
なるほど、労基署の主張は筋が通っています。
労働基準法では医師の宿直は
・夜間に従事する業務は、一般の宿直業務以外には、病室の定時巡回、異常患者の医師への報告、あるいは少数の要注意患者の定時検脈、検温等特殊の措置を必要としない軽度の、又は短時問の業務に限ること
・夜間に十分睡眠がとれることとなっています。だからこそ、宿直の翌日は休みにならないのです。宿直時に院外発症の救急患者を診るのは単なる無料奉仕です。労基署は「本来寝ているはずの宿直中に勝手に働いて、それで激務が続いて過労死したって知らないよ。夜勤じゃなくて宿直なんだから、寝ようと思えば寝られたはずでしょ」と 言っているのです。
今夜も日本全国で多くの勤務医が当直をされると思います。3交代制のちゃんとしたERは別として、日本の救急医療は当直医の無料奉仕が頼りなのです。
これまた、新しい臨床研修制度の導入で研修医が当直をできなくなったのでより悲惨になる経緯について上記書物で記されています!
>『2004年には研修医のミスで6人の患者が死亡した。一年で六件と聞くと多いと思うかもしれないが、全体として二学年合計で約1万5000人の研修医が、年間250日以上行う医療行為の中で起こった事件だから、一日の事故率としては0.00016%という低さである。未熟な研修医が、過度の緊張状態の中で、高度の技術を取得していくのだからミスはゼロにはしにくい。』
>『厚労省は新しい臨床研修制度で医療事故を減らす取り組みをアピールしているが、それより医療の危険性を説明すべきだ。そうすればマスコミも、【わずか】6件の死亡事故を捉えて、「医療事故があとを絶えない」などと書かなくなるだろう。』
「大学病院のウラは墓場」
116 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/23(金) 21:42:38 ID:2hC8mKns0
先進国中最低の医療費、世界一の平均寿命。総合的にみて日本の医療はWHOから世界最高のものであると認定されている
かつて医療制度改革を志したヒラリーがその参考として日本の医療制度を学んだとき、こう評したことはよく知られている。「日本の医療は医師達の聖職者さながらの自己犠牲によって支えられている」しかし結局日本型医療制度がアメリカに導入されることはなかった。何故ならば米国医師会が強固に反対したからだ。
「我々にはこれほど屈辱的な条件で医師を働かせることは出来ない」
・・・・・・。
139 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/23(金) 23:28:18 ID:SLGYOYiA0
「過労死は自己管理の問題。他人の責任にするのは問題」
とかいった経営者がいたが、凄い迷言だ。
もしも医者がサボタージュなどしようものならどのように叩かれることか、目に浮かぶようなのですが。
医師の96%宿直明けも勤務 日本医労連が実態調査
(2007年02月19日 共同通信)
>日本医労連は19日、医師の労働実態調査の中間報告を発表、宿直勤務明けも連続して勤務する医師は96%に上り、3割近くが調査前月の休日はゼロだったことが分かった。医労連は「医師の過酷な勤務が浮き彫りになった」としている。
>調査は昨年11月から今年1月にかけて、全国の加盟単組などの医師を対象に実施し、約1000人の回答をまとめた。1日の平均労働時間は10・5時間で、全体の45%は1日12時間以上。前月の宿直回数は平均2・9回、約4人に1人が4回以上の宿直をしていた。宿直明け後の勤務が「ない」と答えたのはわずか4%。これまでの最長連続勤務時間は平均32・3時間で、中には60時間以上連続で勤務した経験のある医師もいた。
56 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/19(月) 19:19:55 ID:pZmQH/7h0
どこの内科の話しすか?一日10.5時間なんて、是非紹介してください。自分の職場じゃ48時間連続なんて当たり前、週2回当直、入院患者と外来患者てんこ盛りなんだけど。
>1日の平均労働時間は10・5時間で、全体の45%は1日12時間以上。
45%は12時間どころか18時間以上だろ。なんすか、この釣りは。「コレぐらい楽勝だろ」とか言ってる奴、クオリティを保ちながらお前は本当に働けるのかと(ry
最近合ったバス事故に例えれば「バスの運転手は、乗客の命を預かる大事な仕事だから、寝るなんてあり得ない」と世間は言ってる。当然、交代要員をなぜ置かなかったか、と言う話しになるんだが、なぜか医者と医療に関してはそんな話が出ない。わけわからん。自分は、72時間も連続で働いたら手術中も意識飛んだよ。怖いと思わない?
