>『私は、自分が特に交渉に長けた人間だとは思っていない。私は、最後の1ドルまで搾り出す能力に欠けているからだ。』
サム・ウォールトン(ウォルマート創業者)
>『ウォルマートで売れば、大量に売ることができる。その取り扱いボリュームは非常に魅力的だ。だが、一度そのボリュームにはまってしまうと大変なことになる。コカインか、何かの麻薬中毒になってしまうのと同じだ。自分自身で、とてつもなく怖ろしい怪物を創り出してしまうのだ。』
ジム・ウィアー(スナッパー社元CEO、本人談『世界一愚かなCEOここに眠る。ウォルマートに売ることを拒んだ男』)
2006/10/24
は偽装請負キヤノンにとっての希望の国へ+義家の室長を引き受けた際の責任論+教育再生どころか荒廃させるバウチャー制度と。労働問題も教育問題も普通に金を出せということに過ぎないんですが、そこにグローバルスタンダードとかココロ(しかも脱地球的兎レベルのね)とやらを絡めて本質をぼやかす、すり替えようとする人間は要注意。
先日
第一報はメモしましたが↓
米ウォルマート 日本市場で反攻狙う
>世界最大の小売業、米ウォルマート・ストアーズは22日、傘下の大手スーパー、西友の100%子会社化を目指して株式公開買い付け(TOB)を行うと発表した。100%取得した場合、追加投資額は約1000億円、西友への出資を始めた2002年からの総投資額は約2500億円となる。西友はTOBに賛同しており、終了後、上場廃止となる見込みだ。TOBは23日から12月4日の間、実施する。買い付け価格は1株140円で、西友株の過去3か月の終値の平均に34・6%を上乗せした。
資産査定の結果、3000億超える有利子負債を抱える西友にさらに1000億をつっこむ価値ありと判定したのか、それとも1500億つっこんだ結果コンコルドの錯誤として引くに引けなくなったのか…いずれにせよざまあ頑張れ♪という軽い気持ちだったのですが良い本を見つけたので再度メモすることにしました。
>ウォルマートは今年12月に、出資比率を66・7%まで引き上げる新株予約権の行使期限を迎える。ところが、西友の株価が行使価格を下回って推移しているため、行使できない状態だ。このため、西友をほぼ完全な支配下に置くための手法をTOBに切り替えたと見られる。
西友の業績は一向に回復せず、100円ぎりぎりの低空飛行を続けていますからね。ウォルマートがバックについていなければとうに産業再生機構いきだったでしょ。
>ウォルマートが日本市場へ資金投入するのは、他の国際市場で苦戦している事情が大きい。ウォルマートは、米国以外で、世界13か国に約3000店舗を展開。このうち、業績が好調なのは国民所得が比較的低い中南米に限られる。韓国からは06年5月に、ドイツからは同7月に撤退している。(2007年10月23日 読売新聞)
ここは正確ではないです。ウォルマートはメキシコ、カナダにおいても最大の小売業であり、英国では食品小売業第二位とのこと。カナダ、イギリスは中南米ではないです。むしろ、英語圏に限られるというほうが近いような気がします。
…で、ウォルマートについてというか小売業の再編・統廃合については独禁法の厳格な適用、反トラスト法のようなものが必要かもしれないということを考えさせられる一冊が↓(『ファストフードが世界を食いつくす』(著)エリック・シュローサーと並んで必読)
『ウォルマートに呑みこまれる世界』チャールズ・フィッシュマン (著)
ウォルマート・イフェクトの詳細については是非とも直接目を通していただきたいのですが、簡単に触れると、1962年に1号店が開かれてからわずかの間に急成長を遂げ【史上】最大の企業として君臨するウォルマートは一企業でありながらアメリカ社会のあり方そのもの(ライフスタイル、地域社会、産業構造もろもろ)を恐ろしい勢いで変革しつつあるということ。あくまでも消費者の利益のためのエブリデイロープライス(どこかの企業のようにライバル企業が潰れるまでだけ価格競争を演ずるわけではない)をまさに宗教的禁欲的態度で追及した結果、誰もが不幸(貧困)に陥っていくという地獄絵図が見て取れます。
