女性向け『18禁』ゲーム
>二〇〇〇年、業界初の「18禁」BLゲーム「好きなものは好きだからしょうがない!!」が発売されると、その後、同様のパソコンゲームが続々と発売された。〇三年ごろから性描写を排除したPS2向けの家庭用ゲームが発売されるようになり、一気に広まった。
またオーバーに誇張した記事を…男性向け18禁作品でさえ一般化というには程遠い現状(そしてパソゲー市場自体がニッチへの袋小路に陥っていることも)、圧倒的な認知度、人気を誇った「好きしょ」「マ王」「ラブレス」のDVDがそれほど売れていないという事実がその市場規模を証明しています。
>アンケートはがきに、イラストやお気に入りのキャラクターを書く人が多いのが、男性との違いだという。物語への思い入れの強さは、このジャンルのゲームを作る難しさでもある。簑田さんはこう強調する。「セクシーな描写は必ずしも必要ではなく、『心と心のつながり』『すれ違い』などのお約束を外すと絶対にダメ。本当に、この世界がわかっている人にしか作れない」
これは少年誌、少女誌の読者コーナーを見れば一目瞭然です。別に男は絵を描かないとまではいいませんが、一定年齢を超えてイラストを描いている男性というのは少数派であろうと思います(交換日記とかしませんしね)。
>「現実にふれることができない世界。それに、告白の仕方や恋の始まり方が、今どきの少女マンガよりも純粋」と話すのは、都内の女性会社員(22)。セクシー描写にも抵抗はないが、「そういうシーンに至るまでのストーリーが雑だとイヤです。過程がちゃんとあるから、結ばれた時の感動が深まるんです」。いわばBLは究極のファンタジー。彼女たちに共通する意見は、「ゲームで犯罪に走る女の子は絶対にいない」。
今どきの少女マンガ…というフレーズで他人に括られるのは非常に抵抗がありますが(笑)、そういう自分もさんざん似たようなことを書き散らしていますし何ともいえません。ただ18禁ゲームという性描写ありきのジャンルの作品よりも不純、ストーリーが雑と言わしめてしまう少女マンガってなんなのでしょうねorz 最後のゲームで犯罪に走る女の子は絶対にいないのフレーズは皮肉以外のなにものでもありません。だって現実問題として彼女らは彼らではありませんから。
>精神科医の香山リカ氏は、「物語が男性対女性の恋愛になると、どうしても自分との比較が起きてしまい、自分が『対象内』か『対象外』か考えざるをえない。そうなると、嫉妬(しっと)、コンプレックスといったネガティブな感情も刺激される。その点、ボーイズラブは最初から自分は『対象外』の存在なので、第三者の立場から安心して、好みの男性の恋愛を眺めることができるのではないか」と話す。さらに、ゲームにも人気が波及したことについては、こう分析する。「自分は安全な『第三者』の立場に立ちながらも、やはり恋愛の渦中に自分を置いて楽しみたいという気持ちも、女性にはある。ゲームなら、『安全地帯』にいながらにして、その恋愛に自分も参加しているという感覚がリアルに味わえる。そのあたりが人気の秘密なのでは」
香山リカ氏については「テレビゲームと癒し」という著作があり、ゲームバッシング全盛期にそれらと反対する論陣を張っていたこともあって、親近感を覚えていた時期もあったのですが最近のプチ評論家ぶりには落胆を隠せません。かつて講義に来た際に質問として自称評論家たちのいい加減な発言について質問した際、だからこそそういうことをよく分かっている自分が出なければいけないと思うというような趣旨の発言をしていたころを遠く思い出します。当たり前の発言は面白くないので取り上げられないことを承知した上でいかに地味な事実を伝えていくか(ゲーム悪影響論のトンデモぶりを)という姿勢は今いずこ、すっかりミイラ取りがミイラ取りです!この辺りは後藤和智氏「俗流若者論ケースファイル33・香山リカ」
を読むと分かりすぎるほど分かります。
「のだめカンタービレ」の二ノ宮知子先生公式ページより
>ドラマ化について
>本当は書く必要ないかと思いましたがこのところずっとそのことについてのBBSへの書き込みや問い合わせが多く、困っています。なので、はっきり言いますが「ない」です。延びたんじゃないかと、また言われそうですがそれも「ない」です。このことについて、今後BBSへの書き込みや問い合わせはご遠慮ください。 以上です。
残念なことですが、そこまで先生を困惑させるほどの問い合わせがあったということなんでしょうね。実際オーケストラをどのように映像化するかとか考えると大変だと思います。
「トリコロ」の海藍先生公式ページより.
