七日の王妃 | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
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朝鮮時代のお話し。暴君で有名な第10代王燕山君とその異母弟である第11代王中宗。そして、その兄弟から愛された中宗の妻である端敬王后の物語である。

第9代王の成宗の二番目の王妃は、多くの側室に囲まれた夫に嫉妬して、王の顔を引っ掻いた事で廃位され、挙句の果てに賜薬で亡くなった。

実母の死の原因を知らずに成長した燕山君は、9代目から王位を引き継いで、最初は普通の王様だったらしい。でも、重臣というのは自分の立場をよくするために、色々画策する人がいる。日本にも、悪い家臣というのは登場する。しかし、何気にこの王と重臣の関係はこの国独特のような感じがする。だから、たまに理解しがたい事もある。まあ、とにもかくにも、その立場を良くしたい人が母の死の真実を告げちゃったりする。そして王は復讐の鬼となって朝鮮王朝最大の暴君となる。

このドラマを観ていて、いやいや奸臣の存在もそうだが、こんな人間関係じゃ暴君になるよね。。。だった。

中宗の妻は燕山君の王妃の兄の一人娘だった。

ドラマでは、どうも弟の縁談を進めつつも、彼女に恋心を抱いているようだった。

自分の心に素直になって、弟のフィアンセをとってしまえばハッピーエンドだったかもしれない。

それは、二人が愛したシン氏の性格が素晴らしいから。暴君の怒りも収まり良い王に生まれ変わったかも知れないと思った。

 

端敬王后は、まだ中宗が王族だった頃から相思相愛。が二人が幸せに夫婦生活を営む事を願っていなかった。

始めは、中宗の実母。燕山君の王妃の兄であり、燕山君側近でもある彼女の父親に対する警戒から、床入りも許さなかった母親。

二人が夫婦生活をなそうとすると必ず何かが起きる。

でも、それが故に築かれたプラトニックな深い愛情で結ばれた夫婦となったのでしょうね。

クーデターの後に、中宗が王位について、中宗の反対を押し切って重臣の願いで端敬王后は廃位となった。たった7日間で彼女は王妃の立場を失う。

それでも、二人の愛は永遠に続き心の夫婦関係が生涯続いたのだそうだ。

 

中宗の2番目の妻は体が弱くて早逝。それでも12代王を生んだけれど・・・。そこで、ふたたび、王は最初の妻の復位を願ったらしい。

でも難しいよね。そんな王を気遣った元王妃は「すでに王様は跡継ぎを手にしている。もし自分が男子を生んだりしたら、王様とお兄様のような争いのもととなり、そういうことを王様は望まないでしょ」と手紙を書く。本当に素晴らしい女性だ。

 

この中宗という人は女運の悪い王様だ。

1人目の妻は深い愛で結ばれつつも永遠のプラトニックな夫婦の形となる。2番目は早逝。三代目は自分の息子を王にするために第12代王を世子の時代から毒殺を試みた悪女。この皇后の弟の嫁は鄭蘭貞という、朝鮮史上3代悪女として登場する人。この女も悪いが、私は中宗の三代目の妻である文定皇后はナンバーワンの悪女と思っている。

3代悪女・・・。考えたら、身分が低い地位から権力を得た人ばかりだなぁ。チャンオクチョンがナンバーワンなのは奴婢から王妃に成りあがったからなんだろうなと思う。オクチョン以外は妓生出身者だ。

そうそう、燕山君を廃して中宗の王朝を作った功臣のパクさん。ドラマでは行き過ぎて罪人に。でもね、この人の幼女はしっかり側室になっていて、一時期は3番目の王妃候補だったらしい。

でも、のちのち、この側室は男の子を生んでいるんだけれど、自分の子どもを王位に付けたくて、世子を呪った罪で子どもともども罰せられたとか。

12代目仁宗という人も色々なところから、呪われたり毒を盛られたりと大変な人だったなぁ。

 

7日の王妃を視聴して、ずっと借りれなかったオクニョの最終回のDVDをゲットしたので視聴。

考えてみれば、オクニョもこの中宗の娘。ここに登場している王も中宗の息子。ずっと悪事を働いている大妃は中宗の3番目の奥さんです。

 

あのまま端敬王妃が王妃だったら朝鮮時代ももっと平穏な感じだつたんじゃないかな。

 

久々に泣けたドラマです。