私が気になったところは
・あくまでも超薄利多売(目安として語られているのが1ドルの利益を出すために35ドル販売)であるということ。総利益は103億ドル(2004年)であり、結果労働者に賃金として還元する余地などそもそも残されていないこと。
・圧倒的なまでのバイヤー・パワー(モノプソニー;買い手独占)にものをいわせた価格交渉(引き下げ一辺倒)、そして物言えば唇寒しな箝口令、秘密主義。
・1997~2004年にかけ、ウォルマートの従業員が48万人増加、米国製造業の雇用数は310万人減少。2003年近代米国史上はじめて小売業における雇用者数1490万人>製造業1450万人(ウォルマートの従業員数は160万人)
・94年の金額ベースでウォルマートと取引が大きい上位10社のうち、4社がその後倒産、1社が業績悪化で非上場に。ビジネスの10%以上をウォルマートとの取引が占めている上場企業38社の調査によると利益マージンが7.3%(ウォルマートとの取引が10%以下の企業だと12.7%)
・ウォルマートが進出した地域は米国経済好調の恩恵が・・世帯貧困率の低下ペースが進出していない地域と比べると10%悪い(他地域は13.1→10.7%に対して、11.0%この0.3%の違いは結構でかい)。
ウォルマートが苦戦している日本では他人事なのでしょうか?いえ、それは違うと思います。小売業の再編・統廃合が続く日本でも当然のように当て嵌まることです。ほぼイオンとヨーカドーの二強に収斂された日本だっていつ同じ道を辿ることになるか(辿っているか・・)はわからないはず。希望はおそらくウォルマートと同じ道を歩んでいたと思われるダイエーが逝ったこと(正確にはイオンによる吸収ですが)、ダイソーの拡大路線も限界を迎えているようにみえることでしょうか。本書の結論でもあるのでむにゃむにゃと書くと安売りという「量」に対抗できるものをいかに構築するかというのが希望といえば希望でしょう。
以下 ニュース続き+アニメ感想
「フォルクスワーゲン法」に違法判決、ポルシェがVW買収の可能性も
>欧州司法裁判所は23日、独フォルクスワーゲン(Volkswagen、VW)の買収防止を目的としたドイツの「フォルクスワーゲン法」を違法とする判決を言い渡した。これにより、VW株式の31%を持つ独ポルシェが議決権を完全行使できるようになり、VWの買収を提案する可能性も出てきた。ポルシェはこの判決を歓迎し、「当社はVW株式の30%以上を持っており、当然ながら議決権の完全行使に関心を持っている」とするベンデリン・ビーデキングCEOの談話を発表した。(AFP 2007年10月23日)
フォルクスワーゲン法は、単独株主の議決権を2割までしか認めないというものですが、日本の会社防衛策は、既存株主がなぜか自分の短期的利益よりも国益(これだって疑わしいものですが)を優先しているにすぎない代物なのでまさに見えない障壁の典型ですね。
現役雑誌記者によるブログ日記!by オフイス・マツナガさま「米国の年次改革要望書を拝聴」
を読むと、独禁法についてや株式市場の資本政策に関する項目があってただただ苦笑。
セカンドライフバブル、崩壊してもゲーム広告に影響なし ~JOGA長沢潔氏インタビュー
―――広告プラットフォームとしても大きく注目を集めたセカンドライフが、日本ではあまりうまくいっていないとの指摘が出始めています。これはオンラインゲームの広告にとって逆風になりませんか?
>セカンドライフによって「3D世界を活かした広告」」がイメージとして認知されるようになったのは歓迎すべきだと思っています。セカンドライフの現状については規模感の問題もあると思うし、継続的に使われるような仕組みについてもまだ改善の余地はあるのかなと。
改善の余地も何もまだ始まっていないでしょwwwまさに掛け声だけで終わったインパクと同じじゃないの?
