長唄協会春季定期演奏会@途中で断念 | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

十一時会場に間に合うためには、けっこう早起きをして早い時間から仕度しなくてはならない。

昨日の下浚いの疲れが残っていて、、、

はあ。。。恐るべし「乱序」でございます。


今日は長丁場で全部聴く予定で家を出ましたが、

前半で断念いたしました。後半も聴きたい曲が数知れませんでしたが、その合間に別にどうでもよい曲が入っていて・・・。耐えられない。

それに、考えてみたら明後日は真しほ会だし、練習・・・。次回のお稽古は一日だよ。それに、昨日の下浚いで得た反省を見直さないと。とにかく課題多しでいっぱいいっぱい・・・。

演奏でお囃子を聴いていると、どんどん気が焦る自分がいる。こういう一杯一杯の時は演奏を聴いても落ち着かないのよね。


頭の男子合同曲の『老松』から『靱猿』まで拝聴。途中『橋弁慶』『鳥羽の恋塚』はパスしました。


『老松』

つくづく長唄は男性のものだと思いました。こうして大勢で演奏していても安定感を感じる。すごいなぁ。

毎年、トップに男性合同曲があってオオトリに女流の合同曲がありますが、女流の合同曲は素敵だけれど安定した安心感がないというのが正直な感想です。うーんなんでなんだろう?!


『軒端の松』

杵勝会の方々の出し物でした。どうも上段とお囃子の粋があっていなかったように思える。

気のせいかな?!

しかし、新お家元になって大分立ちますが、杵勝は若くてうまい人の多い集団ですよね。

いいなぁ♪


『三曲松竹梅』

女子東音のベテランの先生方の演奏でした。

合わせが少なかったのか?!お一人、お一人の演奏は素晴らしいのですが、

何気に息があっていなかったような。

女子東音の唄方の先生方は声が素敵ですよね。

どうしたら、あのような声が出るのでしょう?


『土蜘蛛(切禿)』

三味線と唄の師匠がご出演でした。

東音会にばっちり囲まれて・・・はははっ♪

若干一名、よく知らない唄い手の方ですが、一番隅っこで唄っていた方の美声に吃驚です。

唄もしっかりしているし素敵です。これからが期待ですね。

そうそう、お囃子がぜんぜん良くなかった。もう少し曲想にあった表現をして欲しい。

でも、あの流派はそういう流派じゃないのかしら?

お能に近いお囃子の流派は、けっこう男性っぽいのですよね。

だから、繊細さを求めている私には今一つなのだけれど、もしかしたらそうなのかも知れない。


『都風流』

貴音康氏はご高齢なのに素晴らしい三味線を弾かれると思いました。

研精会は、バシバシ撥を上げないので、それでとても繊細な音締なのだと思いますが・・・。

でも、凄いと思った。

唄も三味線も息があっていて安心して拝聴できました。


『楠公』

芳村流の方々の演奏。伊四郎氏は相も変わらずの美声。先代の伊十郎氏のDNAですね。が、高音が厳しそうでした。でも、味わいで唄われる年頃。まだまだ現在進行形の演奏家さんですね。どう萎れていくか楽しみです。

ワキの辰三郎氏。以前より期待の新星でしたが、本当に大きく成長されたと思いました。やっぱりDNAよね。もっともっと大きくなって欲しい。だから邁進することなく上を目指して欲しいなぁ。「越えよおじいちゃん」です。

お囃子は仙波さん。うちとはぜんぜんご流儀の違う流派です。田中流と一緒で能に近いご流儀。

全く白紙できけば、何気に魅力的です。特に大皮の畳む掛け声が素敵だなと思いました。

ところで、仙波さんは締め緒がグリーンなのですね。


『大原女』

今藤流の男性グループの演奏でした。

あらためて楽しい曲だなぁと思いました。

舞踊の場合と素の演奏の場合では違う部分があって、その部分・・・お囃子さん、何気に緊張の表情されていました。

私はお稽古段階の人間なので「あるもの」が常識ですが、

この曲は、あまり演奏会ででないですからね。舞踊会ではよく出る。舞踊会では「ない」が普通なので、それが急に「あるもの」・・・切り替えが大変ですね。


『官女』

岡安さんの演奏でした。

この曲、ぜひぜひお囃子を入れて欲しい。国立の舞台なのに、お囃子なしは寂しい。


『靱猿』

杵屋宗家の演奏でした。

協会の名誉会長である喜三郎氏の唄声は本当にすばらしい。ご高齢なのに、国立劇場の隅々まで聞き取れる声である。それも何を仰っているのか分かる。

寒玉氏の三味線。相も変わらずの江戸前の三味線。が、いい感じにお年を召されていて素敵でした。

お囃子は、タテ小鼓が望月朴清氏でした。なんか今まで彼の演奏を聴いた中で一番素敵でした。

一皮も二皮も向けて鮮麗された感じ。素敵でした。


大原女が終わってお囃子の師匠のもとに。

昨日の下浚いの結果を伝える。

「何か私の太鼓は金属音がするのですがどうしてですか・・・」昨日の下浚いで感じた、絶対に報告しなくちゃいけない事。

師匠が調子を付けて下さって、先日も確認されて良い調子と師匠は仰っていました。

私の打ち方が悪いのかな?!

しかし、お囃子さんの楽屋は入りにくい。特に、今日のように入れ替わりが激しいケースは・・・。

別にもうこんな御婆ですから、男性が着替えていてもどうも思いませんが、見られちゃった側に立つとね。。。ついつい、そんな事を思っちゃいます。


最後の女流の合同曲には知り合いが沢山出ているのですが、

すみません。

体力も限界だし、練習の事もあるし・・・。

本当にゴメンしてください。