長唄『五韻会』に行く | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

今日は仕事のち演奏会。
今日は忙しくて、就業前のお掃除がずいぶんずれ込んでいて定時になってもあれやこれや。でも、自分の仕事はきっちり終わっていましたので、お先に失礼。定時二分過ぎに病棟を出ました。
その甲斐あって、開演に間に合いました。
国立劇場なら余裕なんだけれど・・・やっぱり何気に人形町は遠いです。

本日はのプログラムは
『雪獅子』
唄    東音 谷口之彦、他
三味線  東音 高橋智久、他
お囃子  藤舎 呂英、他
昭和38年に、東音会の菊岡裕晃氏が作曲した長唄だ。なんと、作調が師匠のお父様。
急いで駆けつけた甲斐がありました。とても幻想的で綺麗な曲でした。感動♪
大和楽のように低音・高音に分かれてハモッた部分がありました。近年の長唄ってハモッたやつ多い気がする。
低音・高音のバランスって難しいですね。
高音というのはインパクトが強いから、低音の人頑張らないと、何気にバランスが悪い気がしました。
綺麗だったんですが、贅沢をいうともうちょっとバランスがいいといいなぁと思いました。

『鞍馬山』
唄    松永忠次郎、他
三味線  今藤長龍郎、他
お囃子  堅田新十郎、他
久々に『鞍馬山』を演奏会で聴きました。この曲を聴くと元気になりますね。
石段の合方。何気に「こんなんだったかな???」というメロディでした。替手のせいですかね。
よくわかりませんが。
それが、とっても新鮮な感じがして良かったです。

『めでた』
唄    杵屋佐喜
三味線  松永忠一郎
笛    福原百七
小鼓   堅田新十郎
ピアノ  栗田妙子
飛騨の民謡を編曲した曲らしいが、よく分からない曲でした。
和音のセンスがあまり良くないというか・・・
ピアノが入る必要性があまり感じられなかった。
みんな好き勝手やっているというかんじで、コラボレーションになっていなかった感じがする。
会場も「うーん・・・よく分からない」という空気が流れていました。
良い試みと思いますが・・・

『軒端の松』
唄    今藤政貴、他
三味線  杵屋六治郎、他
本日はお囃子なしのプログラム。二挺二枚だから仕方がないか・・・。
すっきりさわやか系の演奏。
きっとたぶん、タテ三味線の方の出し物だったのかな?!かなり演奏に力が入っていた。力みが強すぎて・・・。
プロでも、タテ三味線とか、タテ唄って緊張するものなのでしょうね。

『楠公』
唄    杵屋利光、他
三味線  杵屋勝正雄、他
お囃子  梅屋右近、他
この曲もタテ三味線の方がかなり力んでいた。
曲自身は力み系ですが、演奏者が力んでしまうと一本調子になって面白みが欠けてしまいます。
今日は太鼓に珍しく仙波流の方が乗ってのっていらっしゃった。
仙波流や田中流の担ぎ撥は面白いかたちですね。構えも何気に我が流派とは違います。
能の影響の強い流派ですから、すべての所作が流麗な雰囲気は全くなく厳つさを感じる。
しかし、タテ小鼓は梅屋流。全体のチームでいうと望月流の色が濃いお囃子チーム。
笛。大小鼓はバランスが取れているのに、太鼓だけ浮いている印象を得ます。こういう流派を超越したお囃子チームって難しいですね。

はあ、疲れたけれど楽しかった♪
生の演奏は本当によいです。