能の手法を用いた手組みです。しかし、出端に関しては途中から大小鼓はチリカラ拍子となって面白い事になっています。同じ手法で『浅妻船』がありますが、何気に『月の巻』の出端は演奏しづらい・・・どうしてかな?
さて“序の舞”というのは・・・
序の位の舞ごと。位静かにして緩和な優美な舞の掛かり。
女性、草木の精、天女、老女などが舞う、ゆったりとした静かな舞で、優美な女性にふさわしい気品がある舞。・・・・なんですって。
序って・・・???
能というのは「序破急」の考え方に基づいて構成されているのだそうです。
「能の構成演出の根本的理念。序~ゆったりとした導入、破~主要な展開、急~短く躍動的な終結を意味し、一日の能の構成から一足の足の運び方まで、この理念が支配している」
たぶん、この曲の場合本来的な序の舞の使い方ではないと思います。お能の手法を取り入れていますがお能とは違いますから。きっと野路の玉川の静かで優美の情景の説明といいますか、導入という事でこのお囃子を使っているのかな?
何故、そう思うか・・・
だって、次に出端とか下り端という登場人物の登場のお囃子があるからです。
実際にこの曲の踊りを観た事がないので分からないのですが、たぶん出端で仕丁が登場。次の下り端で女中が登場なんじゃないかな・・・。
序の舞の説明を読むと、登場人物の登場が先で舞い始めが序の舞という構成のように思うのですよ。しかし、それが反対という事で・・・きっと本来的ではなくて・・・そう思ったのです。
これは私の解釈。実際の踊りをみたら「そうか」と分かるかもしれないし、また、私の解釈間違っているかもです。。。(汗)
さて、出端というのは
能楽的には「亡霊、草木の精、神などが後シテ、後ツレなどで登場するとき演奏される静寂と躍動感を交差させた登場音楽。生きている人間には用いない」なのだそうですが、長唄では登場人物の登場に用いるお囃子だと思います。
同じようなもので下り端があります。そうそう、この曲では出端に次いで下り端があります。
下り端は出端より静かで出端で登場する人物より高位なのだそうで。
なるほどね。
調べたところによりますと、この曲の出端は「セリの合方」の代わりなんですって。へえ~♪
長唄・・・いやいや歌舞伎のお囃子の中には、こういった能の手法を取り入れたものがありますが、使い方は能とはちょっと違う感じがします。
その曲の雰囲気とかそんな感じで選択している感じだなぁ。

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