最近の世論調査をみると自民党支持率の低迷がますます顕著なモノになってきた。
自民党を支持する人はNHKの6月調査では21%、読売新聞では23%、毎日新聞では20%、朝日新聞は19%、時事通信に至っては16%という調査結果が出ている。
この結果はそれぞれの新聞社のスタンスが見事に現れたものだが、それを省いても自民党の低迷は間違いないことだろう。
岸田さんにしてみれば「オレはこれだけ頑張っているのに・・・」とぼやきたいであろうが、なんせ彼には大きなビジョンがない。
安倍晋三さんはそれなりの信念を持っていたがために、アメリカや中国などもそれなりに上手くやってきていた。
と言っても岸田さんが能力がないというわけではない。
ただ、どうやら彼は事務処理能力は高いけど、想像力が乏しい人みたいだ。
いま、問題になっている政治献金規制法案の対応一つ取ってみても、岸田さん自身の考えは何処にもない。
他の議員との調整も出来てないし、かと言って大幅な改革をやろうとする気もないしその能力もない。
今までは「これをやってくれ」と言われたことだけやっていれば良かったのだが、総理となっても事務だけやっているようではどうしようもない。
今回も結局中途半端な法案を通過させたが、それでは国民は納得しないという典型的な対応で終わってしまった。
せめて維新が言っている調査研究広報滞在費改革に手を付けて、維新・公明・自民の3党で通過させるべきだったのだ。
とにかくこの程度のことも処理できない総理の元では、自民党の低迷も致し方ないであろう。
本人は次回もやる気満々だが、この程度の政局もこのトロール出来ないようでは、下ろされても死待たないと思われる。
多分長老にとって扱いやすい総理と言うことだけで選ばれたのであろう岸田さんも、この支持率の低さで再選は考えられない。
案の定、自民党の中堅若手からも岸田下ろしの声が聞こえてきだした。
となるとこれからの話題は、『誰』が次の総理になるかってことになるだろう。
しかしこれが半端なく大変なことだ。
と言うのも、全くまともな候補者がいないのは周知の事実。
色々な報道では次期総裁として期待される人の1位になんと石破茂の名が上がっている。
なんともなぁ・・・と言うのが正直な感想。
と言うのは、彼の口からは耳障りの良い言葉しか聞こえてこないからだ。
言うことは理論整然としていて如何にも正しいことを言っているように聞こえる。
しかしそれは「戦争は反対だ。この世界から戦争はなくすべきだ」と言っている連中と何ら変わりない。
そこには『ならどうすればいいのか」と言うモノが見えてこない。
外交に関しても、米国だけではなく中国とも同様に付き合わなくてはならないとの発言もあった。
これも中国とどのようなお付き合いをすれば米国と同じと言えるのかと言った構想はまるでない。
中国だけでなく、韓国に関しても日本が韓国の言い分を丸呑みにすることで関係を良好にしていこうと意図が見えている。
つまり「戦争反対だ。隣国と仲良くしましょう」と言うきれい事を前面に押し出すだけで、そのために日本が我慢すれば良いということを表に出してない。
で、石破茂支持の国民は、そのきれい事だけ聞いて総理にふさわしいと感じているみたいだ。
僕からすれば、彼は見事な評論家でしかない。
なんせ日本が長い間不景気だったときに(今もそうだが)、何一つ経済改革について話をしたことがなかったではないか。
あの山本太郎ですらMMTを打ち出していたではないか。
これ(MMT)はかなり危険な劇薬だから僕も反対だったが、それでも提案していた山本太郎の方が(このことに関してだけ)政治家としてはまともである。
とにかく評論家石破茂が総理になると、岸田さん以上に何かが出来るとは思えないのが感想だ。
でもって2番手に上がっているのが「セクシー」の小泉孝太郎。
これに関してははっきり言うと、全く無能の政治家である。
彼が得意なのは人の心に取り入ること。
これは政治家としては大切な要素なのだが、それ以上政治家に必用なのはビジョンである。
彼には全くそれがない。
環境大臣だったときの発言等を思い出して見れば分かるが、彼は何が環境にとって一番大切なモノなのかを理解することなく動いていた。
「知ってますか、プラスチックの原料は石油なんです」の言葉を聞いたときは愕然とした覚えがある人が多いだろう。
今時の小学生でも知っていることを知らないという人物が総理総裁にふさわしいと思う人の気が知れないと言うのは言い過ぎだろうか。
少なくとも能力はないがやる気だけがある奴が国のトップになると、凋落の始まりにしかならない。
さて、次はなんと言っても河野太郎の名前が挙がってきている。
奇しくも今日、河野太郎が総裁選出馬の表明をした。
まあ孝行息子だから、親父さんが出来なかったことを成し遂げたいと思うのは悪い話ではない。
ただ彼は、一言で言うと見事な風見鶏である。
今までの言動を平気で覆すことが出来る人物だ。
しかしこれまたこのことは、単に悪いという話ではない。
自ら過ちを認めたとき、言動が変わることは政治家としても大切なことだ。
まあ本質的な考え方が変わらないのであれば、かなり危険なことではある。
しかし上の2人よりはまだ色々と考えているのは見て取れる。
と言うことで、あくまでも上の2人よりはマシだとは思う。
しかし。総理になった途端、中国参りに行くようでは困ったものではあるのだが、さてどうなるだろう。
でも3人の候補者をあげたが、次回の選挙ではこの3人は総理にならないだろう。
さて誰が次期総理として出てくるかが興味津々である。
誰がなるにしても政治献金規制法案で大きく信用を失墜した自民党の支持率を回復させることは難しいだろう。
今の所、野党がどうしようもない状態だから「仕方ないけど自民党支持」者が多い。
だけどいつまでもこの状況が続くとは考えない方が良い。
新しく総理になった者は、その点を留意して為政に勤しんで貰いたいものだ。