連載を落とし続けたことに責任を感じて商業誌での連載を休止し、今後は同人誌メイン?での作品発表へ切り替えるみたいです。今となってはその方がいいかもしれません。既に充分な知名度、人気を得ていますから碌な編集もできない出版社などに関わらないほうが幸せかもしれないです。
以下 漫画感想
【購入に値した作品群】
「金色のコルダ」4巻 呉由姫
『おやおやお粗末な点数だねぇ…』のような台詞を二人っきりのときにだけ吐く柚木先輩の黒さが素晴らしい!今まで心を閉ざしていた開いていく様子を描くことで月森が本命のように思われていましたが、そんなお子様とはまったく違う魅力で遥か上を行ってしまいました(元々乙女ゲーなんだから人気によって内容はルート変更は可能なんでしょ?)。ただ、音楽がメインの筈なのにもともと妖精さんの力で下駄履いている上に、イベントには使っていますが本筋としては絡んでこないのでお話自体は非常に薄く感じさせます。
「マドモワゼル バタフライ」小椋アカネ
芸者置屋というある種の水商売においてそのどろっとした面(せっかく大飢饉や特高などの時代設定は取り込もうとしているのに勿体ない)を無視して、余りにも幼く、綺麗に描きすぎているのではないかという想いは拭えないが新人漫画家の初めの1冊としては充分楽しめました。絵柄も決してうまいとはいえませんが、味のある今後がとても楽しみな絵です。…ただ連作として完結の仕方に非常に不満が残ります。それまで取り込もうとしていた時代設定を総て置き去りにしたうえに、師匠や兄の行動に至る心理の動きが雑というか初めからの予定調和(これ自体を否定するのではなく、予定調和に至る心理描写がない)の範囲にオチただけという点で非常に軽く感じられます。
短編として収録されている「きみの思い出」はその最後のシーンを含めてとても好きです。今流行のツンデレではなく、主人公の勝気でありながら弱い面をきちんと描いていて(しかもギャグも交ぜながら)とても完成度が高い作品だと思います。
「月館の殺人」上巻 画;佐々木倫子・原作;綾辻行人
…原作、綾辻行人氏とありながら完全に佐々木倫子先生の作品になっています。密室ミステリーのはずなのに、あいかわらずのピントのずれたおとぼけ主人公のため、緊迫感が画面から伝わってきません。あらいぐまと死体を見つけたときの反応が同様に見えます。他にもはしばしで繰り返される鉄オタ設定が、お笑い設定として働いていてなんだか楽しいハイキングみたいです。コラボ作品として原作にない魅力を引き出すという点で正しいのか、正しくないのかよく分かりませんが、このあと密室の謎解きなどのミステリー本来の見せ場を一体どのように描いていくのか想像するだにとても楽しみです。
…まあ、そんなことより綾辻先生には言いたいことがあります。あなたと結婚したせいで遅筆病が主上に(以下、書き始めたらあまりにも見苦しくなったので略)。
324 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/07/27(水) 23:47:32 ID:vXh1jk9/
久しぶりに覗きに来てみたけど、新刊の気配はさっぱり無いですね。
327 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/07/28(木) 00:21:52 ID:tCO3EmRS
>324
オマエさ、もうそのネタつまんないよ。
新しいの考えて出直してこい。
328 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/07/28(木) 00:43:57 ID:T0LO/g2J
昨日以来覗いてなかったんだけど まだ新刊出てないんですね・・
329 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/07/28(木) 00:47:47 ID:tCO3EmRS
それも既出。
330 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/07/28(木) 01:04:24 ID:T0LO/g2J
