『脱デフレの歴史分析―「政策レジーム」転換でたどる近代日本』(著)安達 誠司
がとってもとっても…面白かった♪
「昭和恐慌の研究」(以前書いた男子の本懐
の記事でとりあげた)なる名著が前代未聞といわれた現代日本が陥ったデフレが実は昭和期にも経験済みであったという金解禁研究、そして高橋積極財政にみるリフレ政策の有効性の確認というあくまで、経済学の射程での書物だったのに対して、本書の射程は格段に伸びている。
3つの「政策レジーム」を随時比較参照しながら、維新から大東亜戦争開戦に至るまでを通時的に分析している。純粋に経済学に立脚すれば軽視されがちな「外交」、そしてこの作品の肝たる「通貨」というファクターを加えてもはやひとつの「史観」ともいいえるものを編み出すことに成功している。
美化されがちな明治維新が江戸幕府の延長線上に過ぎない(少なくともその当初は)こと、一般に高く評価されてきた財政再建に取り組んだ松方財政の成功は単に銀本位のもとでの銀価格の下落という僥倖による部分が大きいこと、そしてデフレから脱却させた高橋是清がどうして暗殺されなければならなかったのかその萌芽は既に政友会と民政党のそれこそ、これまで高く評価されてきた浜口や犬養らに由来すると喝破している。
ターニングポイントとしてあげられている宇垣一成の組閣失敗(現役大臣武官制に由来する)は知っていましたが、加えて池田成彬
の失脚をもあげているのですが、こちらは初めて知りました。
どうして経済学的知見が大衆に受け入れられなかったのか、それはいまだに清算主義が根強く支持される(小泉の自画自賛ぶりをごろうじよ!)中で読者が考えるべき現代の課題であろうと思います。
投信運用会社、新興国株式急落にも強気の姿勢強調
>インドのムンバイ株式市場は22日、主要株価指数であるBSE指数が10%以上の下落となり一時取引停止となった。一時間後に取引再開後は急速に値を戻し、最終的に前日比3.67%安で取引を終えている。BSE指数は、18日に前日比6.7%下落して以降、下落が続いている。ブラジルのボベスパ株価指数も前日比2.86%下落し、2月2日に記録した下落率3.07%以来、最大の下落率となった。中国系株式でも、5月上旬の高値から下げ足を速め、H株指数やレッドチップ指数が下落傾向にある。ロシアのRTS指数も週次ベースでは2週連続の下げが続いている。22日も前日比9.05%の下落となった。
ついでにサウジも崩壊しています…。
>インド政府は17日、投資家とトレーダーを区別して課税するためのガイドラインを作成する方針を示したことで、市場では、海外ファンドが投資を引き揚げるのではないかという観測が浮上していた。ただ、このキャピタルゲイン課税の増税については、この後、インドのチダムバラム財務相が、海外機関投資家をトレーダーとみなすことはしないとして、市場の観測を否定した経緯がある。
>中国系株式の下落については「直接的な下落の原因は、米国における輸入物価の高い伸びがインフレ懸念を高め、それを受けて米国株式市場が下落したことによる」(三井住友アセットマネジメント)が、これに加え「中国政府が景気過熱を抑えるために、中国人民銀行による貸出基準金利の引き上げに続き、新たな引き締め政策を打ち出すとの懸念や、中国銀行の大型IPOを控え需給バランスが乱れていることも指摘されている」(同)という。
>ブラジルやロシア市場などの資源国については、米国の金利上昇リスクへの懸念が高まったことで、商品先物や資源株などのリスク資産への需要が後退するとの見方が広がったことに加え、これまでの資源株市況の急騰に対する警戒感から、下げ局面で下げ幅は比較的大きくなったという。
ぜ~んぶ後付のもっともらしい理屈ですね。とりあえずこの記事の趣旨はまだファンドが売り抜けたい「ぶつ」を大量に抱えているというようにしか読めません。
>ロイターが集計している国内投資家のBRICs諸国に投資するファンドの純資産残高は4月末現在2兆4620億2857億円。なかでも、最も純資産が大きいのがインド株ファンドで9070億円、次いで中国株ファンドの5683億円となっている。
しかし、国内の上場会社ですら不透明な部分が多々あってインサイダーぽい情報がごろごろしているというのに、よくもこういう国々に投資できますよね。
「灰色金利」、廃止なら解散も=東京都貸金業協会が宣言
>宣言は19日の総会で全会一致で採択していた。
まあ、確かに不要になりますよね。これまでは間に入って債務整理の相談にのったりしてきたわけですが、裁量余地がなくなりますからねー。
角川書店がアニメファンド設立・20億円規模
>今後5年間に制作するテレビや映画などのアニメーション作品35本を投資対象とする。日本の映画は関係者で構成する制作委員会方式で資金調達するケースが多いが、特別目的会社(SPC)をつくるなどして純粋な投資目的での出資を可能にした。ファンドには角川書店のほか日本政策投資銀行など金融機関が出資する。
鳴かず飛ばずの雌伏のときがここ数年続いてきた角川にとって「灼眼のシャナ」「ハルヒの憂鬱」と連続して当たった絶好のタイミングでのぶち上げです。とりあえず、角川はDVD2話7000円overというぼったくり仕様だけは何とかして(脱線)!