正論大賞です。
77 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/19(月) 19:28:49 ID:LUHPMxj40
結局困るのはオマエラ患者側なんだけどな。
相次ぐ訴訟で完全にドクター側が怯えてしまってる。頭の中にあるのは、いかに訴訟にあわずに平穏にやり過ごすか。寛解を目指した積極的な治療なんてやらないし、逆にちょっとでも死に至る可能性のある疾患は即外科的切除とか。
当直明けの勤務でもまあ適当に診察。訴えられる可能性がある点だけ注意していてればそれでいい。
産科医のなんでも帝王切開みたいなものですね。
382 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/19(月) 21:26:13 ID:6twZjEiM0
法律家のみなさーん、医療過誤訴訟でお医者さんを訴えるより、お医者さんの代理人として、未払い残業代を請求したほうが、儲かりますよ。
天才現る!
859 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/20(火) 02:06:37 ID:lBtx+AJd0
教えてほしいんだけど…医者って一生勤務医だったらひょっとして学費回収できない???
870 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/20(火) 02:24:55 ID:kbZLzxe80
>>859
それなりの病院なら月給は100万円前後だと思って下さい
あとボーナスで夏冬400万円
あと大学の医局勤めなら休日や夜勤バイトも可能だよ(ただし担当教授にもよりますが)安くても時給1万円は貰えるはず。
873 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/20(火) 02:32:54 ID:wdli4s100
>>870
年齢や勤務先、地域によってもかなり変動するすらなぁ。大病院が給料高いというわけではないというのが味噌か。国公立病院ならその半分も行かない。ボーナス?何それ食えるの?という場合もある。僻地ならその倍行くケースもある。単純にどうこう言えない。
875 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/20(火) 02:36:48 ID:pdkalqZ3O
医者になるよりNHK職員になった方がいいな
876 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/20(火) 02:37:42 ID:lBtx+AJd0
>>870
はぁ、そんなもんなんですか…私は国立病院で8月15日に出産したんだけどその日私の担当医は1晩に6人を一人で取り上げました。翌日も、真っ青な顔して朝から病室を巡ってましたが…退院の日が土曜日で、私服を着ていたので「お帰りですか?」と聞いたら、「これからバイトです」と言ってました。こんなに働いて、バイトするなんて、一体どれほど儲かる仕事なのかな?と思いましたよ >>873のレスで大誤解が解けましたw
ちなみにうちの子も医学部目指してましたが、ブラックジャックによろしくを見てから急にやめると言い出しました 内心ほっとしてますが…
みなさん、どうもありがとうございました
そういえばブラックジャックも移籍しましたね、金の問題だかなんだか知りませんが…。
957 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/20(火) 08:16:26 ID:jkr2xjWg0
それくらいやってる医師は多々いる。365日中362日は病院泊り込みで平均睡眠時間4時間切るとかな。
>つらつらと駄文を書いたのは、『医師が自分の仕事をこの世で一番偉い仕事であり一番大変である』と言う主張が多々に見られたので、その認識は誤りであると言いたかったから。
少なくとも訴訟される危険性においては一番大変であることは確か。
★★★産婦人科医の生涯被訴訟率の推計★★★
n=平成16年度産婦人科医数=10163人
(ソース:厚労省データ http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/youran/indexyk_2_2.html
)
a=平成15年度新規訴訟受件数=138件
b=平成16年度新規訴訟受件数=151件
c=平成17年度新規訴訟受件数=119件
(ソース:最高裁データ
)
p=年間被訴訟率={(a+b+c)÷3}/n=1.33% (74人に1人)
勤続10年間被訴訟率=1-(1-p)^10=13% (7.9人に1人)
勤続20年間被訴訟率=1-(1-p)^20=23% (4.2人に1人)
勤続30年間被訴訟率=1-(1-p)^30=33% (3人に1人)
勤続40年間被訴訟率=1-(1-p)^40=42% (2.4人に1人)
勤続50年間被訴訟率=1-(1-p)^50=49% (2人に1人)
36 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/20(火) 11:07:23 ID:vnWhmyt20
最初の点滴の効果を待って、次の点滴の内容を決める