>オンラインゲームには、セカンドライフよりも日本人の参加者数の大きいものがたくさんありますし、うまく埋められなかった溝をオンラインゲームの規模感で埋めていけるのかなと思います。ゲーム内広告の価値が落ちたということはないと思いますよ。
代表たるガンホー、アエリアの業績見ているとどう見ても好調とは思えないのは私だけ?
8 名前:名無しさん@八周年 投稿日:2007/10/24(水) 10:32:29 ID:Ml9PWtoW0
バブルどころか根本的に話題にさえなってないセカンドライフ。
電通の情報捏造という鍍金が剥がれてきました。。。!
13 名前:名無しさん@八周年 投稿日:2007/10/24(水) 10:35:01 ID:0k16nF0G0
>>8
電通の捏造以前に、電通がSLに興味を持ちだしたのが国内のピークくらい。むしろブームに乗り遅れた企業の1つ
そもそもブームってマスコミが取り上げ、持ち上げ始めたころには末期です。
41 名前:名無しさん@八周年 投稿日:2007/10/24(水) 10:45:46 ID:bu30wuL40
セカンドライフにかなり投資した電通的には涙目だろうな。7億突っ込んだバーチャルアイドル伊達杏子をセカンドライフに投入したものの、共倒れ状態だし。
伊達杏子は二度死ぬ。
16 名前:名無しさん@八周年 投稿日:2007/10/24(水) 10:35:24 ID:kajYbsUj0
弾ける前にまず膨らませよ
23 名前:名無しさん@八周年 投稿日:2007/10/24(水) 10:37:21 ID:99R10FTx0
バブルって、中味がないって意味で言ってんじゃ?
Ω Ω Ω『な、なん(ry』
25 名前:名無しさん@八周年 投稿日:2007/10/24(水) 10:38:24 ID:v69XAv3+0
WBSなどであれだけセカンドライフブームを煽るとまんまと「うちもセカンドライフに乗り遅れるな」と釣られてしまう大手企業の経営者も多いんだなこれが・・・
コンテンツ内で効果ある広告宣伝したいならフロッグマンショー劇場版みたいな道のほうが発展性があると思います。
36 名前:名無しさん@八周年 投稿日:2007/10/24(水) 10:43:14 ID:rPTtwBuN0
リアルライフで一杯一杯なのです(><)
・・・・・・。
「D.Gray-man」第54話
ただただ辛気臭いというかリナリーでてこないとまったく食指動かない。
「カイジ」第4話
前回のバランス理論で考えると、チョキとパーだけが消費されていく。結果、グーが残っているのを考えるとチョキは次第に出しにくくなる、やがて…と結局どのカードもバランスが崩れると手持ちのカードと見合わせてそもそも勝負しなくなるというのが道理ですよね。
「魔人探偵脳噛ネウロ」第4話
毎回、毎回犯人が人間じゃなくなるのは面白いかも。
- 後藤さん、こんばんわー。
三浦なんかと比べるのは失礼にもほどがありますわ!そんなぶらぶらと街中を歩いた程度のフィールドワークと、たこやきさんが突っ込んでおられましたが穴だらけのアンケートをなんちゃってマーケティング用語で塗しただけの郊外論と一緒にしないでください!(って長っ)
『臨床心理学における科学と疑似科学』お読みになられたならわかると思いますが、精神分析ちっくなものなんて綺麗に擬似として片付け済みです。以前から書いているようにあんなものは文学(ラノベなどの設定として)として消費するなにかにすぎません。
…ただ、ほ~れ見たことかと嘲笑うための武器として使うというよりも、科学と擬似科学の分析の仕方という具体的なツールとして用いるのが生産的な一冊でしょうね。
セカンドライフで若者を語ろうとした人間ってよほど情報弱者なんでしょうね(´・ω・`) そして情報弱者の身のほどを弁えず社会を雄弁に語って悦る醜悪さすら気付けないって本当にピエロです。遅くはないのでせめて鈴木謙介のように自己評価ぐらい、適正評価に直せばいいのに。
独り言ですが…若者のことを妄想で語ることは自由です。ただ、あまりにも妄想が蔓延ると、結果社会が若者にとって不公正に変革されてしまうことを知ってしまった以上、彼らの戯言をただ放置することはできません。戯言は戯言として何度でもいつまでも批判し続けるという聖戦に加わる義務が生じているそれだけのことです。 - commented by 遊鬱◆jnhN514s
- posted at 2007/10/25 02:40
- nobさん、貴重なデータをありがとうございます!各都道府県によってばらつきがありすぎてなんともいえませんね。
警視庁の3.5と和歌山の45.4とか見てしまうとその差異に何か合理的な説明はつきそうもないです><(都市部が低く、田舎が高いというわけでもない、理解不能!)
