調べの掛け方 | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

今日のお稽古の際、先日、オークションで落札した締め太鼓を師匠に見ていただこうと持参しました。
思ったより重たくて・・・腰が抜けそうでした。
師匠曰く、「いやー、重たいね」
どうも、この太鼓は胴が重たいらしい。重たいという事は胴の厚さが厚いという事で、舞台にはあまり向かない胴です。
しかし、皮はまずまずのようで、一安心です。
まあ、お稽古用として買ったものですし、舞台で打つ事なんて想定して落札をしたわけではないので♪

さて、調べが・・・
普通、たて調べと横調べの二本で締め太鼓は組んであるのですが、
あの子は、一本の調べで縦横と不思議な調べの掛け方がしてありました。
普通の締め太鼓の調べの倍くらいの長さの調べ。
「大拍子の調べかな?」
大拍子は蔭囃子で使う打楽器です。
大拍子
このように一本の調べで組んであります。とにかく長い調べというのは想像できるでしょ♪締太鼓
締め太鼓というのはこんな感じの調べの掛け方ですから、全然違いますよね。
結び目が二箇所あるから、二本使っているんだなぁと分かるでしょ♪

もう一つ“ゲッ”と思う事に出会う。
調べの掛け方です。
長唄(能もそうだと思いますが)の締め太鼓は、表皮を上にして下から通して、表皮は上から下に向かって調べを通していきます。
それが反対・・・・

小鼓

締め太鼓は、表皮を上にして、
下から上に向けて調べを通し、表皮の上から下に向けて通す。綾にはしない。
小鼓は、
裏皮を上にして、下から上に向けて調べを通し、裏皮の上から下に向けて通す。その際に綾を作る。時計回りと反対に進めて行く。
大鼓は
表皮を上にして、下から上に向けて調べを通し、表側の上から下に向けて調べを通し綾を作る。で、時計回りに進めて行く。

今日、改めて確認。
・・・ちょっと勘違いしていた気が・・・
まあ、これが正解のようですね。

この子は、下から上に通して、下から上に通して調べが掛かっている。
ヘンテコリン・・・。時計回りにはなっていましたが。
そういう掛け方をするジャンルがきっとあるのだと思いますが。
私としては、ヘンテコリンなのです。

和太鼓って、本当に面白い。
調べの掛け方一つ、芸術です♪誰が考えたのだろう。