赤ちゃんの頭がでてくるのを待つ
痛みの具合で、痛み止めを変える
など時間の経過が、とても大切な仕事だから重なった書類を右から左に動かすようにはいかないのが実態
40 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/20(火) 11:19:59 ID:BC5fh27D0
>>36
産科?なら局麻して帝切すればいいじゃん 雨なんて半数近くが帝切だろ
計画的に次々と帝切する 妊婦は保険で7割でるし出産一時金も貰えて、アリコの手術一時金も支給され、生保や損保の入院日額、通院日額も出る
両者とも利益がある
41 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/20(火) 11:20:59 ID:JvxOR9CH0
>>40
なるほどそれがお前の帝王学か
・・・・・・。
67 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/20(火) 13:15:03 ID:qegmnIIt0
当直明けに帰れる医者が4%もいるなんて、信じられない・・・・・・
医者になって25年そんな経験がしてみたい・・・
219 名前:今春ドロップ予定勤務医 投稿日:2007/02/20(火) 20:29:08 ID:iSsb62jo0
月曜日6時起床 出勤準備 朝食
7時~抄読会 8時~朝回診・指示だし
9時~外来 13時~昼食・病棟指示だし
14時~検査 17時~夕回診・病棟指示出し・夕食 18時~当直
患者60名ほど・・・
火曜日 当直外来(60名の続き)~5時~仮眠(1時間ほど)
数名入院 入院支持出し
7時~朝回診・病棟指示だし・IVH挿入・朝食
9時~外来 14時~安全対策委員会 15時~病棟指示だし・各種書類記入
18時~CPC 19時~夕回診・病棟指示出し・各種書類記入
21時帰宅
22時 23時 病棟から指示確認電話
水曜日
3時病棟から指示確認電話 7時起床出勤準備
書いてて疲れたwちなみにこれ(先週)は月・木・土当直ですた
それも3月一杯までです。4月から某会社に就職決まってます。やっと子供達に親らしいことがしてやれそうです。今、患者申し送りを書くので更に忙しいけど、後少し体が持ってくれーw
223 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/20(火) 21:20:40 ID:5QK3jAPS0
>>182
>マスゴミの意図はどこにあるのかな?
医療崩壊が誰にとっても身近になってきたから。今まで通り医師叩きをしていると、マスコミの責任を問われてしまうから。マッチポンプの、「ポンプ」の段階ですね。自分でマッチで火を付けておいて、「消火ポンプ」でも一儲け、それがマスコミ。
マスゴミ素敵♪
226 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/20(火) 21:55:22 ID:5orxqEa90
経団連 「労働者は、文句を言わず、もっと働け。」
「残業代は無しだ。」
「もっと結果を出せ。」
国民 「医者は、文句を言わず、もっと働け。」
「残業代は無しだ。」
「もっと結果を出せ。」
経団連と国民は、そっくりですね。
なんだってーAAry
363 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/22(木) 16:52:55 ID:/WHdBWDL0
私は地方病院の1人だけの産科医です、この地区の産科医はわたし一人です。最近はほとんど毎日きちんと寝ていません。きちんと寝れないせいか、外来診療中や手術中に頭がボーとします。医療事故が今にも起きそうで心配です。(トラックの過労運転と同じです。)
昨日も緊急帝王切開で夜中の3:00に分娩中の胎児が死にそうだとのことで、
緊急帝王切開の手術に入りました。手術のあとは興奮してか寝付くことができません。あさになれば、また外来診察が始まり、午後からは手術を執刀します。こんな生活もう限界と思いました。
使命感を持って働いてはいるのですが、もう体力が持ちません。家族も私の体調がどんどんおかしくなるのを見て心配しています。自分でも、自分の体調、精神状態が明らかに異常をきたしているのがわかります。自分が、自分でないようです。(自分て誰だろうと思うようになってきました。)
まだ、子供のも小さいので過労死するわけにはいきません。残念ですが、もう限界です。産科医やめて、検診センターでの就職考えます。
さようなら、
全米が泣いた・゚・(つД`)・゚・。
826 名前:名無しさん@七周年 投稿日:2007/02/20(火) 01:38:45 ID:SUW4uBfe0
ぶっちゃけると「医療費減らす」=「貧乏人は死ね」って事じゃないの?進行は少しづつなのでわかりにくいだけで。
国民皆保険をやめればイッキに解決する問題。…それはイヤだけど
つまり、救急医療を国民のインフラと見るかどうかの問題。かなり厳しい選択肢が突き付けられているって事だけは確か。進行が遅いので気づかない人が多いのが問題点。だから、このスレで不毛な論争やってると「崩壊するまで誰も気づかないじゃボケェ』とキレる医者がいっぱい出てるんだろうなぁ・・・。
これが結論でいかがでしょうか?
