
本日は夜勤明けにもめげず、どうしても見たいものがあって、早稲田大学の演劇博物館に行ってきました。
どうしても見たいもの…
古典演劇…というより、伝統芸能音楽の様々な譜の展示会です。
雅楽の譜から、能・三味線音楽の譜の展示が行われていました。
ここで、とっても珍しいものを見つけてしまいました。
「袖珍本」といわれるもので、超コンパクトサイズの唄本。
昔は暗譜が基本ですから、袖の中に隠し持ってそっと暗譜する事に用いた本らしいです。
うーん、ほらほら私たちが英単語を覚えるのにマメ単みたいなの使ったでしょ。あんな感じのものです。
楽譜と言っても、三味線に関して勘所を示す譜というものが出来たのは近代に入ってからで、それまでは唄の歌詞が書いてある歌本が三味線音楽の譜だったのよね。つくづく、三味線はどうやって覚えたのと不思議で仕方がありません。
今回は演劇というところに焦点が絞られているので、筝曲とか尺八など音楽性の高いものに関しては展示されていなかった。
また、期待していたお囃子に関しては、能楽のお囃子の譜は展示されていましたけれど、歌舞伎の付帳が一冊のみとちょっと残念でした。
そうそう、能楽の小鼓一調の譜が展示されていて、その内容を見て吃驚。ずらーっと謡曲の歌詞が書いてあって、当たる部分に記号が書いてある。こんなの見にくいよ。

さてさて、今日はついでに他の演劇関係の展示室も見学してきました。そして一つ勉強に…。
以前、このページでも書きました「勧進帳」に「延年の舞」というのがあるんです。
あの「延年の舞」とは一体何なのだろうとずっと思っていて、今日その意味が分かりました。
「延年」というのは、大寺院で行われた遊宴歌舞の芸能大会で、法会の後宴や貴人来臨の際に、僧侶や稚児によって催されたものだそうです。つまりお坊さんたちのお客さんたちをもてなすかくし芸大会みたいなものだそうです。
弁慶は安宅の関で関守の富樫氏の前でかくし芸を披露したわけですね。
お坊さんの芸ですから、自分は本物の修行僧だよというアピールで弁慶は踊ったんでしょうね。
演劇に興味のある方、是非一度行ってみてください。日本の演劇史を勉強できますよ。
なぜか宝塚のベルバラのオスカルの衣装まで展示されていました。
今日、この後早稲田の街を散策。早稲田は私の生誕の土地。じっくり生誕の土地を堪能してきました。
という事で写真をパチパチ撮ってきました。
その模様は「天使になりたい」の「fuyusun'ワールド:マイアルバム」 をご覧下さい。