あれから一週間 | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

我が家にお嫁入りしてきた新調の小鼓。
たぶん、楽器として誕生して片手くらいのお年頃だと思います。人間でいえば、まだまだ乳児くらいかしら???
音が硬い。しっかり打たなければならないので、なかなか細かい手の曲をこなすのは難しい。
一日も早く、柔らかな音を出す方法はないものだろうか?
師匠に聞いてみた。
一日も早く柔らかな音を鳴らそうと思うのは私だけではないようだ。みんな知恵を絞って色々と工夫されているようだ。しかし・・・どれも効果があるようでないような・・・結局、地道に打ち込むのが一番よいとの事・・・。
やっぱり、ローマは一日にしてならずか・・・。

打ち込まれた小鼓は皮が柔らかになっているので、組っぱなしで保管というのは皮が痛むので、かならず練習後は胴から皮を外して保管します。
しかし、新調は皮をならすために組みっぱなしで保管する。稽古後、片調べを直して、きちっと胴の位置を調整して、この三日間は締緒で調べをしめて保管。翌日の稽古の際は、その効果で一発目はポンと柔らかな音が出る。しかし、ニ発目は・・・えっ!
新しい皮の収縮力はすごい。
ハアハアと地道に呼気を吹き掛け、皮に湿気を与える。いい感じになってポンと打つと一発目はなかなかなのですがね・・・すぐにパリパリ状態。
砂漠に水とは、まさにこの事ですね。
まあ、めげずにハアハア。。。バシバシ。。。
課題の『藤娘』をサラサラと浚って、タマとか滝流しとか、ちょいと激しい合方で皮に刺激を。

こうして鍛えた結果、どのように化けてくれるのか、とっても楽しみです。
この子からポンと柔らかな音が出てくれる日を楽しみに。
どれくらい掛かるのかな・・・・
今日は夜勤ですので、耳稽古のみ。
楽器は休養日です。締緒を外し、今日はゆっくり休暇を楽しんでいる事でしょうね。

暑さも寒さも彼岸まで。
これから秋に入ると、空気も乾燥するので、新調の小鼓にとっては辛い季節ですね。
初冬までは、この子に頑張ってもらおう。
いよいよ、乾燥の季節になったらコバちゃんの休暇明けだな。

コバちゃんは、明治後半から大正時代の皮らしいのですがね。
前の持ち主の方々が彼を鍛えてくれたおかげで今があるのですね。
ずっと過去の方の努力のおかげで私はずっと楽をさせていただいていました。
今度は、私が未来の人の為にこの子を育てる。
ものを育てるというのは、けっこう大変ですが、楽しいものですね。


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