- ゆーきさん、コメントありがとうございます。
>ある外形的事実から因果関係が推認される程度まで立証できた後は、医者側でその推認に反する事実を立証する
公害などの環境問題と同じく、挙証責任の緩和?のようなものはやはりあったというわけですね。だからこそのEvidenced Based Medicine(;根拠に基づいた医療)の隆盛=裁判で勝てる医療ということかもしれませんね。
>判例や立証方法の蓄積、医者が鑑定人として積極的にかかわるようになってきていること、のほうが大きいかと。
たとえ、少なくても勝訴を積み重ねていくと次第に前例として同様の判決が下るという目安として、同様の裁判が起こしやすくなると言うことですね(弁護士側としても)。医者が鑑定人として積極的に関与というのは、医局の崩壊というか、医者の一員としてまず第一に医者を守るという意識の薄れ、医者共同体の崩壊でしょうか。
>今後の費用負担(お粗末な日本の福祉)という現実
なんかますます医者に対する八つ当たりっぽい…困難な妊娠・出産患者に関しては病院間でたらい回しで引き受けないと言う気持ちがよくわかります(被害者感情は今、日本において最強のカードだし)。
>これだけで高額な着手金なんてムリですよw
そうなんですか?いや、引き受けたくないならそれでもって遠まわしに他の弁護士のところにいってというサインにもなるかとw
>で、負けると今度は弁護士が懲戒請求に・・・
・・・・・・・そのうち、敗訴した場合に弁護士を訴えるという四(六?)審制が多くなるのかも? - commented by 遊鬱◆jnhN514s
- posted at 2007/02/28 12:44
- >この勝訴率の上昇は世論・マスコミの動向を受けて、民事訴訟でありながら挙証責任をむしろ訴えられている病院・医者側に求めていくような流れが背景にあるのでしょうかね?
特に争点になる因果関係の立証は最高裁判例がありますし、法文の規定にないことはできませんので、事案によっては因果関係の推定という方法をつかってるようです。ある外形的事実から因果関係が推認される程度まで立証できた後は、医者側でその推認に反する事実を立証する、というもの。
勝訴率が上昇したのは、医療過誤訴訟は特化した弁護士や裁判官がやっていること、判例や立証方法の蓄積、医者が鑑定人として積極的にかかわるようになってきていること、のほうが大きいかと。
あと新生児の訴訟が多い理由としては、脳性まひといった重篤な結果になりやすく、子供の未来を奪ってしまったという感情面と、今後の費用負担(お粗末な日本の福祉)という現実の二つの面があり、これに経過に「不信」な点があると訴訟へ、という感じでしょうか。
>着手金でペイすればいいというように割り切って考えたほうがいいのかもしれませんね。
医療過誤裁判はやってみなきゃわからない面が多々ありますから、まずは証拠保全(カルテ)だけするようです。これだけで高額な着手金なんてムリですよw
で、負けると今度は弁護士が懲戒請求に・・・ - commented by ゆーき
- posted at 2007/02/26 03:53
- medtoolzさん、コメントありがとうございます。いつもブログのエントリーを楽しまさせていただいております。
なんかずいぶんと諦観の入ったコメントですね…。
医療そのものに関するきちんとした情報がなさすぎます。あるものといえば、どういった治療(技術)があるかとか、どういう㌧でも医療事故が起きたかみたいな地に足の着いてない報じられ方ばかり。以前、エントリーで書かれていましたが、それこそ日本医師会がその種の偏見報道を個別記者宛で片っ端から訴えていくべきでしょうね(内部離反者に対する処罰はともかく…)。
そうでないと、結局医者の一般医療(一般病理に対すると言う意味ではなくてぶっちゃけていうと一般庶民という意味)からの逃避が進んでいくだけなのかもと部外者が勝手に妄想します。 - commented by 遊鬱◆jnhN514s
- posted at 2007/02/25 23:41
- ゆーきさん、いつもコメントありがとうございます。
とても面白いし、また考えさせられました。