以下 アニメ感想
「シムーン」第8話
脚本;小山田風狂子
絵コンテ・作画監督・原画;中山岳洋
絵コンテ;西村純二
演出;吉田俊司
ディ・モールト面白い♪
とりあえず宮国の周囲の国として巫女主導(外交使節よりも交渉を主導しているようにみえた)の宗教国家、科学がいきすぎた公害国家(性転換も科学技術で無理矢理だったし)ときちんと浮かび上がってきました。ネヴィリルの存在は宮国の在り方と非常に被っている。自分(=自国)だけがよければそれでいいとしてきたが、他者(=他国)がそれを許さないと同時に、そのひきこもりの姿勢が被害者というよりも独善に近いものがあるのではないかと。先進的な科学技術を宗教のベールを被せることで神聖化し、独占しているが他国からすればそれはエゴにしかみえない。
最終的には科学技術を分け与えることでより戦争が激化するかもしれないし、宮国自身その技術を使用しているだけで理解しているとはいえないので弄ることでどんな惨事が引き起こされるかというリスクを含めて、最後にネヴィリルが敢然と分からないものを分からないまま受け入れようとしたように開国していくことになるのかな?
巫女の自爆テロが一方で同じ立場にあるネヴィリルを目覚めさせ、他方腰掛のアーエルを迷いにつきおとすという描写が上手すぎる(そして他のチームのシムーンが全滅した以上でざるをえない立場においやると見せ場の準備も万端です)。来週は二人のキスシーンからかと思うともう待ち遠しくてたまらない!
ネヴィリルの演説シーンで背後の絵が分割形式で各キャラを映していくのが、その雄姿とあいまってカッコイイというより痺れました!あとはリモネがドミヌーラを拒絶するやりとりが可愛かった。
しかし、それにしてもアーエル=アーメンとは意表を突かれたな…(巫女@松来未祐は一回で退場させるにはもったいないって、第一話でも@能登キャラを一回で退場させているしこれぞこの作品の醍醐味なんでしょう)。
328 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2006/05/23(火) 09:47:03 ID:vvSgfIIK
鰻ちゃんがアーエル呼ばない
↓
リモネ、リアル厨房的直感で悟る
↓
辞書でえっちぃい単語を探す
↓
姐御、登場
↓
「あっち行って」
332 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2006/05/23(火) 10:12:00 ID:lggHmm9R
>>328
つまり、世界地図からエロマンガ島を必死に探す厨房みたいなもんだな!
…なんだかこの解釈でもいいような気がしてきましたw
「女子高生」第8話
やっぱりこの作品で仄かにいい話やられてもふーんつまんないという感慨しかわかない。まーパンツ見えてるというレベルではなくて丸丸見せているんだから仕方ないよね。
「ストロベリー・パニック」第8話
ここまでくるといっそう清々しい、あとはガタガタの作画さえなんとかしてくれれば文句もなく楽しめそうな気配がしてきました。
そこら中に主役かと思わせるようなカップルがごろごろしていて、切なさとかさやかな感情の機微とか望むべくも無いですが、とりあえず玉青ちゃんと夜々ちゃんを見ているだけで十分楽しめています。あと光莉ちゃんのパンツ履いてない(嘘)カットも拝ませてもらったし。
914 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2006/05/23(火) 16:18:01 ID:G6rFV01p
パーシバルと聞くと、
パーシバル=英軍シンガポール基地司令官
↓
「降伏すんのYESかNOかで答えれ!」と迫った山下奉文将軍
↓
シベリア超特急
↓
MIKE水野
となり、笑いが抑えられないのだが・・・
915 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で 投稿日:2006/05/23(火) 16:20:08 ID:R0zeofgM
>>914
俺もだ。
ありえない、どういう記憶回路を形成しているんだw
「アニマル横町」第33話
・イヨの目が怖い(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
・お客さんの期待を裏切らないいいツッコミだったとか、意外性があってよかったと思うよとかイッサどういう感想だよ
・明日のジョー
・トトロネタ
・しかも最後はホラー落ちですか
- Sanzo-さん…
>私もね・・・・。ねこ、ねこ~
me too…ねこ、ねこ~アニ株、金融株の崩壊ぶりが痛すぎる。しかもニュージランドドルも昨年末から崩落しているしorz
>歴史というものは、お金の流れを解明していけば、本当のことがわかる
あーこれ私もそう思います。本書を戦前まで(問題意識は現在のデフレに根ざしているとしても)なので触れられていませんが、戦後日本の神がかり的な復興だって本書の視座で説明がついてしまう…。朝鮮特需やらベトナム戦争なんかはっきりいってどうでもよくて、単に円ドル相場の大幅な円安水準での長期固定+米市場の開放なだけとかね。
>しかし、高いっすね
いや、本当に高いですよ。この種の学術書は売れないから高く値段設定→値段が足踏みさせて手を出しにくくさせる→売れないから…といういやなスパイラル構造が支配していますよね。 - commented by 遊鬱◆jnhN514s
- posted at 2006/05/24 23:48
- >ついでにサウジも崩壊しています…。
私もね・・・・。ねこ、ねこ~
本の紹介ありがとうございます。面白そうなので、早速アマゾンで購入いたしました。最近思うのですが、歴史というものは、お金の流れを解明していけば、本当のことがわかるような気がしてきました(当たり前か)。全てではないでしょうが、大きな部分を占めているでしょう。
まあ、じっくりとヨマさせていただきます。(しかし、高いっすね) - commented by Sanzo-
- posted at 2006/05/24 23:22