
ある方から、お稽古用の小鼓を譲っていただきました。
新調の小鼓。
まだ、高音の音質しか出ない小鼓ですが、きちっと調子も付いていて“ポン”と奏でてくれました♪
大切に扱っていらっしゃったんだなぁ。楽器に愛情が感じられる。
新調の小鼓は、梅雨から夏に掛けて育てるには絶好の季節。
湿度の大好きな小鼓ですから、乾燥の季節は辛いのです。
打ち込まれた古い皮は、どちらかというと多湿の夏が苦手な場合もありますが、新調は砂漠の大地のようなものですから、絶対的に多湿の環境が必要なのですね。
新しい皮が柔らかな“ポン”と奏でるまでに相当の時間が掛かります。
舞台で使える皮でも、そこまで育つには最低八十年掛かるといわれていますから。
プロの先生方が使用している皮というのは、その使用されている方の親、その親の世代、いやいやもっと昔のものもあると思いますが、長い年月を掛けて打ち込まれたものです。
もちろん良い皮を厳選して、大切に育てた皮でもあると思うのですがね。
しかし、その皮も新しい頃は耳慣れた小鼓の柔らかな音とは違い、甲高い固い音がするものです。
その甲高い音が打ち込むことによって、徐々に柔らかな音に変身していくのですね。
一朝一夕でそう変化していくものではありません。柔らかな音を出させるためには、そうなるように練習をして打ち込まなければなりません。
小鼓の柔らかな音は努力の証。そう思うと楽しみじゃありませんか?!
たまたま、ご縁があって家に来た新調の小鼓。
大事に使わせていただきます。
家に養子に来たようなものですから、大事に育てますね。
小鼓が「家に来て良かった」と思ってくれように頑張らなくちゃ。
新調育て時の季節にやってきたのもご縁ですね。
さて、明日はお囃子のお稽古です。
・・・・雨大丈夫かな??!着物なのに大雨なんて絶対に嫌!!!
さっそく、ニューフェイスの小鼓で藤娘を頑張ってもらっちゃいました。
チンチリレン崩しの小鼓は目茶速い。
いきなり・・・吃驚しちゃったかな???
しかし、新調なので握りをしっかりしないと駄目なので、久々に筋肉痛になりそう。
「新調で練習すると力が付く」と聞いた事がありますが、確かに基本をしっかりしなければ音がしない新調の皮。基本がきちっと身に付きますよね。
本当に今日は幸せ♪

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