昨日は都民フェスティバル。東京都がお金を出しているから「都民」なのでしょうが、お客様は都民以外も大勢いらっしゃいました。
一応、東京都も芸術保存に働いていますよを示すお役人的な催しと思われる。
主催は邦楽連盟というところ。なんか「連盟」とついていると赤色をイメージする。それは私の職業柄の事なのですが・・・。
この団体は、長唄協会など各ジャンルを取りまとめる団体が協同してという事なんですね。
この演奏会からご案内をいただくと赤色っぽくて一歩引くところがあるんですが、実はそうじゃないのですね。
この演奏会。毎年春に行われている。
いろいろな邦楽のジャンルの演奏が楽しめるので普段と違う。各地域の文化祭とちがって、プロと名乗る方々がまたまた演奏されるのでラベルが違って楽しめる。
そんな演奏会です。
国立劇場に度々足を運びますが、普段とぜんぜん違う雰囲気。何か落ち着かない感じでした。
最近、清元のお囃子を勉強している私。先日習った『青海波』が出るという事に興味を持って、母を引き連れて邦楽鑑賞(^^♪
清元『青海波』
聴きたかった曲は一番初めでした。まあ、最後に長唄の『紀文大尽』もあるし頑張ろう。
浄瑠璃は清元延初磨氏。三味線は清元紫葉氏。いつも男性陣を引き連れて撥を振るう紫葉氏。かっこいいなぁ。が、今日は腰元シスターズ引き連れてという感じの演奏でした。
やっぱり、紫葉氏は男性を引き連れの方がかっこいい♪
延初磨氏は違うジャンルで唄っている姿が思い浮かぶ。プロフィールを読んで納得。
一中節の宇治はる氏と同一の方なのですね。
美しい声でいつも私の心をホンワカさせてくれる清元紫蝶氏もご出演。相変わらずうまいなぁ。
今日は演奏ですのでお囃子が入りませんが、演奏を聴きながら、先日習った手をイメージしながらエアお囃子。
そうか!こんな感じなのですね。
いつか、この曲のお囃子を打てる機会があると良いのですが、
清元・・・。実現できるかな?!
義太夫『菅原伝授手習鑑-車曳の段』
竹本土佐恵氏等の浄瑠璃。鶴沢寛也氏の三味線。寛也氏の美人な事。同性ながらうっとり・・・なのに力強い三味線。
女流の義太夫の方々。古い言い方だと「娘義太夫」と言うそうですが、「娘」に違和感ありです。
鬼よりも恐ろしい藤原時平の役をやっていらっしゃったかた。どこぞの鬼看護師長という感じで役柄がぴったりでした。
下男の役(?)をやった方・・・下手過ぎ。中学生のクラブ活動の演劇という感じ。数年前にも彼女を拝見したことがあるが。。。
うーん、今一つ。もっと勉強してほしい。(人の事だから手厳しく言えます)
しかし、義太夫というのは台本そのものだなぁと思いました。
けっこう文章を読むとわかりやすい。
女流じゃなくて、男性陣でこの曲を聴いてみたい。
新内『東海道膝栗毛-市子口寄せの段』
鶴賀㐂代寿氏の浄瑠璃で鶴賀㐂代寿郎氏の三味線。この三味線の方は今村学校のご出身という事で!
まあ、厳密にいうと、スタッフと役者は違う職業であるけれど、同じ穴の狢。親近感がわく。
今村学校出身の知人がいるけれど、年代的にちょっと先輩だなぁ。
新内。たまたま題材がこういうのだからなのでしょうけれどエロっぽいですね。
でも面白かった。下手な漫才より面白い。
新内というと、時代劇で吉原あたりを流している音二郎とかイメージするけれど、今はそんな流しなんてやっていないのでしょうね。
北島三郎のように、ギター片手に唄居流している芸人。三十年前くらい昔の歌舞伎町には存在していましたが・・・今はいないですよね。
歌謡曲の世界でもいなくなっているのですから、古典で・・・いないでしょうね。
常磐津『お夏』
浄瑠璃は常磐津津大夫氏。三味線が常磐津東蔵氏。
日本舞踊ではおなじみの曲である。
私は、今一つ清元と常磐津の違いが分からなかったのですが、
ふーん・・・違いが分かる女になりました。
この曲って、『新曲浦島』を作った坪内逍遥の作詞なのですね。
なんか、高校生の頃は坪内逍遥というと『神髄』。実際読んだ事がないけれど、題名からして何気にお堅い。
そんな小説を書く方が邦楽の作詞なんて・・・新浦で驚いた。お夏でかなり驚いた。
三曲『八千代獅子』
白秋会の方々の演奏でした。亡くなった白秋氏は本当に妖艶で、彼女の胡弓が好きでした。
白秋氏の幼女となった露秋氏。あの妖艶さはなく吉永小百合チックな彼女。
でも、しっかり一門を引っ張っていらっしゃいました。
けっこうメジャーな曲ですね。
この曲のアレンジ。よく長唄で使われていますよね。
一中節『小町少将道行』
やっぱり、この手の曲はホールというよりはお座敷でこそ出る味わいですね。
浄瑠璃は都一桜等、三味線は都一中等。
浄瑠璃の方はいつもお囃子でお世話になっている方のお母様である。
私の初舞台の『鏡獅子』でお世話になりました。
しかし、浄瑠璃系はけっこう疲れる。
ずっと続くと頭が真っ白になっている。
もうちょいジャンルの構成を考えてほしい。
長唄『紀文大尽』
まってました♪本当に疲れたよ。
唄は杵屋彌十郎社中。三味線は杵屋六三郎社中。お囃子は藤舎華鳳社中。
ナビの方が「社中」を使ってお囃子メンバーを紹介した。
まあ、確かに同一流派の方々ですが、あの言い方だと、みんな華鳳氏のお弟子さんでまとめましたのように聞こえる。
呂秀さんもいたし、円秀さんもいたし。。。
もっと別な言い方で工夫してほしいと思いました。