あと同じく今週のR25からメモし忘れていたものを貨幣絡みのエントリーでもあるしここでメモ。
セブン銀行の業績推移
経常収益 経常利益(単位:億円)
03年3月期 115 ▲81
04年3月期 291 30
05年3月期 479 100
06年3月期 646 194
07年3月期 754 250
ATMの決済手数料だけでこれだけ儲けられる…それを見て満を持してイオンも銀行業務に参入すると。小売業(に限ったことではないけれど)が圧倒的に強くなるのはあまり好ましいことではないような…。 - commented by 遊鬱◆jnhN514s
- posted at 2007/10/25 02:08
- 『ウォルマートに呑みこまれる世界』、おもしろそうですね(少なくとも少年犯罪とアンケート調査のねじ曲げによる三浦展の空疎な郊外化批判に比べれば、って、比較対象が卑小すぎるわ!)。『臨床心理学における科学と疑似科学』も読みましたけれども、これはまさに精神医「学」の集大成といった本で、感服しました。こういう試みこそ広がっていくべきだと思うのですが。
あと、「セカンドライフ」をめぐる現実と言説のギャップを比較するとおもしろそうですね。要するに、電通の息がかかったメディアなどが狂乱する一方で、日本人の登録者数は全く伸びない、と。というか、「セカンドライフ」の登場によって日本の若年に新しい認識が生まれている、といっていた宮台某や、「セカンドライフ」は身体的にも精神的にも頽廃した人間の集いであると声高に述べている香山某って「どんだけー」。 - commented by 後藤和智
- posted at 2007/10/25 00:25
- 遊鬱さん、こんにちは。
力士急死の愛知、検視官出動6%…全国ワースト4位
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071024i201.htm
ONLINE上にはありませんが、紙面には載っていたので、
検視官の臨場率(06年、%)
北海道…12.8
青森…11.4
岩手…11.6
宮城…12.1
秋田…11.4
山形…13.2
福島…10.5
警視庁…3.5
茨城…9.7
栃木…21.2
群馬…12.6
埼玉…9.7
千葉…8.0
神奈川…7.5
新潟…7.3
山梨…10.5
長野…16.3
静岡…7.6
富山…7.0
石川…16.6
福井…11.0
岐阜…12.1
愛知…6.3
三重…8.1
滋賀…11.7
京都…19.2
大阪…11.0
兵庫…8.4
奈良…9.7
和歌山…45.4
鳥取…18.8
島根…25.3
岡山…10.9
広島…15.0
山口…10.2
徳島…37.7
香川…4.8
愛媛…7.8
高知…9.1
福岡…16.6
佐賀…16.0
長崎…31.7
熊本…14.8
大分…31.0
宮崎…12.1
鹿児島…5.7
沖縄…44.1
※検視官…「刑事調査官」とも呼ばれ、原則として10年以上の刑事経験を有し、警察大学校で法医専門研究科を修了した警視の中から任命される。警察署長の要請を受けて変死体発見現場に出動し、検視を行う。
- commented by nob
- posted at 2007/10/24 14:05