緩和ケアの大津医師のブログを見つけました。よい記事だったのでリブログさせていただきました。
人生のゴールを目前としている終末期。たぶん、多くの方は家族と共に一番過ごしたい時期ではないでしょうか。
また、家族も人生のゴールに向かう患者と共に許された時間を共に過ごしたいと思う時間ではないでしょうか。
しかし、思いがけずにコロナというやっかいなウィルスの蔓延してしまい、こういった終末期の患者を預かる病院も他の病院同様にやむを得ず面会制限、面会の禁止の策を講じている。
そういった病院で働くものとして。本当に心苦しいのです。
うちもコロナ対策で、二月の末頃から面会禁止を早々に打ち出した。そして、四月に入って新規の患者受け入れも禁止した。
よその病院関係者に話すと、「ずいぶん神経質だね」と言われますが、うちは99%が重症化しやすい高齢者であり、一度ウィルスが持ち込まれるとあっという間に蔓延してしまう可能性のある病院です。苦肉の策ですね。
先日、ある病棟の患者さんがお亡くなりになりました。たぶん、急激に状態が悪化したのでしょう。
お迎えに来られたご家族が、
「ずっと面会禁止で会えなくて、やっと会えたと思ったらこんな状況で」と不満を爆発させて帰られたそうです。
面会禁止時も、患者さんの状態悪化した時は早めにご家族に連絡をして、医師の病状説明ついでに短時間の面会に応じました。ケースによっては少人数を条件に短時間ですが、毎日面会OKの許可も出してきました。
また、頻回に差し入れを持って来られるご家族に対してはタブレットを通しての面会も勧めてきました。
それでも・・・、多くの患者さんのご家族は面会を自粛し、問い合わせも自粛して下さっているので、こういう突然の訃報のケースでは、納得いかないですよね。
人生のゴールに突入する患者さんに対して、暖かく安らかな気持ちでゴールを踏ませてあげたいと思うのですが、
なかなか厳しい今日ですね。
うちは、来週から面会禁止から面会制限に緩和する事になりました。二人から三人くらいの少人数で、予約制で五分から十分の短時間の面会となりました。それでも、家族を恋しがっている患者さんが多いので嬉しいでしょうね。