役者という商売。
「私は役者です」という人は何万という人口でいるそうです。
その中で、仕事として・・・つまり役者という商売でギャラをもらって、役者として生活している人は何百の単位になる。
また、メジャーなテレビで周知の顔となる役者はもっともっと人口が限られてしまう。
私は高校を卒業して、100倍近い倍率を突破して養成所に入った。
今の私を見て「うそっ!」なんて言った人がいますが、嘘ではなく本当の話です。
私は自慢ではありませんが、美人ではありません。
女優=美人と思う人が多いと思うけれど、みんながみんな美人だと、きっと気持ち悪いと思います。
それに、主役級の美人女優さんが目立たないじゃないですか。
はははっ・・・負け惜しみです。
養成所は二年過程でしたが、卒業式を迎えたのは半分。養成所の時代からふるいは作動しているのです。
たまたま、この養成所は撮影所の中に存在した学校で、明るく元気な取り柄だった私は撮影所のスタッフの方々にけっこう支えてもらっちゃって、色々な機会を普通の研究生よりも手にしていた。
きっとたぶん、美人じゃなかったから幸いしていたんだと思う。
そんな私も今は芝居とは縁もゆかりもない世界に生きています。
同期生で活躍している人・・・
のりのりの寺島進さんはクラスが違ったけれどともに演劇を勉強した仲間です。
あの頃からかっこよかった♪
チョイ役でたまに出てくる増田由紀夫さんは同じクラスだった。でも、彼は自分の進むべき道がこの学校にはないと感じて途中で退学した。
そうそう、女優さんではたぶん同期と思われるのですが前進座のKさんという女優さんが同期だと思う。
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こんなものです。きっとたぶん、知らないだけで地道に活躍している人もいるかもてすが・・・
知っているだけで・・・すごい倍率だなぁ。
養成所を卒業し、最終的に所属していた劇団。
私が所属していた当時のオーナーは、、、
ずいぶん前に広島の海でイカダ暮らしをしいて、強制撤去されそうなってガソリンをかぶって抵抗した人(・・・当時、話題になりましたが記憶にありますかね)その人が、さらにその昔、東京でいくつかの小さな劇団を持っていたのですね。
そこにいた演出家兼役者の方々。
うーん・・・一人は所在不明ですが・・・・
一人は、あのオーナーから権利を買ったのだと思いますが、同じ場所に劇団を構えて頑張っていらっしゃいます。
不義理なもので一度も観に行っていませんが。とても厳しくて素敵な先生でしたよ。
もう一人は埼玉の方でミュージカルの劇団および養成所をやっていらっしゃる。
この方には、初舞台からずっとお世話になっている。
入団してすぐに、代役でつきなり本を頂いてたった三日で芝居を仕上げてデビュー。それを実現した彼です。
この方も非常に怖かった。
あるミュージカルのゲネプロで、センター大階段のてっぺんから転がり落ちたことかあります。
「落ちるべくして落ちる人が落ちてよかった。本番じゃなくて幸いでした」
なんて慰められた事を覚えています。
バレエ・ダンスの基本が未熟だったのに、高いヒールのパンプスで踊るなんて・・・
仕事とはいえ尋常じゃない。でも、あのオーナーの劇団はそうなんですよ。
「できなければやめる」
無鉄砲なのはこの劇団ではぐくまれた素質かもしれません。
ネットで検索して、お二人の今を♪
あの頃はバリバリの若者でしたが、もうすっかり○○ですね。
でも、基本的にはあまりお変わりなくうれしいです。
たまに、あの頃がなくて
お囃子の先生に出会っていたら・・・
ナースになっていたら・・・
なんて思う事がありますが、きっとあの頃があったから、今があるんだと思います。
結局、挫折してやめたお芝居ですが、芝居から学んだことはいっぱい。
邦楽の世界でも、看護の世界でも役立っているのですよ。
人間、人生に無駄なことなんてないのです♪