チッ
331 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/07/28(木) 01:26:41 ID:nVHLNcQI
さっきから何度もリロードしてるんだけど、まだ新(ry
332 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/07/28(木) 01:36:18 ID:tCO3EmRS
それは新しい気がするな・・・(w
苦笑…経済学でいうところのラチェット効果とはかくも辛いものなのですね。
561 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/08/08(月) 22:19:02 ID:Ukalch+N
衆院解散。解散詔書に御名御璽。ちょっと感動。
こういった些細なことに喜びを見出すことって結構あります。つい人前で反応してしまったとき、阿吽の呼吸で分かり合える人ならいいですが、そうでないと非常に面倒くさいことになります。こういったことは細かく説明する手間隙に見合うだけのリアクションが返ってこないことは端から分かっていますが、説明しなければしないでその人を不愉快にさせますし。
【暇潰しにはなった作品群】
「らき☆すた」2巻 美水かがみ
2巻で早速梃入れとしての妹キャラ投入。キャラ紹介で癒し系、ツンデレ系、インドア系などなど皆~系と説明されているのをみて微笑しました。私が4コマでヤラレタと思うのは、4コマそれ自体の起承転結はもちろんのこととして、その4コマにつけられる題名が洒落ているときです。当巻でいうと、防御不可→コピー不可→等価交換と連作にもなっている3本です。まあとりあえず、主人公である泉こなたのポジティブなオタク気性が他人事と思えないので好きなんです。
萌え4コマについては「B.B.JOKER」過渡期に舞い降りた黒い笑い
などで触れましたが、その続きでいうと笑いの種類について上記のちょっとしたコメントの続きにもなると思いますが、いいカキコミがあったので補足。
595 名前:花と名無しさん 投稿日:2005/08/10(水) 23:37:08 ID:???0
よーしオバさん某所で見かけたコピペ貼っちゃうぞー
元ネタを昇華→オマージュ
元ネタを確信犯的に用いる→パロディ
元ネタの劣化コピー→パクリ・盗作
元ネタを知らないと面白くない→パロディ
元ネタを知ってるとちっとも面白くない→パクリ(盗作)
元ネタとの相違点を比較しながら鑑賞するとより深く楽しめる→オマージュ
元ネタがバレると困るのが、パクリ。
元ネタがバレても困らないのが、オマージュ・リスペクト。
元ネタがバレないと困るのが、パロディ。
元ネタがわかると腹立つのが、パクリ。
元ネタがわかると嬉しいのが、オマージュ・リスペクト。
元ネタがわかると笑えるのが、パロディ。
オマージュ…尊敬の意を込めた使用
パロディ…笑いの意を込めた使用
パクリ…利己の意を込めた使用
パロディ=引用によって「笑い」を生み出そうとしているのが読み手に感じ取れる
オマージュ=引用によって何かしらの効果を生み出そうとしているのが読み手に感じ取れる
パクリ=引用している、それだけ
最近、漫画、アニメ、ライトノベルを見ているとオタクネタそのものを作中に貪欲に取り入れた作品数が増えています。それはオマージュに値する、元ネタとなりうる作品の蓄積、アーカイブが出来たということ。そして作中で用いられたときにそのことに気付くことのできる目が養われた(一定の層の形成)ということに尽きるのでしょう。↑のカキコミではオマージュとパロディとパクリと分類していますが、作品全体として、前作品の継承あるいは反発から作られればオマージュ、作品の一部を意図的に取り出して成功していればパロディ、失敗していればパクリというレッテルが貼られるのかと私は考えています。アニメでいうと「ナデシコ」、「ギャラクシーエンジェル」、「ガンダムシードデスティニー」を挙げておくとわかりやすいと思います。↓はパロディだと自分が思った例。
