勤務の関係で、レポが劇遅い・・・。
仕事のちでヘロヘロ。ついで、翌日は夜勤・・・そして明け。
「ましほ会」とは、藤舎流お家元主催の藤舎流の演奏家の先生方の勉強会です。
毎年、とても楽しみ。プラス、とても勉強になる演奏会であります。
長唄の演奏会と違って、上段が豪華というのが、とってもお得な演奏会。という事で、毎年、この日がとても楽しみであるのです。
今年は何気にプログラムの数が一曲足らないように思うのですが・・・
参加するお笛の方の人数でプログラムが決まるようなので、今年はどなたかがご出演がないのですね。
が・・・
今年は五曲でしたが、五曲がいいですね。ここにプラス一曲だと、ちょっと負担感があります。
帰りが遅くなるなぁ・・・
お腹が減ったなぁ・・・とか^^
演奏会というと、やっぱり五曲くらいが、人間の集中力の限界かも。贅沢な会で三曲で終わりとかありますが、それはそれで欲求不満。プログラムの構成は難しいですね。
『俄鹿島踊』
<唄>
松永忠次郎・今藤政之祐・杵屋喜太郎
<三味線>
今藤美治郎・今藤龍市郎・柏要二郎
<笛>
藤舎理生
<小鼓>
藤舎呂英・藤舎夏実
<大鼓>
藤舎朱音
<太鼓>
藤舎清穂
これはお初の曲でした。けっこう古い曲で1813年3月江戸中村座興行の演目で、『四季詠寄三大字(しきのながめよせてみつだい)』。三世坂東三津五郎の変化舞踊のプログラムの一つで八月の亀戸祭の項に当てられた曲だそうです。作曲は五世杵屋勝五郎、作詞は二世瀬川如意という事です。
十二か月・・・つまり十二曲で構成されているそうです。
一月 吉書始 長唄『傾城』
二月 半田稲荷 長唄『坊主』
三月 雛人形 富本『業平』
四月 初鰹 富本『いさみ』
五月 飾兜 竹本『虎狩』
六月 祭礼 常磐津『臺所唐人』
七月 踊 常磐津『田舎ごぜ』
八月 亀戸祭 長唄『俄鹿島踊』
九月 月 長唄『木賊狩』
十月 爈開使 富本『雇奴』
十一月 雪 長唄『鷺娘』
十二月 豆蒔 長唄『金太郎』
想像したものより楽しそうな軽快な曲でした。
まあ、お稽古リクエストしても、却下されそうですが^^
『傾城』とか『木賊狩』・・・『鷺娘』・・・もしかして、知っているあの曲なんですかね。
本日、のちほど出る『木賊狩』は、解説によると初世杵屋正次郎のもので時代も1797年。違う曲らしい。まあ、勝五郎と正次郎だし参考曲なのかも・・・。
『娘七種』
<唄>
杵屋三津也・今藤政之祐・今藤龍之右
<三味線>
杵屋栄八郎・今藤政十郎・稀音家一郎
<笛>
中川義男
<小鼓>
藤舎円秀・藤舎千穂
<大鼓>
藤舎成光
<太鼓>
藤舎清之
今藤政貴氏休演のために急遽代役で杵屋三津也氏の唄になったらしい。前の『俄鹿島踊』の三味線も今藤長龍郎氏がタテだったのに、代役で美治郎氏だった。
インフルエンザでしょうか?
