心にぽっかりと穴があいた気がする | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

起床して、テレビを付けたら吃驚でした。
「中村勘三郎急逝!」
なんという事でしょう。かなり重篤な疾患に罹患されているとは聞いていましたが、こんなにも早く旅立ってしまわれるとは思いませんでした。

本当に踊りが上手く、芸も上手い歌舞伎役者さんでした。
大好きで、大好きで、この方の舞台を観た後はすっきり爽やかに爽快な気持ちで家路に着けました。

この方のお父さまの先代の勘三郎も好きな役者さんでしたが・・・。
本当に、すごいすごい歌舞伎役者さんでした。こんな人を失って、歌舞伎界もこれから大変ですね。
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あの方は本当に芸の虫だったなぁ。
昔、NHKの特集で、
おじい様である六代目の尾上菊五郎の『鏡獅子』を再現しようと、最新技術を導入。科学的観点も取り入れ一つのプログラムを仕上げていくドキュメントをやっていた。超感動した。この番組が好きで、ビデオに録画しているんですよね。そして、時々その録画を観ているんですよね。
昔、杵屋勝東治氏の演奏会に行ったことがある。ご祝儀で、勘三郎丈が小鼓で『島の千歳』を打たれたのよね。汗だくで・・・。
歌舞伎役者さんなのに、すごっく上手だったのを覚えている。
勘三郎丈の踊りと言えば、
『喜撰』とか、『まかしょ』とかあの手のものだったなぁ。
何年か前のお正月の歌舞伎座で、玉三郎丈と組んで『喜撰』を拝見した事がある。
もう、あんな楽しい舞台は見られないのだなぁ。
彼の最後の舞台は四月の平成中村座の『法界坊』だった。あの舞台が観れて本当によかった。
いろいろな企画をされて、面白い歌舞伎を展開されていた。今まで歌舞伎何て見向きもしない若い人が興味を持つような企画をどんどん実現していた。
たぶん、あの人だからできていたんだろうなぁ。パーフェクトにすごっかった役者。
こんな人はしばらく出て来ないよなぁ・・・。

まだ、スタートを切ったばかりのご子息の勘九郎丈。負けずに頑張って♪
今までお父様から得た宝を熟成させて、次の勘三郎を目指して下さいね。

本当にガックリだ。しばらく、このポッカリ空いた心の空間は埋まらないだろう。
来年の春に新歌舞伎座が杮落しされるのに、そこに勘三郎丈はいないのだなぁ。残念・・・さみしい・・・
本当に心からご冥福をお祈り申し上げます。