789 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2005/08/03(水) 23:09:32 ID:h773lGKy
「マカカジャ」
「マカカジャ」
さわやかな朝の挨拶が、澄みきったトウキョウ議事堂にこだまする。モト様のお庭に集う人修羅たちが、今日も天使のような無垢な笑顔で、大いなる意思に導かれていく。
790 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2005/08/03(水) 23:17:37 ID:8P/y7QbH
↑ちょwwwwwおまwwwwwww
792 名前:>>789 投稿日:2005/08/04(木) 00:39:50 ID:PJMhjfuT
「マカカジャ」
「マカカジャ」
さわやかなモト劇場開幕の挨拶が、マダの酒臭い息で淀みきったトウキョウ議事堂にこだまする。ルシ様のお庭に集う人修羅たちが、今日も天使のような無垢な笑顔で、大いなる意思に導かれていく。ロクに事情も知らない巻き込まれ型主人公を守るのは、ルシ様より授かったアクマの力。物理反射を恐れないように、呪殺も破魔も気にしないように、全力でオート戦闘するのがここでのたしなみ。もちろん、ティターニアに「この粗チン」などと詰られてビンタで奥歯を粉砕されるような、はしたないリベラマ連戦(inヨヨギ公園)ど存在するはずもない。
真・女神転生3で全滅したら上がってくるスレ(通称パトスレ)2003年2月27日創立のこのスレッドは、もとは理不尽なムドオン瞬殺に悲観した初代スレ>>1によって立てられたという、伝統あるRPG系全滅スレの走りである。家ゲーRPG(仮称)@2ch掲示板下。悪魔絵師の面影を未だに残している全滅の多いこのゲームで、カグツチに見守られ、ガキパトからビルドアップビシャモンテン劇場までの一貫殺戮が繰り広げられる鏖(みなごろし)の園。時代は移り変わり、スタイリッシュなマニアクスが再販すらされた今日でさえ、180時間プレイし続けた歴戦の古強者が、一瞬の気の緩みから棺桶入りで天へ出荷された事を報告する、という仕組みが未だ残っている貴重なスレである。
【なぜ手に取ったのか理解できない作品群】
「あふがにすタン」ちまきing
…外れを引きました。にほんちゃんのパクリだと思いますが読み終えたときにこの作品を通して何を主張したかったのかが全く分かりませんでした。この本を通してアフガニスタンに興味を抱く?総てが表層的なニュースをなぞっているだけでふーんという感想しか抱けませんでした(この点、「嫌韓流」では逆に主張したいこと、詳細なニュース、資料の掲載という点で小林よしのりテイストに戯画化された漫画部分を除けば感心させられましたよ)。
【惰性と言う慣性の法則が働いている作品群】
「ZERO・Ⅸ」(9巻)やまざき貴子
毎年新刊が出るごとに1巻から読み直しています。ただここ2巻ほどで惰性というほどのマイナス評価からもしかしたら(失礼な言い方ですが)面白いのかもという感想に変わってきました。もともとムシシリーズなどのSFもの(「マリーブランシュに伝えて」「GONDWANA」がお勧め!)は大好きだったので終わらない夏休みのような「っぽい!」に眩暈を覚えていただけで本来あるべき軌道上の作品なのかもしれないと…。
あと2巻(というとすぐのようですが要するに2年後)で終わるということで、大きく広げられた物語は急速に閉じていくのを感じます。現在と過去、ゼロゲームの設定(←この点が全体として整合性がとれているのか、説得力があるのか非常に不安な点でもあるのですが)と始終変わらずメインに据えられシビアに仲間が斃れていく様は見応えがあります。
「彼氏彼女の事情」21巻(最終巻)津田雅美