一般のサラリーマンの方々もそうですが、インフルエンザに対する病識が医療従事者の常識からかけ離れているのをよく感じる。「休めない」という事で強行に勤務継続をしてしまう。
インフルエンザで休むという事は、自分の為に休むのではなくて、人のため会社等の仕事場のため。その認識が一般の人の常識に薄いのを感じる。
医療従事者は院内感染とかそういう事件につながるので・・・。
DNA鑑定すれば、だれがその菌を運んだか分かるとか!実際にMRSAの院内感染で持ち運んだ看護師が訴えられた事があるとか。看護学校時代に聞いた話ですが。
確かに芸人さんは休みにくい業界ですが、、、
「あいつインフルエンザでヘロヘロなのに」という話を耳にするたびに思うのです。
周りの人のためにも、今は損失でも懸命な判断をしましょう♪
まあ、本当の休演の事情は分かりませんが・・・。もし、インフルエンザだったとしたら、無理無理に演奏するよりも懸命な判断かなと思いました。
どちらも、素敵な演奏家さんなので残念でしたが・・・。またの機会を楽しみにしています。
さて、やっぱり急遽代役のためなのでしょう。鼓唄の噛み合いが今 一つのような感じがした。簡単そうですが、そういう事なのですねと勉強になりました。
『瓢箪鯰』
<唄>
杵屋勝四郎・杵屋巳之助・杵屋佐喜
<三味線>
稀音家祐介・杵屋彌四郎・稀音家一郎
<笛>
藤舎正生
<小鼓>
藤舎呂鳳・藤舎呂裕
<大鼓>
藤舎清成
<太鼓>
藤舎呂雪
普段はお囃子無しで演奏される事が多い。研精会の曲なので、本来はお囃子が入らないのが本当なのだと思うけれど・・・。でも、のちのち舞踊家さんが舞踊の曲に使ったりするからお囃子が付いたパターンの曲かもかもですね。
曲自身がとても面白い。けっこう私はこの曲が好きなのです。
お囃子が入ってとても新鮮な感じでした。
太鼓は全部細撥。楽しい。不得意な四丁目も「打ってみたい」という気分になる。
しかし、細撥ばかりでも、段切れは太撥。段切れのために用意される太撥。細撥で段切れというわけにはいかないのでしょうかね。決まり手だから仕方がないのか。
『木賊狩』
<唄>
杵屋直吉・松永忠次郎
<三味線>
杵屋五三郎・杵屋五助
<笛>
藤舎名生
<小鼓>
藤舎呂船
<大鼓>
藤舎呂秀
この曲も、脇三味線は今藤の長龍郎氏であった。が・・・いつも一緒に演奏している五助氏の方が五三郎師匠ワールドを表現するには適任であったかもしれない。
本日も、第一音の音は、まるで宝石箱から奏でる音のようでした。
お家元は、全体を読んでの演奏が素晴らしい方である。大概は宝箱から出てくるような美しい音色をぶち壊ししてくれるお囃子が入ってしまいますが、お家元は違いました。やはり日々稽古です。以前より、この一音一音にこだわりを持つお家元の演奏に魅かれて・・・。いつかあんな演奏ができたらと努力しています。まあ、楽器のせいもありますが。。。こういう演奏ができるというのは、あと二十年も三十年もかかる事のように思います。
ちょいとモチベーションが低下している私ですが、なんとか自身を盛り上げて頑張りたいと思います。
もう少し、湿度が高い季節にこのメンバーの同じ演奏を拝聴したい。
『石橋』
<唄>
杵屋利光・杵屋巳之助・杵屋龍之右・杵屋利次郎
<三味線>
今藤美治郎・今藤政十郎・柏要二郎・(上)今藤龍市郎
<笛>
藤舎貴生
<小鼓>
藤舎清鷹・藤舎呂裕
<大鼓>
中村寿慶
<太鼓>
藤舎悦芳
もうお腹一杯の状態で拝聴する大曲。
関西系の方々は、けっこう体育系のお囃子。という事で東京系の上段さんとマッチしないところがあるのですが、藤舎を熟知する今藤さんはすごいなぁと思う。
超多忙な仕事のあとで、げっそりな私は
「絶対に寝てしまう!」と自信を持っていましたが、寝ずにすべての演奏を堪能しました。
今年は珍しい曲がいっぱいで楽しかった。
しかし、年々激務になってヘロヘロな状態になって会場に向かう。
いただけないなぁ。
ボサボサで恥ずかしくて、楽屋へ師匠へのご挨拶もうかがえなかった。
やっぱり、来年からは
「休みか、難しいなら明け」という希望を出す事にしよう。
この季節は色々あって、希望が多くなるので、
優先順位で・・・「夜勤ができません」レベルの消極的な希望になってしまう。
はあ・・・。
さて、ましほ会が終わると、
いよいよ内幸町の演奏会。今年は『岸柳』を演奏いたします。
来週から、ちょいと忙しくなる。がんばらねば!