>「被害者」側が「納得」できないからで、現行は弁護士が間にはいって相談サービスやってる
なんか自嘲の入り混じったコメントですね。これも「白い巨塔」の悪影響だとかいうと自爆になりかねないので言いたくありませんが、親族が死んだという悲しみを遺族がなにかに転化しているだけということもあるのかもしれませんね。誰かのせいで死んだという怒りにという気持ちは分からないでもありませんが。強制的に巻き込まれる関係者も、そしていくら一時的に目を逸らしてもいつかは喪の儀式に向かい合わざるを得ない遺族もみんな不幸になっているだけのような気がしてなりません。
>通常原告勝訴率は70%ですが医療過誤訴訟は50%程度
医療過誤については↓のページで手っ取り早く数字だけおさえさせていただきました。
http://www.office-hokuto.com/minji-iryou-kago.htm
>平成17年度中において、全国の裁判所に新たに提起された医療過誤訴訟の件数(いわゆる新受件数)は1110件にも上っています。
>8年前の平成8年度(575件)と比べると、実に2倍近く増えているのが分かります。これを1日にすると、平均3件強の割合で全国どこかの裁判所に新たな医療過誤訴訟が提起されている勘定になります。
>このような増加傾向を背景に、東京地裁・大阪地裁では、平成13年4月より、医療過誤事件を集中的に扱ういわゆる「医療集中部」が正式に設置されるに至っています。
●どうやらこれから医療過誤訴訟は成長産業みたいですよ。弁護士も勝訴に報酬をと考えるより、まさにその相談業務+手続き・事務的的業務として着手金でペイすればいいというように割り切って考えたほうがいいのかもしれませんね(現状は…ということですが)。
>通常訴訟での認容率(一部認容を含む)を見ますと、平成8年から平成16年までの9年間の平均値で、85.4%
>これに対して医療過誤訴訟では、同じく平成8年から平成16年までの9年間の平均値で、認容率は39.9%
>昭和40年代前半には、医療過誤訴訟の認容率は11.1%という低水準にありましたが、昭和50年代になって30%を超えるようになり、平成8年(40.3%)、平成10年(44.0%)、平成12年には(46.8%)という高い認容率が記録されています。
●この勝訴率の上昇は世論・マスコミの動向を受けて、民事訴訟でありながら挙証責任をむしろ訴えられている病院・医者側に求めていくような流れが背景にあるのでしょうかね? - commented by 遊鬱◆jnhN514s
- posted at 2007/02/25 23:27
- 根本的な解決策というのは、案外医師と弁護士、検察やマスコミの人たちが
「友達」になっちゃうことなんでしょうね。
権力とか、いろんな力に近い人と、そうでない人との間に明確な線引きが
行われるようになれば、身内以外からの理不尽なクレームは消滅するで
しょうし、みんな安心して働けるはず。そんな階級性社会が数年続いて、
たぶん反権力系の人たちが階級闘争して、また時代がめぐって階級社会
を望む人たちが集まって。革命時代のフランスが、そんなかんじでしたね。 - commented by medtoolz
- posted at 2007/02/25 12:10
- 医療過誤訴訟なんて弁護士にしてみたら手間もかかるし勝訴率も悪い(通常原告勝訴率は70%ですが医療過誤訴訟は50%程度)ので言われてるほど儲かる部類ではないですよ。本当に儲けようとおもうのなら末端個人を相手にするより、企業の顧問弁護士やりますわw
手間も、証拠確保して、他の医者に意見書書いてもらって(裁判では最低3通がデフォルト)、自分で医学書をひいて医者に話を聞きにあがったりと・・・。
なんでこんなに訴訟が多いのかというと、「被害者」側が「納得」できないからで、現行は弁護士が間にはいって相談サービスやってるようなものということです。
まあ十分な情報開示できないのは、医者が少なすぎてそんなところまでやってられないのでしょうが・・・ - commented by ゆーき
- posted at 2007/02/25 04:48