どんぐりの会の下浚い | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

どんぐりの会というのは、邦楽を趣味とされている新宿の老舗旦那衆たちの会だそうです。

毎年、秋に日頃の成果を新宿の紀伊国屋ホールで発表をなさるそうです。

小唄の方が多いようですが、長唄や河東節などなど色々。神楽坂の芸者衆の色添えもあるとか。

なかなか粋な演奏会です。

昔の一流企業の優秀なサラリーマンは小唄ひとつも嗜まないとダメだったようです。ですから、各企業には小唄部とかあったそうですよ。芸は身を助けるではありませんが、小唄のおかげで大出世された方も少なくないようです。

たぶん、そういう事が理由と思いますが、こういう邦楽愛好者の会って小唄の方が多いですね。

私の身近に小唄がないので、こういった機会にしか耳にする事がないのですが、なかなかしっとり小粋でいいなぁと思います。


さて、ひょんな事からお囃子仲間からお誘いを受けて出演する事になりました。

曲目は『勧進帳』の合方集で、寄せの合方・滝流し二杯・三段目という内容。『勧進帳』のフレーズではあるが、なかなかこの曲を気軽に打つ事はできない。素晴らしいチャンスと思い快諾しました。

しかし、頼まれごとなので、自分がの企画の演奏以上にプレッシャーです。

その上、出演者のほとんどがお囃子が入っての演奏は初体験とか。

いやいや、責任重大ですよ。「お囃子が入ると弾きにくい」なんて思われちゃいけないのですから。

「お囃子が入って、ますます三味線が楽しくなった」と思って下さるような小鼓を打たなくちゃ。

・・・なんて、私の未熟な実力で難しい課題だと思うのですが、とにかく間を外さないようにが最低ラインの目標です。


“スタスタ”と裏をすくうのが苦手な私。けっこうクリアしているのですが。。。

八回を超えるとかなり怪しくなる私でした。どんどん表に依存する私。そして、とうとう表間を打っている自分に「がっくり」です。

でも、誘ってくれた友は間が本当にしっかりしているのでとっても打ちやすい。

亡くなった大皮の師匠が、表間がしっかりしなくちゃ小鼓は打てないんだよ!とよく仰っていましたが、本当にそうですよね。


しかし、三味線を弾かれる方々。本当に皆様お上手で吃驚でした。

Tさんのご指導がしっかりされているのですよね。

惑われる事無く、安心して小鼓を打つ事ができました。

皆様お疲れ様でした。



本番は・・・

『どんぐりの会』

平成二十五年十月十四日(祭)一時開演(出番は四時頃です)

紀伊国屋ホール