近場温泉に癒される | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。


このところ多忙のためか、とうとう体が動かなくなりました。

はっきり言って、老化です!

以前は、もっともっと多忙でも、ぜんぜん大丈夫でしたもの。


朝起きて、身体中が痛くて動けなくて・・・。

辛いし、でも、せっかくの休暇だから何かしなくちゃと思うし・・・。良いお天気ですもの。

と、苦しんでいると、

「温泉に行こう♪」と。

そういえば、このところぜんぜん温泉に行っていないなぁ。

という事で地元の温泉施設に行くことにしました。


スポーツクラブが経営している施設で、何気に美的感覚でいうと、

ただのお風呂屋さんなんですが・・・。

けっこう癒されます。

ゆっくり温泉につかって、

少し身体が楽になった気がします。



昨日は夜勤明けでした。

どうも、最近の高齢者は体格のしっかりした方が多くて、

そういう方が寝たきりになって、体位変換とか、おむつ交換とか・・・介助者は肉体的に大変な負担を被ります。ついでに、相手は認知症を患ってたりするので、ケアについての拒否反応からベクトルを反対に向けっちゃったりするので、その負担は倍増。「逆らうのはやめて」と思っても認知症だから仕方がない。理解できていないのですから。

本当に、明治生まれの華奢な高齢者が懐かしいです。

時代も変化して、大正生まれも少ない高齢社会。高度成長期を支えた方々の人々は本当にたくましい。

夜勤は看護師一人に介護士二人。看護師だからと介護士にすべてをぶつけられません。

という事で、たった三人に50~60の患者さんの一夜を見守るというのは非常に大変な事であります。


さて、昨日は、普段の「大変」にプラスした、非常に我が体力を喪失させた出来事がありました。いやいや、体力というより精神力かしら。

朝のおむつ交換を終えて、

「あともう少しの辛抱。これからはあっという間」なんて思って、私はナースステーションに戻った。

介護士は六時から開始するモーニングケアの前に一休み。

そんな時、介護士Aが、

「酔い止めを持っていませんか?」と。

バス旅行に行くわけでもなし、酔い止めなんて持っていない。・・・いやいや、いきなり酔い止めって!

「さっきから気持ち悪くて」・・・。

確かに顔色悪い。今私ができることは「無理せず、ゆっくり仕事をしてください。何かあれば報告を下さい」

と言うしかありません。

さて、何度か介護士Aに対して気にかけて声かけしましたが、

「あまりよくないけれど大丈夫です」と

本人が大丈夫というのだから、これ以上は・・・。

まあ、状況を見て、ちょっと休んでもらって、私のできることは代行して。


そのあとに、早番で来た介護士B。「今日は調子が悪くて、朝一番で吐いて、下痢が止まらない」と冗談めいた感じで報告を受けた。

「呑みすぎじゃないの?!」なんて受け応えちゃった。

まだ、この時点で私の対応ミスに自身気が付いていない。


患者さんの朝食介助がひと段落して、介護士Aが「下痢が止まらくて」と言ったのですね。

げーっ!気持ち悪いだけじゃなくて、下痢をしているの!

責任者として、最悪をまず考える。

それは、患者さんを守るためである。最悪でなければ、のちのち「よかったね」で済むからです。

聞けば、嘔吐・下痢。食中毒?感染性?を思います。風邪でもそういう事はありますし、二日酔いでもそういう事はありますが、まずは最悪を考えます。

感染症を発症を疑われる人に、患者さんの食事を任せたというのは、私の最大なる過ちとなってしまいます。


介護士Aは、とてもまじめな子で、

「私がやるから少し休みなさい」と休ませたのですが、十分もたたずに「少しよくなったので大丈夫です」と出てきてしまった。

・・・まだ、嘔吐したとか、下痢をしているという事を私は知りません。


が。。。食事介助のち、

「下痢をしている」という報告を受けて、私は慌てました。

患者さんの命を守る責任者として「大変な事をしてしまった」と

その後、何度か休憩する事を彼女に言った。早番のBにも。

彼らの一生懸命はとっても理解できるから、

「もし食中毒だったら・・・!」とは言えないのです。

でも、・・・なかなか、私の意図している事を理解してもらえなくて、

ごめんなさい。はっきり言っちゃいました。「患者さんの事があるから」と・・・。

という事で、介護士AとBは強制的に仕事場から退去させました。



看護学校では

「看護師はいつも良心的であれ」と教育されます。

自分の不健康が患者さんにとって致命的なものをもたらす事があります。

一生懸命の前に、

今の自分は患者さんに不利益を被る状態である事を悟るという事が大切。

アタック№1や巨人の星のように

頑張りが美化されますが、その頑張りが患者さんにとって危機を呼ぶことを理解してほしい。

そして、そういう判断を介護士もできるようになるといいなぁ。


私が頼りないところもありますが、良心あるなら

私が「休みなさい」と命令をしているのだから従ってほしい。

頑張らなくてもよいと思います。


すっかりこんな事もありましたし・・・

疲れました。

ぽろぽろ・・・。

動けなくなっちゃったも当然か。


介護士AとBは、師長が出勤してきて状態を報告。そこから看護部長に。

で、受診という事になりました。



常に人は病気に対しては「良心」を持っていてほしい。

ド根性で、自分の頑張りはよいけれど、それによって周りに大きな損害を被ります。

一般社会でも、

企業では、一人一人大きな責任を負っているわけで、

「たかがインフルエンザで会社は休めない」というガッツマンが多いように思いますが、

あなたが出社する事で、周りはいい迷惑を被ります。

そして、あなたの通勤途中。一緒に電車に乗り合わせた不特定多数の人に迷惑が掛かります。

あなたのガッツは

社会的には「犯罪」です。

・・・

と私は思っています。


医療者は良心を持って仕事をするべき・・・。いやいや、すべての人は良心を持って仕事をするべきです。