デリカシー | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

今回の手術の術前検査で要治療の不整脈が見つかった。

まあ、当たり前と言えば当たり前だが、内科に回され精密検査が組まれた。

心エコー・胸のCT・ホルター心電図検査などなど。勝手に平日三日間の予定で組まれた検査。

あのあの、、、私はこの後に入院して手術して、療養のための長期休暇を取っているので、突然の休暇の申し出なんて・・・人としてできませんよ。「無理!」と予定を却下。いやいや、手術する上で不整脈はリスクになるので、きちっと検査しなきゃいけないのは分かるけれど、こちらの予定も聞かずにスケジュールを決定するなんて(怒)。

でも、たまたま良い看護師さんが担当してくれていたので、事情をしっかり聞いてくれて、最大努力をしてくれて、仕事に支障のないように検査を組んでくれた。

しかし・・・あの内科の医師はすっかり自分で今後もホローする気でいるようだ。

私には掛かりつけがある。しっかり○○クリニックで薬を出してもらっている。と伝えているのに・・・

まあ、今後の事は掛かりつけに相談すればよいか。

別に長生きは望まないけれど、しんどいのは嫌だから治療は必要と思う。

 

さて、三人部屋に入院。隣のベットの高齢のご婦人は受傷後に様々な検査で高血圧と糖尿病が発覚したそうな。

毎食前に血糖値を測定して、値によってインスリンを注射されていた。

たぶんこの人は怪我の病状が良くなれば家に帰るのだろう。ならば、普通はきちっと糖尿病に関する指導が入って、自分で血糖を測定し、自分でインスリンが打てるように教育していかなければならないはずだよね。体は一つ。怪我で入院しているけれど、怪我の治療と同時進行で血糖を自己コントロールできるように教育が進まないといけないはずなんだけれど・・・。ぜんぜんそれがなされていない感じである。特に高齢者だから、セルフケアできるようになるまでに時間が掛かる。早く指導に入るのが普通である。患者は色々と覚える事があるから大変。何もかも少しずつ獲得していかなくちゃ。

患者指導は看護師の仕事である。病気と共に生活できるようにフォローするのが看護師である。

この人は、怪我のリハビリも退院後に続くだろうし、血圧コントロールや血糖コントロールと内服などを続けて逝ったり、食事や生活習慣を変更しなくちゃいけない。今の看護も必要だけれど、退院後の事を見据えての看護も大切である。

以前より、この病院の看護師はダメダメちゃんと書いているが、良い人もいるけれど、看護師として今一つ、いやいや二つ、三つという感じである。

退院前日の夜に、夜勤の看護師が隣のご婦人に

「怪我をして散々ですね」と声を掛けた。患者さんが「どうして」と聞くと、

「高血圧は見つかるし、糖尿は見つかるし・・・分からなきゃ、これからも好きなものを食べて好きな事をして逝けたのに」と吃驚発言をした。

「老い先短いものね」と苦笑いの表情が見えるような声でご婦人は答えていたけれど、高齢者に対して「逝けた」なんて禁句もいいところです。

患者さんにとって重度化する前に高血圧や糖尿が見つかる事は良い事です。薬でなんとかできる病気ですから。

いやいや、ある時突然に靴擦れが原因で足が壊疽を起こして切断の羽目に会うよりは、なんともない時に見つかって、糖尿にはこういったリスクがあり、高血圧にはこういうリスクがあると知って、気に留めて生活する方が「良かった」事だと思いますよ。

高血圧も糖尿病も好きな事をして平和に天命を全うできるはずもなく、ある時突然何かが起こるはずです。

デリカシーの問題もあるけれど、看護師として無知な発言だなぁと思います。

 

さて、週末に術後一週間の診察。そして、来週は抜糸だな。いやいや、縫っていないのでテープを外すだけなんだけれど。