以前にこの作品単独で初めから振り返っての、某かの感想記録を起こす気は毛頭ありませんと記しました。長々と言葉を連ねるよりも1ページ辺りのコマ数の変遷(減少)を1巻からしていけばそれで充分事足りるような気がしましたから(そのようなデータを集計しているところをご存知でしたらご一報ください、自分でやろうかと思ったりしましたが、単にやる気のなさを証明するだけの不毛なデータのような気がして発想だけでやめました)。推測、印象になってしまいますが1巻では6コマ以上あったのが21巻では2コマ(多く見積もっても3コマ未満)くらいに減っているのは分かります。またこれだけ長期連載すれば、キャラ含め絵は洗練され上達していくのを感じとることができるはずなのに、それもありません。1巻の表紙と21巻の表紙を比べると退化すらしている(少なくともセンス)気が否めません。まあ、コマどころか絵をも減らして似非ポエムならぬ、全く深みの無いモノローグを連ねるだけでページを埋めていけばそれも当然なことと思います。
それなのに何故こんなに長期連載でしかも人気を保つことができたのか?それは偏にアニメ化した賜物としか考えられません。エヴァで一躍カリスマとして燦然たる輝きを放った庵野秀明監督の次作(シュガシュガルーンのオープニングが全く話題にならないように輝きを失った今の彼では意味がなかった。結局テレビ版の「カレカノ」が制作進行の失敗からかエヴァの過剰な演出に溺れたのかは分からないが…前者だと思うけれど…原作の行く先を暗示するかのようなグダグダの駄作に終わったように)であったことが大きすぎるほど効きました。もちろん、彼の眼鏡に適うだけの魅力(そして有馬の心の闇といった監督好みの餌)が当時発刊されていた1巻~4巻には備わっていたことは確かですが。その結果、監督に憑いてきた男性読者が大量に増えたことが大きかったと思います。おそらくそれほど少女漫画を手に取ったことの無かったであろう彼らにとって当時の勢いある「カレカノ」との出会いは衝撃的だったと思います。その衝撃が惰性に変わっても買い続けた(最後は若干売り上げは落ちたようですが…だからこそ完結もできたのでしょうね)おかげで、作品はおそらく出版社の続けんがためだけの作品へと変質していったというのが正しいところでしょう。この白泉社が明確に意識したであろう男性読者のアニメ化を利用した取り込みは「フルバ」でも大成功を収めるも、どういうマーケティングをしたのか未だに理解不能な「おこじょさん」をもって終焉する。
男性読者の獲得は男性向けに媚びた作品を提供することで達成されるわけではないことは、セーラムーン、さくらで歪んだ講談社系列の少女漫画を読めば一目瞭然です。また成功例としても日曜朝という時間枠で大成功を収めた、ママレ、ご近所、花より男子の諸作品が限りなく正統派の少女漫画であったということが示唆的です。
カレカノに話を戻すと確かに有馬と宮沢が初めて結ばれる第6巻まではとても好きな作品でした(どんなに好意的に見ても修学旅行が終わり脇役編に入る10巻までが作品の体をなしていた上限だと考えます)。突き抜けた見栄と努力が恋愛によって揺らぐさま、真の人間関係の構築というさまざなシチュエーションでまさにその直接的な行動のみならず心理描写含めて画面狭しと、はみ出さんばかりの勢いが迸る宮沢さんは本当に魅力的でした。その能動ぷりと対としておかれながら宮沢に対する想いが伝わってくる有馬。彼が心に抱える闇、そしてところどころで過去形でもって未来の悲劇を予感させる言葉遣いと…本当に本当に期待していたのですよ。母親による虐待、親族による偏見を決して軽いとはいいませんが、現在の養い親である両親の深い愛情、そして真の父親の愛情を見てしまうと途中で脇道に延々と逸れて引っ張りに引っ張っていただけに拍子抜けさせられてしまいました。せめて鏡に向かい合った黒い衝動の象徴たる有馬のように、虐待を受けた母親を殺していたとか、妬みから彼を庇っていた友人あるいは教師宅に放火したとかそれくらいの過去を想像していました。また最後、超ご都合的ハッピーエンドでどの辺りが過去形にする必要があったのかと小一時間問い詰めたい気持ちにさせられます(なんだかんだで読み返してしまったよ_| ̄|○ナンダソリャ自分)。
「いちご100%」17巻 河下水希
連載はようやく終わったようです、ネタばれも全然怖くないのでオチも普通に知りました。何か面白い感想でもあるかなーと探していたら、西野love loveとでもいうようなページに辿り着いてネタとして笑ったらいいのか、その愛の深さに感銘を受けたらいいのか、ドン引きしたらいいのか自分でもよく分からなくなってしまいました。