残響音 | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

先日の目黒の会の自分の演奏を客席で録音したものを聞きました。
ちょっとエコーがかっている。
これを録音した方が、「実際に聞いた小鼓の音と違って、録音を聞くと音が単一に感じる」と言っていました。
うーん、私の耳には単一には聞こえないけれど。。。まあ、演奏者は思い込みの音があるので、客観性がなくて聞こえちゃっているという事がありますけれど。

もう一人録音していてくれた方がいて、それも聞いたのですが、やっぱりエコーかかっている。
ただ、こちらの方はピッチが低目。

ピッチが低いか高いかはたぶん録音機の性能とかマイクの性能だと思うけれど、このエコーかかった音は機械のせいじゃないと思うなぁ。
いやいや、実はこれと似たような現象を以前経験した事があるからです。
あるクラッシック専門の大ホールで長唄の演奏をこっそり録音したものもこんな感じに入っていました。
いやいや、あそこのホールは生の演奏もなんとなく音の渦巻きというか、銭湯で長唄の演奏を聴いているそんな感じに聞こえました。
これはホールの問題なんじゃないかな?

先日の目黒のホールの音響は、残響音が音響反射板あり:2.0秒 なし:1.4秒で設計されているようです。
また、私が銭湯で。。。と感じたホールの残響音は1.9~2.3秒で設計されているのだそうです。
ちなみに、このホールには邦楽の演奏が開催される別のホールもあるんですけれど、ここの残響音は0.9秒で設計されているのだそうです。
私は音響についてはあまり詳しくないのですが、たぶん、邦楽に使用するような楽器は残響音が短い方が聞き心地が良いのかも知れません。
目黒のホールでは、「生の音はそうでもなかったけれど」という感想が友人から聞けたのですが、これは目黒のホールの残響音の設計が、銭湯の中での演奏に聞こえたホールに比べて若干短いからだと思うのですよ。

近年、洋楽のクラシック演奏を基準に設計されるホールが増え、反対に日本の邦楽の演奏が行われるようなホールが老朽化によってどんどんなくなっちゃっている。
で、仕方がないのでクラシック目的のホールで演奏会が行われたりすると思うのですが、こういった残響音とかそういった事を考慮して、観客の方に心地よい音を提供できる計算が必要とされるんでしょうね。
私のような素人には難しい。。。。